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Arielのひとりごと

きょうは何が起きるかなぁ~

7日目 ラツェ~ニューティンリ

2018年10月07日 | チベット

9/17(月)、きょうはホテル前からサイクリングスタート。
標高5,248mのギャンツォー・ラ(峠)にチャレンジします。
でもね、ワタスはまたもやバスで移動組。

私を含めメンバー3名はバスに乗り、残りのメンバー3名と丹羽さん、了くん、Homの6名が出発です。
8:10、先頭を切って丹羽さんが走り出しました。

手を振るホテルスタッフ。

お世話になりました。
朝日を浴びて走るメンバーをバスの中から撮影。

すぐに公安のチェックポストが出てきました。
チェックポストでは毎回ギャルツェンが "No Photo"と言い、バスを降車。
入境許可証(パーミット)を提示しに向かいます。
ゲートの先でバスが停車し、ギャルツェンを待っていると、メンバーがやってきたので思わず写真を撮ったら、たまたま写り込んでいました。
後ろに見える高速道路の料金所のようなゲートがチェックポストです。

そこだけ拡大したんで少々ボケてますけど。
そして家の端にトイレがあるというので、行ってみることにしました。
トイレに屋根がない!

これでは大雨の日が辛いッスね。
もちろん利用しましたけど。
ここから再スタートする6名。

きのうはバスで一気に峠に上がりましたが、きょうは所々でバスを停車し、走ってくるメンバーを待つことに。
了くんとYさんがやってきました。

2人とも余裕っス。
次の停車地はこんな風景の中。

車もあまり通らないのに、ゴミが多いのなんのって。
上ってくるメンバーを待つ間に拾い集めたら、ものの10分でこんなに。

もー、ポイ捨てしちゃダメよ~~~~~。
やってきたメンバーに日本から持参したアーモンドチョコレートをお口にポンと投入。

了くんの口に投げ入れた時は、なんと下唇にあたり流血させてしまいました。
みんなベテランサイクリストですから、手渡せばよかったと反省。

全員を見送った後、バスは発車。
途中であわや羊横断待ちか?と思われましたが、羊飼いのおじさんがバスを優先させてくれました。

おじさん、トチチェ!(チベット語のありがとうの意)
バスは再び停車し、トップの2人がやってきました。

快調に走っていて、楽しそう~。
3人目のメンバーとの間隔が空いてしまい、そろそろ先の2人が峠に着いてしまうからとギャルツェンの判断でバスも峠に向かうことに。
峠は風の通り道でとても寒いのです。
するとその2人の背中が見えてきました。

峠で待ってるからねぇー。
そしてギャツォー・ラに到着。

案内板には海抜5,200mとありますが、
石碑では海抜5,248mとなっていました。

いかにも自転車で上がってきました風で1枚。

きょうもかい!
そのうちトップのYさんがやってきました。
ずっとYさんと並走していた了くんが2番手。

ガッツポーズがかっこいい!
ゴールとなるゲートへ向かう了くん。

ドンジリはネパール人ガイドのHom。

彼の自転車はマウンテンバイクなんですよ。
Hom、お疲れさま!がんばりましたね。
全員で記念撮影。

あらまぁー、ワタスったら自転車こいでもいないのに、真ん中で達成感出しちゃって。
ここからの下りはもちろん自転車で!

スイスイと下っていくと、なにやらいつもと調子が違う・・・。
下りなのに、心臓がバクバクしてきました。
これはヤバイと思っていたら、先頭自転車が平原の中へ右折。
近辺に食堂がないので、きょうは平原でのランチタイムなのでした。
ちょうど休憩に入ってよかったぁ~。
トラックに自転車を積み込む時に、自転車と自転車の間に挟むマットレスを草の上に敷き、ランチ会場の出来上がり。

真ん中にはほぼお菓子というきょうの昼飯。

チベットにはコンビニがありませんからね。
サンドイッチやおにぎりなんてありまへん。
おせんべいやらチョコパイをお腹に詰め込みます。
ここから宿泊地のニューティンリまで自転車で向かうのですが、先ほどの下りでの心臓バクバクが怖くて、ワタスはバスに乗ることに。
途中でバスは停車し、メンバーを待ちます。

