新しい命

　ミュウを預けに獣医さんの所に行きました。
　何も分かっていないからか、いつものように落ち着き、病院の方に引き渡した後も、おとなしくしていました。
　とても親切な方々で心配はしていませんが、やはり１０日間のお別れはとても淋しく、ミュウには申し訳ない気持ちになりました。

　明日からの長期休暇を控え、なんとなく落ち着かない一日になりました。
　今日も湿度が高く、バトンの演技をするリフト５は、歩く度にペタペタと音がするくらい・・・滑りが悪く、足元に余分に力が必要でした。

　お父さん役のグリシャから、飼っているジャーマンシェパードが７匹の赤ちゃんを産んだことを聞きました。
　“新しい命が誕生したよ・・・”と、先日奥様を亡くされたばかりの彼が嬉しそうに話す言葉には、とても重みを感じました。

　ミュウのいないアパートは、なんだか淋しく、小さなミュウの大きな存在を改めて感じました。
　大急ぎでパッキングをし、また嵐のような毎日に向けて出発です。

長い道のり

　ミュウの病院に、２回目のインフルエンザの予防接種、そしてインターナショナルのマイクロチップを入れてもらいに行きました。
　今日も慣れない場所や人にも動揺することなく、落ち着いていました。
　４．８ポンド・・・２．１７kg・・・前回よりも体重もまた少し増えていました。
　日本での検疫に必要な証明をもらえるまでに、今から７カ月・・・次の長期休暇にも間に合わないことが分かりました。
　日本へ一緒に帰れる日まで、長い長い道のりのようです。

　今日はローテーションの日で、ゆっくり出勤することができたので、母とストリップでお土産物を買ってから仕事場に入りました。
　頼まれたチケットの購入、広報の方とのお話・・・ショーの時間も練習やアーティストとお話をしていると、今日はあっという間に時間が経ちました。

　外で食事を済ませ、帰宅し、帰国に向けてのパッキングを始めました。
　ミュウとのしばらくのお別れが近づき、すでに淋しい気持ちになり、スーツケースに隠して連れて帰ろうかと、本気で考えてしまいました。
　何も知らないミュウは無邪気に遊んでいて、更に悲しくなってしまいました。
　早く一緒に帰れる日が来てほしいです。

小学１年生・・・

　２回目のショーの影絵のシーンのパスレールへの上り方がスムースになればと思い、いつもより少し勢いをつけてみましたが、逆にタイミングが合わず、躓いたようになり、もたついてしまいました。
　１回目のショーよりステージの滑りが悪くなっていて、バトンのシーンも動きがスムースにいかない部分がありました。

　今日はショーの後、スペンサーと母とご飯に行くことにしていました。
　日本語が少し分かるスペンサーに、敢えて大阪弁で話してみたり・・・母のバラバラの英語も上手く文章に変換して理解してくれました。
　彼の真面目な部分とユニークな部分を改めて感じながら、とても楽しい時間を過ごすことができました。

　帰宅し、ミュウと遊んでいて、ふと口の中を見ると、１本歯が抜けていました。
　ちょうど小学１年生ぐらいになったようです。

賑やかに・・・

　昨日紐の長さの調整をお願いしていたフルートケースは、ちょうど良い長さに直してもらえていました。
　肩へのかけはずしもスムースにできるようになりました。

　ショーの後、何人かのアーティストに、写真を一緒に撮ってもらうことをお願いし、ホールディングロビーに出ると、エチオピアから来られたとアフリカンサーカスの皆さんとの写真撮影とちょうど重なり、ロビーに人がたくさん集まることになりました。
　その方々との写真撮影を終え、私のカメラでお願いしていたアーティストのみんなと写真撮影をしようと、並び始めると、アフリカンサーカスの皆さんもまた、その中に入ってこられました。
　“これ、私のカメラ・・・”と思わず日本語で叫んでしまいましたが、賑やかな写真も撮ることができました。
　彼らがその場を去ってから、改めてアーティストだけで写真を撮ってもらいました。
　ちょっと写真を・・・のはずが、大騒動となり、嵐のように終わりました。

短っ！

　キャピティビティーのスタンバイにフルートケースを肩にかけると、“短っ！”、いつもはゆとりがあった紐の長さが短くなり、フルートを入れて肩にかけるとピンピンに張った状態でした。
　とりあえず、スタンバイしなければならず、本番では、肩から外す時に大きなウィッグにひっかからないよう気をつけました。
　後から落ち着いて、ケースを見ると、新しく作り直して下さっていて、その際に紐を短くしてしまったようです。
　ちょうど、担当の方がいらっしゃったので、直して頂くようお願いしました。

　夕方まで母と一緒にアパートで過ごしていたミュウは、眠たくなると自分からハウスに入り、お昼寝を始めたそうです。
　この数日、ミュウのお利口さに感心させられています。