Arielのひとりごと

きょうは何が起きるかなぁ~

本所ニコニコ寄席へ

2007年10月28日 | 落語

きょうは台風20号が過ぎ、いい天気。「台風一過」という言葉はよく聞くが、学生時代はすっかり勘違い。「台風一家」だと思っていた。台風って家族ぐるみなの?、なんだかおかしいなぁ~とは思っていたが、その後随分経ち漢字を見てやっと理解したということがあった。お恥ずかしい…。
いい天気なので、午前中に布団を干し洗濯を済ませ、午後はこの間ブログにも書いた第一回本所ニコニコ寄席に行ってみようと、場所の見当をつけ、自転車で本所一丁目町会会館を目指す。
厩橋近くまで行くが、思ったところに会館はなく、グルグル探してやっと見つかった。会館というのは名ばかりで、普通のお宅のよう。たまたまお囃子の音楽をかけていてくれたから、音でわかったようなものだった。
背の高いメガネをかけたジーンズの男性がいたので、入口に自転車を止めていいですか?と聞くと、いいですよと言ってくれた。よかったぁ~。木戸銭は1,000円、ご近所割引(自己申告)は500円だったのだが、厩橋から北に3つ目の橋から来ていたにもかかわらず、自転車で来ているから…と500円で入ることができた。ラッキー!
2階の座敷に上がる。もし満席で入れなかったらと、一応水着を持ち、その時は両国屋内プールで泳いで帰ってこようと思っていたが、その心配は無用だった。座布団はたくさん敷いてあるのに、5、6人しかいない。それもおじいちゃんとおばあちゃん。えー、これしかいないのぉ…と思っていたが、その後、ご近所のお年寄り達が次々に現れ、始まる頃にはまあそこそこ20人以上は集まった。
場所も上野の黒門亭よりは広く、24畳に床張りの舞台がある。高座もちゃんと設置され、赤い布で覆われていた。
最初に今回の企画人兼主催責任者である、古今亭菊可さんが挨拶をした。なんと受付にいたジーンズの男性が菊可さんだったのである。着物を着て高座に上がるとまったく別人である。彼は本所に住んでいて、ぜひ自分の住んでいる町で落語をやってみたいと、今回初めてこの寄席を立ち上げたそうな。今後2回、3回と続けていく予定ですので、次回はぜひ皆様それぞれお友達を1人誘っていただけたら、お客様が倍になりますので、よろしくお願いします…と挨拶。
よーし、もし次回があるのなら、ポチやんとたまちゃんを誘い、帰りは浅草で一杯だな…なんて1人で勝手に計画する。
今回は彼を含め4人の落語家が話すのだが、菊可さんは二つ目、あとの3人は真打ち、だけどここはひとつ彼の地元ということで、まず3師匠が話し、トリを菊可さんが務めることになったそうな。町会会館ということで、めくり台もなく、菊可さんが3名の紹介も最初にしてくれた。
まず最初は三遊亭萬窓。なんと先月初めて落語を聞きに行った黒門亭で、5人の中の1人が萬窓師匠だった。3回目にして同じ落語家に会うなんて…。前回も長屋の人情話がすごくおもしろかったのだが、今回も声も大きくハリがあり、長屋夫婦と泥棒の声色の使い分けも上手で、すぐに引きこまれる。最初からみんな大笑い。ほんとうまいよなぁ~。
次は、入船亭扇好。しょっぱなから噺家の座布団がお客さんと同じとは!と言って笑わせてくれた。彼もすごく話が上手で、長屋に引っ越してきたせっかちの大工が隣の壁を貫いて長い釘を打ってしまうという話をした。これまたすごくおもしろかった。それに私好みの渋い深緑の縞の着物を着ていたところも粋だった。
3番目は古今亭駿菊。菊可さんの兄弟子にあたるそうだ。あっという間にマクラが終わってしまい、えっ、もう始めちゃうの…とちょっとさみしくなる。「よかちょろ」という、放蕩息子とそれにこまりはてる親父の話。駿菊師匠もすごくいい。
いよいよトリは、自称本所のスーパースター、菊可さん。よっ、待ってました!二つ目ということだが、なんのなんの3師匠に引けを取らない話しっぷり。「錦の袈裟」という古典をやったのだが、登場人物が多いにも関わらず、声色を使い分け、すごくおもしろい。いいジャン、いいジャン。
他の師匠達がマクラで、彼も来年は真打ちになるかも…と言っていたのだが、確かに値する芸だと思う。途中からこっちが心配になるほど、汗をかいている。顔の汗は途中で何回か手ぬぐいでさりげなく拭いていたのだが、段々と着物の半襟まで汗が染み出てきた。私達にはちょうどいい室温だったのだが、この寄席を立ち上げたというプレッシャーもあったのだろう。汗ダクになるほど、すごい熱演だった。
終わって、菊可さんが見送ってくれたのだが、その時に既に出番が終わっていた3師匠が、私服に着替えて脇に立っていた。しかし着物を脱ぐと、まったく印象が違う。場外馬券売り場にでも行きそうな、駿菊師匠。萬窓師匠はジーンズをはいていた。私服だと町ですれ違っても、わからないなぁ~、これじゃあ…。1
菊可さんに、すごい汗でしたねぇ~と声をかける。汗っかきなんですよーと。これから4人で打ち上げに行くんだろうなぁ~。
しかしこれで500円。安い!こんなすごい芸を持っているのに、安過ぎる…。最初萬窓師匠が、落語を披露する場所がどんどん減っている、昔は東京でも100ヶ所ほどあったとのこと。ぜひぜひまたニコニコ寄席をやってほしい。
ついに3回目の落語をたった1人で聞きに行ってしまった。夜、スイム練の帰り、たまーに練習に来る女性と浅草橋駅でバッタリ会った時、落語を聞きに浅草演芸場に行ってきたのーと聞いた時は、らくごぉ~?ふーん、変わった趣味だなぁーなんて思っていたのが、ここつい最近。
それが今では…。なんてこった…。もしかしたら、また今週も聞きに行ってしまうかもしれない。
終わって、せっかく水着を持ってきたのだからと、両国屋内プールで泳いでから帰宅。
すこし頭を冷やしたつもりだが、やっぱり落語が好き!
画像は来年は真打ち?の古今亭菊可さんです。