いいなぁー、ワタスも走りたかったよ・・・。
馬車の横を走る了くん。

次にバスは屋台が並んだエベレストが見えるビューポイントに到着。

おー、ついにチョモランマですよ。
まずは階段を上がり、Mt.Qomolangma National Parkの長い石碑前で記念撮影。

ほんで、チョモランマはどこよ?
屋台で宝石を売っているにーちゃん軍団がやってきて、あれだ!と指差すのですが、雲がかかっていてよく分かりません。

うーん、残念だけど、まだまだこれから見られるチャンスはいっぱいあるもんね。
この後もまたバスに乗り、結局きょうのサイクリングはギャンツォー・ラからランチタイムの平原までほんの少し下っただけに終わりました。
まあこういう日もあるさ。
のんびり歩く馬を追い抜き、バスはニューティンリの街を目指します。

ニューティンリの街に入ると、橋の架け替えや道路整備中で道も細い上、ものすごい悪路でした。
バスでこれだけ揺れるんだから、自転車に乗ったメンバーはさぞかし大変だったと思います。
ドライバーが道を間違えて、迂回しつつもようやくホテルに到着。
本日のお宿 QOMOLANGMA HOTEL。

ホテル名がチョモランマです!
2階の部屋に向かうため階段を上がると、真正面に「党員活動室」なるものが!

壁には監視カメラが付いています。
なんだかなぁ~。
お部屋はこんな感じ。

どこのホテルに行っても電気ポットは必ずあり、ほんと助かりました。
ホテルに着くたび、それでお湯を沸かし、日本から持参した味噌汁やお吸い物を飲んで、まずはホッと一息。

この味に連日癒されました。
夕食はホテル1階のレストランで、毎度毎度の中華料理。
若い頃、このホテルの先にある村でファームステイをしたことがある丹羽さん。
今夜はそのお家の方々がわざわざこのホテルまで丹羽さんに会いに来るそうで、夕食後ロビーへ。
そこにお2人のチベタンがいらっしゃいました。
再会に話がはずむ丹羽さん。

左のお母さん、なんとスマホを持っています!
丹羽さんが「馬で来たの?」と聞くと「速いからオート3輪で来た!」と。
チベットの山奥もどんどん進化しています。
ニューティンリの標高は4,300m。
ずいぶん上がってきました。
今宵のトイレは楽に跨げてよかった。

それでもバスタブに近いけど、きのうの宿よりはずっといいッス。


6日目 シガツェ~ラツェ

2018年10月06日 | チベット

9/16(日)、きょうはシガツェからラツェへ。
ラサでは3連泊しましたが、これからは一晩寝たら次の街へと移動します。
朝食後、自由時間がありました。
出発が10時半なので、1時間半ほど街を散策へ。
ホテルを出て、右に曲がると、こんなゲートがありました。

朝早過ぎて、あまりお店も開いていません。
ひたすら歩いていくと、お寺がありました。

タシルンポ寺、海抜:3,847mですか・・・。
こちらが入口。

巡礼者は真ん中から自由に入ることができます。
観光客はチケットを買い、一番左の小さな入口から入ります。
入場料に100元(当時のレートで1,666円)かかるし、残り時間30分では上まで行けずに終わりそう。
こんなに大きいお寺なんですもん。

諦めて、通りを渡り広場へ行ってみました。
大勢の人が踊ってます!

端の方で見ていると、そんなに難しくない振り付け。

一緒に踊ろうか迷ったのですが、観光客は誰も交じってないので見るだけにしときました。
広場には銅像がいくつかあり、
こちらは民族衣装の母子。

自転車に乗った観光客とチベタン。

脇にいる羊に子供が乗ろうとしています。
そろそろUターン。
今来た道の反対側を歩きます。
お店もポツポツ開きだしてきました。
カラフルな仏具屋さん。

仏像だって売ってます。

まだ残り時間があったので、ホテル前を通り過ぎます。
朝食前に既に散策してきたメンバーから聞いた、生肉が売っているという市場へ行ってみましょう。
左折して坂を上っていくと、すぐに噂の市場が出てきました。
いろんなものが売られています。
こちらはカウベル。

牛の首に付けるとカラコロといい音色がします。
そしてお肉。
売ってました。

あまり肉が付いていないような・・・。
強烈だったのはこの一角。
諸々の部位をそのまま売っています。

吊る下がっているのもあり、部位ごとに分けて置かれているのもあり。
気温も高くなく、とても乾燥しているせいか、臭いはさほど気にならなかったんですが、それでも早く売り切らないと・・・。
そして目の前には山の上に築かれたシガツェゾン。

