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BLUE GIANT

2023-04-20 22:29:05 | 映画
TOHOシネマズ日比谷で「BLUE GIANT」を見てきました。

ジャズを題材にした人気漫画のアニメ化ですが、不肖わたくし、原作の方は未読でした…が、映画も評判になっていて、何より上原ひろみさんが音楽を担当しているということで、いそいそと行ってまいりました。Dolby-atmosで見るために日比谷まで行ったのですが、その甲斐あって大迫力の映像と音楽を堪能…。

まだ上映は続いているようなので、極力ネタバレしませんように…。テナーサックスを吹く高校生・宮本大が仙台から上京し、凄腕ピアニストの沢辺雪祈と出会い、高校の同級生でドラム初心者の玉田俊二とともにジャズバンド「JASS」を結成、ジャズの殿堂So blueで演奏することを目標に切磋琢磨を重ねていく…というお話ですが、スポ根ジャズ映画のような趣で、もうずっと胸熱状態でした。思えばジャズって、音楽のなかでは比較的スポーツに近いというか…アドリブで演奏することになるので、技術と体力と瞬発力が要求される…というわけで、スポ根ノリとは意外とマッチするのかもしれません。主人公とその仲間が18歳というのも絶妙です。いろいろと突っ込みどころはあるのですが…ジャズのバンドって基本的に個人商店の集まりという感じで、バンド活動自体が目的になるという感じではないし、技量に差のあるプレーヤーが一緒に組むということはあまりないと思われますが、この映画では初心者と凄腕、天才肌というタイプの違う3人が時にぶつかり合い、時にフォローしあいながら同じ目標に向かっていきます。そして、個人的に最大の突っ込みどころはこのバンドがベースレスだということでした。ジャズのバンドでピアノとドラムがいてベースがいないということはまずないかと。ベースのいない状態でこれだけ早いテンポでコードチェンジも多い曲を演奏するには、ピアニストにかなりの技量が必要とされます。それを可能にするのが上原ひろみさんの強靭な左手…いやもう、恐れ入りました…。宮本大のサックスを演奏する馬場智章さん、玉田俊二のドラムを演奏する石若駿さんも素晴らしかったです…本当に熱かった…。

ジャズという音楽が時代を下るにつれ、intelectualな方向に向かうなかで、本来は初期衝動あってなんぼの音楽だということをあらためて思い出させてくれる映画でもありました。それにしても左手、大事ですよね…練習しよっと…。

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