歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

『アブデラザール』つづき

2010年08月29日 | 音楽について
わたしがもっている『アブデラザール』組曲版は、ホグウッドのと、パーセル・カルテットの《Purcell Miscellany》に入っている室内楽版との2種類です。このパーセル・カルテットのがなかなか新鮮でいいのだ。さわやかで、演奏規模が小さくとも曲の魅力はすこしも減じていない。どころか、こういうのがパーセルでは王道かも、とさえ思わせられます。これがたとえばヘンデルだと、各楽器1本づつでは音が痩せすぎてしまって旨くないでしょうが、パーセルなら意外ではあるかもしれませんが違和感なく楽しめますよ。ちょっと調べてみると、『アブデラザール』組曲版は、すでにふれたハイペリオンのもののほかに、現在少なくともヘンゲルブロック、アーノンクール、レパードのものが入手可能のようですが、ホグウッドのと《Purcell Miscellany》があれば、わたしはほかのはなくてもいいや。

1977年録音のレパードの『ディドー』は、ディドーがトロヤノス、ベリンダがフィリシティ・パーマー、第二の侍女がエリザベス・ゲイル、水夫がフィリップ・ラングリッジ。これ、わたしにとっちゃなかなか魅力のあるキャストだなあ。