ラサのポタラ宮より規模は小さいですが、ひときわ目立っていました。
急ぎ足でホテルに戻り、チェックアウト。
バスに乗り、出発!
ドライブしていると、急にバスが停車。
こちらのお宅を見学することに。

お母さん、怪訝そうな顔してますが・・・。
中に入ると、数匹のモーとわんこ。

チベット語が話せる自転車ガイドの丹羽さん。

家族構成等を聞いています。
国旗を掲揚しないと罰金を取られるそうで、どんなお宅にもハタハタとなびいています。

そしてここを訪れた目的はというと、丹羽さんの大好物があるからなんです。
それがこの壁にひっついている丸いやつ。

これね、動物の糞と藁を混ぜて練った燃料なんです。
草食動物の糞は臭いもなく、絶好のエコ燃料。
これが多ければ多いほど裕福なお家という証。

まったく無臭で、食べられちゃいます。

・・・ウソです。
チベタンは写真を嫌がる人も多いのですが、お母さんは撮影OK。

なぜ写真を嫌うか、丹羽さんが説明してくれました。
輪廻転生の際に過去の姿が残っているとそれを妨げると考えられているそうです。
チベットの田舎に暮らすご家族のご厚意で、若い頃住み込んで暮らしたことがある丹羽さん。
家族写真で一部丸く切り取られた部分があったので、不思議に思い聞いてみたところ、次に生まれ変われないからねと。
亡くなった人の姿だけ切り取ったそうな。
日本では故人の写真を額縁に入れて飾ってますけどね。
再びバスに乗り、こんな風景の中を延々と走ります。

途中、上海人民広場から5,000kmの記念碑があるところでトイレ休憩。

土産物の屋台が出ていて、冷やかしていると、これはどうだ、あれはどうだとおっちゃん達がゆるい攻撃をしてきます。
それに負け、マニ車のピアスを買ってしまったメンバーも。
きょうも遅めのお昼。
店に入ったのが13:20。

待てど暮らせど出てきません。

もしかしてご飯、炊いてる?
ようやく出てきたのは、じゃがいも多めのさらさらしたカレーの汁かけご飯。

やはり炊き立てご飯のようで、ほかほかしてやわらかく、とてもおいしかったです。
作ってくれたのはこちらのお母さん。

お母さんが料理中も赤ちゃんは泣かずにとてもいい子にしていました。
ごちそうさまでした。
さあ、いよいよここからです。
標高4,950mのツォ・ラ(峠)目指して、サイクリングが始まります。
ですがぁー、レンタル自転車のワタスともう1名の女性はバスに乗って向かいます。
ちょっとねぇー、あまりの標高と実力不足で自信ありませんし。
という訳で、残りのメンバー4名と丹羽さん、了くん、ネパール人ガイドのHomの7名をお見送り。

みんな、無理しない程度にがんばって~~~。

バスの中から追い抜きざまに丹羽さんを激写。

先頭を行く丹羽さんは常に後ろのメンバーが安全に走れるようチェック。
ネパールへの輸出物資を載せた大型トラックがブンブン通るので、そのたびに手で合図を出し、トラックとの車間距離を確保。
さすがッス。
そんな中、ワタスはバスなので、あっという間にツォ・ラ到着!
いかにも自転車で来ました風に撮影。

やったぜ感、出まくりですな。
するとちょうどそこにいた中国人観光客のお姉ちゃんに話しかけられ、なぜか缶入りミルクティーをいただいちゃいました。
「謝謝」ダス。
峠は風の通り道なんですが、そんなところにもお家がポツンと1軒。

お母さんがニットを編んでいました。
あっ、ちゃんと写真撮っていい?て聞きましたからね。
タルチョ(祈祷旗)を掛けに来たあんちゃん2人。

柱によじ登り、少しでも高い位置へと結んでいました。
そうこうしているうちに、もう先頭のメンバーがやってきました。

はぇーなぁー。
昨晩は不安そうな面持ちで、丹羽さんに標高の高い所へ自転車で行くと体はどうなるのか等、質問していたけれど、楽勝じゃないですかぁ~。
その後も次々とメンバーが上ってきました。