3 コメント

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飼い主のAriel姉さんはすっかり落語にはまっちまっ... (ポチ)
2007-10-29 17:52:11
飼い主のAriel姉さんはすっかり落語にはまっちまったようでげす。ポチは一人で散歩に行って本屋なんてえもんの前を通ったら、『男の隠れ家』12月号の特集が「落語」だったんで、くわえて逃げて来た、んではなくて人間が使うお足(紙やカネで出来ていて、大変大事なものらしい)とやらを置いてくわえてきた。ポチはこう見えても、落語にはちとうるさいが、この本はワンダフル。Ariel姉さん、ポチが読んでからでよければくわえて行くよー。ちなみに、たまちゃんには耳打ちしたのだ。
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人生初のプログコメントデビューのたまです~緊張... (たま)
2007-10-29 22:29:08
人生初のプログコメントデビューのたまです~緊張してまス(苦笑)。
毎回「たっぷり~」なArielさんのひとりごとに感心して読んでます。
それにしても、3回目にして落語におひとりさまで行くなんてスゴイ!
2回目なんて着物で落語でしたもんねええ!たまは、お着物姿の
キレイなお姉様方と一緒に落語見物できてシ・ア・ワ・セでした。
Arielさんに落語ブームがきたとはオドロキです~行きたいけれど
今まで一緒に行ってくれる人がいなかったのに、Ariel&ポチさんの
仲間ができてウレシイ!ありがとうございます。次も行ってみよー!
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ぽちにたまや、コメントありがとう~。 (Ariel)
2007-10-30 23:53:08
ぽちにたまや、コメントありがとう~。
きょうも落語に行ってしまいましたよ…。
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