了くんもうれしそう。

全員無事峠に着き、記念撮影。

丹羽さんが大きなタルチョをゲートに吊るします。
それを了くんがしっかり柱に結びつけ、

父と息子の共同作業でタルチョが付きました。

ここからは下りなので、ワタスも自転車に乗ります。

ラツェの街目指して走る、走る。

きのうと同様、街に入る時には、こんなオブジェがありました。

ここで休憩。
ちょうどそこにスイカを売るおじさんがいました。
さっそく丹羽さんがお買い上げ。

どれも似たような大きさなのに、計り売りッスか!
街が近付くとほんとうれしくて、思わず踊っちゃいました。

なーんつって、後ろの像の一番左の人を真似してみただけ~。
ラツェの街を少し走ると、すぐにお宿に到着。

英語名は「TIBETAN FAMAER'S ADVENTURE HOTEL」。
お疲れさまでした!

全員2階のお部屋で、

ワタスは205号室。

この部屋のトイレなんですが、絶対設計ミスっしょ!

わかるかなぁ~?
洗面台をも少し左に動かしたいんだけど、ビクともしないし。
仕方ないので、上から左足を入れて、跨ぎましたよ。
2年前は標高が上がれば上がるほど寒く、とてもシャワーを浴びる気にもなりませんでした。
だけど今回はそれほど寒くなく、連日シャワーを浴びることがいい気分転換になりました。
夕食はホテル目の前のレストランにて。

朝夕は冷え込んでくるので、温かいスープがうれしいッス。

今宵もおかずが次々出てくる中華料理。
ご飯の上にそれらを少しずつ乗せて、なんでも丼を作ってみました。

ラツェの標高は4,000m。
ラサでの高度順応が効いているのか、頭痛も弱まり、いい感じになってきました。
お水をたくさん飲んで、出して、そして深呼吸。
あの使いにくいトイレに、はたして今夜は何度行くことになるんでしょう・・・。


5日目 ラサ~シガツェ

2018年10月05日 | チベット

9/15(土)、ラサでの最後の朝。
日本から持参した「ちりめん山椒」を朝食のお粥に混ぜて、いただきます。

持ってきてよかったぁ~。もう絶品です!
きょうはチベット第2の都市シガツェに向かいますよ。
総距離286km。
2年前に来た時は、それを鉄道で移動しました。
今回は車でシガツェの手前まで走り、残りを宿までサイクリングします。
メンバー6名と自転車ガイドの丹羽さんと息子の了くん。
チベット人ガイドのギャルツェン。
ネパール人ガイドのHom。
総勢10名がこのバスに乗り、9時半過ぎに出発!

ドライバーはチベット人テンジン・ラー(ラーは「さん」というチベット語)。
自転車を積んだトラックは既に先行しています。
ラサ駅近くは2年前と同じ、高層マンションの建築ラッシュ。

主に中国人の投資目的のために建てられ、買っても誰も住まないので「悪魔の家」と呼ばれているそうです。
チベット自治区に入るには入境許可証(パーミット)が必要で、旅行会社が事前に申請し取得。
ラサ空港に着いたところから、入境許可証の提示に始まり、
車で移動する際も、何度も公安のチェックポストを通過しなければなりません。
まずはラサ駅前の公安チェック。
ギャルツェンがワタス達の入境許可証を持って、社屋へ走ります。
ちなみにワタス達が乗っているバスは、国からのレンタルで、前と左右にと監視カメラが3台も付いています。
GPSも付いているそうで、今どこを走っているか把握されているそうな。
そんな複雑なチベット自治区ですが、郊外に出ると牛渋滞に巻き込まれるという、ほんわかっぷり。

トイレ休憩に、こんなところで降ろされて、そりゃー男性はいいだろうけど。

見えちゃうんじゃないかと心配しながら、トイレタイム。
走っても走っても見えるのは山と平原。
ようやく1時過ぎにバスが停車し、ランチタイム。

ドライブインのような感じで、数店のレストランがあるだけ。
なんたって朝ご飯がお粥ですからね。お腹が空きましたぁー。
おかずはギャルツェンが適当に注文し、出てきたのがこちら。

この後もテーブルにはスープや数種のおかずが並び、パクパクと口に運ぶメンバー。

高度障害を防ぐには、消化管への血流が増えるため満腹は禁物なのに、気持ちがいいほどの食べっぷり。

再びバスに乗り込み、更に西へ。
すると途中で渋滞箇所があり、一向に動きません。
なんで?
しびれを切らしたギャルツェンが様子を見に行くと、道路に落石があり、片側がようやく通れる状態。
そんな中、この大渋滞を解消すべく、ギャルツェンの交通整理が始まりました。

対向車を通すため、横入りしようと前まで出てきた中国人観光客の車を下げ、流れが切れるまでひたすら待ち、ようやくワタス達の番がやってきました。
バスに戻ってきたギャルツェンを拍手で迎えるメンバー。
POLICEのセーターを着てるからねとギャルツェン。
ラサ空港で迎えてくれた時も、左胸にPOLICEと刺繍された紺色のセーターを着ていて、それどうしたの?と聞くと、公安のものは品質がいいので、友達に買ってもらったんだと。
なんとセーターの威力で、ドライバーも素直に応じてくれたらしいッス。
ギャルツェン、ありがとう!

もう4時になるというところで、ようやく先行していたトラックと合流。
ここで自転車を降ろし、走り始めます。

きのう声をかけられなかったトラックドライバーのウンドゥ・ラー(ラーは「さん」というチベット語)。
2年前一緒に撮った写真を見せると、すごく喜んでくれました。
彼女とは以前一緒だったって、すごい走りしてたって彼が言ってたよ!とギャルツェン。

わぁー、覚えててくれて、ワタスもうれしいッス。
さあ、シガツェのホテル目指して、行ってみよう!

やはり自前のロードバイクのメンバーと、タイヤ交換したレンタルマウンテンバイクでは、走りに差が出てしまい、離されること。
途中で待っていてくれたメンバーと合流して、再スタート。

走っても走っても一向に街は見えてきません。

そのうち、また公安のチェックポストがあり、全員そこで集合。
ギャルツェンが入境許可証を掲示しに行っている最中にトイレに行こうと場所を探していると、なんと警察官がトイレを使っていいと誘導してくれたのです。
これにはビックリ。
了くんと2人で、公安内のトイレへ。
どんなトイレだか、すごく期待したんですが、期待外れですた。
チベットではどこにでもある、穴だけ開いてるニーハオトイレ。

ドアがないのは当たり前なんですが、これはまだお隣との壁が高いからいい方です。
壁が膝くらいしかない所もありましたから。
まあワタスしか入る人はいなかったから、ドアがなくてもいいんですけどね。
おー、シガツェの街に入るゲートが出てきました。

「吉祥日喀則」と書いてあり、「日喀則」はシガツェの漢字表記。
ラストスパート。

遠くに街が見え始めると、俄然ペダルをこぐ足も軽くなります。
17:40過ぎに無事ホテルに到着。

ロビーには大きなポタラ宮の模型が!

チョモランマの写真もありました。

その下には台車付きの細い酸素ボンベが何本も置いてあり、万が一の時はこれッスか?
お部屋はこんな感じ。

ベット横のスペースが広すぎて、もう1つベットを置けそうでした。

デスクに置いてあった「吉祥日喀則」の本。

チョモランマが表紙になっています。
到着が遅かったので、夕食はいつもより遅く7時半から、ホテル2Fのレストランにて。

中国は国土が広いのに時差がなく北京時間が基準なので、7時半だというのにこんなに明るいんです。
実際はマイナス2時間くらいなので、5時半ですね!と丹羽さん。

夕食も昼と同様、中華料理。

もりもり食べるメンバー。
明日は標高4,950mの峠越えがありますが、上までは車に乗って行きます!と宣言。
なんたってシガツェはラサより更に標高が上がり3,850mですからね。
ここは無理せず、マイペースで行きましょう。


4日目 ラサ

2018年10月04日 | チベット

9/14(金)、朝食を取りにホテル2Fのレストランへ。
まずは人差し指を差し込み、パルスオキシメーター測定。
朝イチの数値は低く、何度も深呼吸をして、なんとか90台に乗せました。
チベットの主食ツァンパの作り方講座を始める自転車ガイドの丹羽さん。
ツァンパとは、炒った大麦を石臼でひいて粉末にしたもの。
この画像の真ん中の壺に入っています。

ちなみに左側は砂糖、右側は粉チーズ。
まずは茶碗にツァンパを入れて、お好みで砂糖や粉チーズを足してもOK。
そこにバター茶を入れます。

バター茶はスープのような感じで、しょっぱいのです。
そしてこねこね。

団子状にして出来上がり!

チベットはこれが2回目ですが、作るのを見るだけで、実は食べたことがありません。
だって口の中の唾液をすべて持って行かれそうなんだもん。
丹羽さんは必ずこれを食べ、ツァンパの粉をチベットから日本へ送ってもらったこともあるそうです。
どんだけ好きなんだぁ~。
きょうはサイクリングはお休み。
ポタラ宮と大昭寺(ジョカン寺)を見学します。
ホテルフロントに集合すると、そこに懐かしい顔がありました。
2年前に来た時の自転車ツアーガイド ダジュンさんです。
思わず駆け寄り、握手。
前回、各地のマラソン大会でもらった未使用の参加賞Tシャツを20枚ほど彼女にプレゼント。
そのことを覚えていてくれて、着ていますよ!とうれしいお言葉。
きょう1日のみ、彼女がガイドしてくれるそうです。
歩いて、ポタラ宮へ。

入館時間が指定されているのは前回と同じでしたが、なんと今回は退出時間まで決められていました。
ポタラ宮内のにゃんこ。

ポタラ宮の前には広場があり、その後ろには山々が連なっています。

ちょうどヘリコプターが飛んでいました。
今、遊覧飛行が流行っているそうで、きのうサイクリングしている時もヘリ会社の横を走りました。
チベット仏教の聖地であるカイラス山まで飛ぶこともできるそうな。
信仰の山カイラスは、登ることはできず、巡礼者は一周52kmの巡礼路をコルラします。
いつかカイラスの周り歩くというのもいいですねぇ~。
見学するためには、長い階段を登らねばなりません。

なにせポタラ宮の標高は3,700m。
富士山よりちょい低いくらいですから、ゆっくり、ゆっくりね。
上がってきた階段を振り返り、ひと休み。

更に上がって、ようやく入口に着きました。

唯一ゲート内の仏画は写真撮影OK。
日本の仁王像のように左右に描かれた、あなたはどなたでしたっけ?

こちらの方は真ん丸の見開いた目が印象的。

広場に出ました。

ここも撮影OK。
ダライ・ラマがお住まいの頃は、こちらで祭事が行われたそうです。
それを最上階からご覧になるので、踊りや芝居でお面をかぶる際は、顔ではなく頭にかぶったそうです。
上から見てもわかるようにね。
次の間に入るための長蛇の列が出来ていました。
ポタラ宮の白宮は、政治的な執務にあてられた領域。
ダライ・ラマの住居や、玉座、謁見室、勉強部屋、寝室等があります。
赤宮は宗教的な領域。
たくさんの仏像や仏塔を見ることができます。
赤壁は藁を束ね、土と混ぜて作られ、白壁は石灰のため剥がれ易く、頻繁に補修しているそうです。

ガイドのダジュンさんが詳細に仏像の説明をしてくれるのですが、なにせ登場人物が多すぎて覚えられません。

最後に丹羽さんがこれまでの彼女の説明を聞いて、主な高僧をあげよ!とクイズを出題。
メンバーは無言でしたが、ワタス、ポタラ宮もこれで二度目ですからね。
一応、2,3名の方を答えさせていただきました。
ポタラ宮を後にして、ランチタイム。
チベットで一番おいしいというネパール料理店へ。

カリカリのナン、カレー、ピザ等が次々出てきました。
ほんとどれもおいしい!
そしてヤクステーキまで登場。

ヤクってこんなやつですが、食べてしまいました。

思ったほど硬くもなく、これまた美味。
お店を出ると、お隣に寿司店があり、びっくり。

チベットで寿司なんて、初めて見ましたよ。
お寿司と言っても、にぎりではなく、巻き物のみでしたが、おいしいんでしょうかね?
午後はチベット仏教の総本山・大昭寺(ジョカン寺)へ。

ここはホテルからすぐなので、広場や寺周りのお店は既に来ているんですが、きょうは中に入ります。

こちらも2年前に見学済。
蓮の花が浮かんでいますが、造花っス。

ここから中は撮影禁止。
ご本尊は、チベットを統一したソンツェン・ガンポの奥方、唐の玄宗皇帝の娘、文成公主が持参したとされる釈迦牟尼像。
これを見ることがここに来た一番の目的です!とガイドのダジュンさん。
そう言われても、ここまでたくさんの仏像を見てきたので、あまり印象に残らないよのねぇ・・・。
大昭寺を出て、ダジュンさんと一緒に八角街(バルコル)を歩きます。
仏画を売るタンカ屋、仏具屋、帽子屋、宝石屋等がある中、向かったお店はタルチョ等を売るお店。

ここでサポートで参加している丹羽さんの息子さんがカーテン3mをお買い上げ。

カーテンと言っても、窓の外にかかっているチベット独特のこんなやつ。

彼は大学寮に住んでいるそうですが、1人だけ窓にこれがかかっていたら、すごく目立ちますよね。
こちらはダライ・ラマ6世に関係する旧住居だったそうですが、すっかり観光客向けレストランに。

左にはきょうもコスプレしてる観光客がチラッと写ってます。
よく見ればコスプレ屋もあちこちにあり。

ヤクの頭の飾り物を売っていましたが、買う人いるのかな?

夕食は、旅行会社の手配で、市内にある一般家庭でいただくことに。
バスは路地に入り、普通のお宅に駐車。
おじゃまします!

右側に立っている方がこのお家のお母さん。
こちらのお宅にもドアにのれんのような布がかかっていますね。
広いリビング。

四角い部分の照明がレインボーカラーに変化し、なんだかなぁ~?という感じでしたが。
買う人いるのか?と思っていたあのヤクがいましたよ~。

こちらはチルー。別名チベットレイヨウ。

架空の動物ユニコーンのモデルだそうですよ。
お気に入り高僧の写真も飾ってありました。

左からダライ・ラマ13世、パンチェン・ラマ10世、右の方はどなたか不明。
出てきたのは、すいとん入りのスープ、千切りの桜ダイコンにきゅうりの漬物。

すいとんは日本のよりずっと小さく、大きな豆ほどの大きさでした。
これだけでしたので、もちろんおかわりです。
食後はなんとチベット衣装の着付けあり。
まさか着られるとは思ってなかったよ~。

風呂上がりでおじゃましたので、どすっぴんッス。
男性陣もチベタン。

右端ネパール人ガイドHomもうれしそう。
ちなみに後ろの写真がチベット仏教の聖地カイラス山です。
女性メンバーの1人が丹羽さんの息子さんに女性バージョンも着てみて!と懇願。
苦笑いで、応じてくれました。

イケメン了くん、なかなか似合ってますぞ。
最後の自家製のチャン(焼酎)をごちそうになりました。

が、ラサからアルコールは厳禁って言われてますけど?
ということで、ワタスは舐めただけで残しましたよ。
中には飲み干す男性陣も。
一般家庭を見ることができ、なおかつ貴重なコスプレ体験まで。
お母さん、ありがとうございました。
ホテルに戻ると、明日から同行するトラックが来ていました。
メンバーで自転車を荷台へ積み込みます。

なんとドライバーは2年前にもお世話になったチベット人のおじさま。
きょうはバタバタしているので、明日さっそくご挨拶しましょう。
部屋から眺めるポタラ宮も今宵が最後。

いよいよ明日から本格的なサイクリングがスタート。
徐々に標高が上がって行きます。
この3日間はとても辛かったけれど、徐々に高度順応している模様。
不安な気持ち半分、ワクワクする気持ち半分でおやすみなさい。


3日目 ラサ

2018年10月03日 | チベット

9/13(木)、朝起きると頭痛がしました。
睡眠時は呼吸が浅くなるので、朝イチが一番調子が悪いのです。
ホテル2Fのレストランで、朝食前にまずはパルスオキシメーター測定。
パルスオキシメーターとは動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定する装置です。
左右どちらかの人差し指を差し込み、どれだけ酸素を体内に取り込んでいるかを計ります。

事前にこの数値を日本で計り、旅行会社に提出したんですが、その時の数値は99。
99は最大値なんですが、朝イチだとここでは70台、80台が当たりまえ。
何度も深呼吸をすると、ようやく数値が90台に上がってきます。
一般的に96~99%が標準値とされ、90%以下の場合は十分な酸素を全身の臓器に送れなくなった状態(呼吸不全)の可能性ありだそうです。
この標高では、呼吸不全も何もあったもんじゃないっちゅーの。
測定後は、朝ごはん。
若いにーちゃんシェフが、玉子焼きと麺を作ってくれます。

食べたいものがないので、麺と野菜だけで軽くすませました。

一晩中冷たい雨が降り、肌寒かったため、今朝はゆっくりと10時にホテル玄関前に集合。

雨が上がって、よかったぁ~。
ラサ近郊を軽くサイクリングに行ってきまぁ~す!

とにかく車が多いので街中が一番緊張します。

郊外に出ると、コスモス満開。

大きな蓮の花の前で、メンバーと相棒の自転車と全員集合。

新しい公園に入り、高台からポタラ宮を眺めます。

歴代ダライ・ラマのお住まいだったところです。

2年前にも見学しましたが、中は迷路のよう。
街を出ると、交差点の角に牛がいました。

珍しくてバシバシ撮っていたら、自転車ガイドの丹羽さんがこれからいくらでも会えますよ!と。
確かにそうっスね。
きょうは上りの小手調べ。
延々上りが続き、いったいいつまで上るの?と思っていたところで、ここまでにしときましょう!と丹羽さん。

いやぁー、ゼイゼイハアハアでした。
傾斜が緩やかに見えますが、下からずっと漕いできたんですよ~。
丹羽さん曰く、これから出てくる峠越えにどれだけ対応できるか、メンバーの足並みをチェックしたかったそうな。
昼食は地元の人達で大混みのこちらのお店。

手前の暖簾をくぐり、中に入ります。
なぜか全員に温かい牛乳が出てきました。

1人1杯の麵とマフィンのようなパン。

じゃがいもかと思いきや、さつまいものピリ辛炒め。
2年前は2日目で食欲不振に陥ったのに、今回は頭痛はすれども、食欲はまったく落ちず。
昼食後は先ほど公園で見たポタラ宮へ。

横目で見ながら、ゲート内に入ります。

公安の人に何か言われないうちに全員で写真を撮りましょうと丹羽さん。

案の定、すぐに公安がやってきて、怒られました。
通りを隔てた向かい側にはどでかいビジョンがあり、映像が流れていました。
なんとちょうどエベレストが!

あのお姿を一目でも拝めたら・・・。
ポタラ宮からホテルに戻り、あまりの眠気で2時間昼寝してしまいました。
もう、自転車に乗っていても、眠くて眠くて仕方ありませんでした。
以前、富士山のお鉢巡りをして山頂に向かう時、めちゃくちゃ眠かったことを思い出しました。
ワタスは高度障害で、すごく眠気を催すタイプのようです。
6時に起きて、きょうはシャワーを浴びました。
街中はかなり埃っぽいので、サッパリ。
夕食は昼食に続き、麵でした。
こちらのお店の右側にある個室に案内されました。

丹羽さんが何度来ても混んでいて、食べたことがなかったこの麺、食べたかったんですよ~と。

だいたい麺のあるところには、ピリ辛調味料が置いてあり、それを入れると美味しさがグンとUPします。
麺は白く、日本のそうめんを太くしたような感じ。
こちらのお店のご主人はイスラム教で、ニット帽をかぶっていました。
ラサにはチベット仏教だけでなく、イスラム教の人もいるそうです。
今夜も食事の後は散策して、ホテルへ戻ることに。
路地裏に入ってみます。

生活感がある格子窓に、共同の水場。

書店のお隣にCafe。

中にはなかなかおしゃれな店もあり。
台球室とは、ビリヤード場。

先ほどの麵屋のご主人がイスラム教でしたが、モスクもありました。

露店の八百屋さん。

左端にあるのはきゅうりなんですが、日本のよりもずっと大きくて太くて、縦も横も1.5倍くらいありました。
スイカは俵型でした。

手前はなんでしょうねぇ~?
丹羽さんによると、一昔前はチベットに野菜がなく、ほぼ輸入だったそうです。
それが今や郊外にビニールハウスまで見られるくらい、自給自足となりました。
ホテルに戻り、横になったのですが、たった2時間の昼寝がいけなかったのか、ちっとも眠れません。
水を飲み、トイレに行き、深呼吸を繰り返します。
そんな夜を過ごすハメになった、高度順応2日目の夜なのでした。