企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

Fujitsu(富士通)ノートパソコン PH75/DN返品へ

2011年09月08日 | 企業の一般的な話
こちらでレビューを掲載しておりました、PH75/DNですが、残念なことに、早期に代替品が見つかるという条件の下で、返品するということになりそうです。
以前問題に感じて、レビュー(その後)に記載した、トラックパッドおよびスクロールパッドの問題なのですが、メーカーに相談をして約一ヶ月あまり経ちました。
結果的に、スクロールパッドが、少しでも手指を感知してしまってから、最大2~3秒の間、トラックパッド側の動作が不安定になる件を、メーカー側でも再現を確認していただいたのですね。

エクセルやドローソフトで、ポインタが変な動きをするというのは、ものすごく使いづらいと思っています。
否、そういうソフトに限らず、入力デバイスであるキーボードと、この機種の場合はトラックパッドおよびスクロールパッドが、使用する度に2~3秒を最大として、適正な制御ができなくなるという問題です。
仮に、車でハンドルコントロールが、動かす毎に、2~3秒、思った制御ができなかったら、大問題ですよね。

ということもあって、メーカーに、
○この不具合を起こさないようなドライバの提供
○(スクロールパッドは使えなくても良いので)トラックパッドだけ反応するようなソフトウェアの提供
○もしくは、ハードウェアの改善
を相談しておりました。

で、結論は、というと、この問題については、不具合でも故障でもなくて「仕様」なんだそうです(汗)
製品開発において、仕様とは、企画段階から分かっているものを指しているのかな、と考えています。細かい仕様書に書いていなくても、想像できる範囲で、使用している時に生じる事象も、まぁ仕様なんでしょう。
しかし、Core i5 2520mを搭載しているマシンで、タッチパッドを触る毎に、2~3秒待つのが仕様(誰も、そういうことを期待していないと思いますし、もし当初から分かっている仕様ならば、すぐに返事が来ても良いと思いました)なんだそうですね。

この事象が起こることになった原因は、わかりません。起きている事象については、以下のような説明がありました。
「タッチパッドとスクロールパッドは、ともに、PS/2ポートでホストと接続していますが、どちらかを操作した直後に、もう一方の操作を行うと、PS/2ポートに双方のデータ転送が一時的にオーバーラップするため、データ処理に時間がかかる場合があります」
「この現象は、実使用上において誤動作もなく、自動的に正常な状態に戻るため、許容の範囲としております。」
なんだそうです。

ドローソフトで、短時間に効率的に作業しようと思ったたら、制御の正確なポインティングデバイスで、テンポ良く、クリックしていきたいものなのですが、2~3秒待って作業すれば、正常に動くので許容の範囲なんだそうですよ。
エクセルで、入力するセルを動かしたい、と思って、ポインタを動かしたら、うまく目指す場所に持って行けない事により、誤動作も起きないとおっしゃっています。とにかく、待て!と。
私自身は、オンライントレードなどしていませんが、これ、トレーダーにとったら、使えないマシン!って事になりますね。そして、誤動作も、当然、変なところでクリックするとうことも起きるんですよ。

ということで、このマシン、スペックと価格からするとものすごくお勧めな構成なんですが、大きな落とし穴があることが判明したと言えそうです。この問題さえなければ、サイズ、重量、CPU、USB3.0の数、などなど、とても素敵なモバイルマシンなので、たいへん残念です。スクロールパッドを付けなければ、こんなこと起きなかったのに。

個人的な感想としては、同種のスクロールパッド搭載機種(それらでは、オーバーラップが起きていないので、上記の説明が適正でないことは明らかなんですが)と比べ、筐体の小さなPH75/DNでは、タッチパッドとスクロールパッドが距離が近すぎて、電気的に何らかの干渉をしているのだと思っています。
設計段階で、こういう事が起きる事を想定していなかった、開発側のミスであり、欠陥品だと考えています。しかしながら、メーカーとしては、正確ではない(もし、普通のオーバーラップなら、他の機種でも起きるはず)コメントをもって仕様であると、通達してきた形。
上記問題を解決するための手段は探さないし、対応もしないときっぱりと言われてしまいました。

私に残されたオプションは、購入時点に想定されていなかった仕様が明らかになった事により、売買契約を結ぶに当たっての錯誤があったという判断により、返品し、代金の返済を受けるのみということに。

なお、同じ機種で、問題が起きていない機種についての存在が確認されていないので、この問題がおきない構成に変更を願うということもできないそうです。
本当に、自社が作った製品に責任を持つメーカーならば、本当の原因を明らかにするとともに、他の構成などの提案などあってしかるべき、だと思うのですが。面倒くさいのでしょうね。売買契約をなかったことにして、それだけで、済ませようとしている様子なんですね。

こういう案件、消費者庁に相談すべきなのか、どうすべきかは、悩みます。泣き寝入りではなくて、返品というオプションを提示してもらえているだけ、マシなんだとは思います。これまでの、サポートの方とのやりとりは、ほぼ自分の覚えている限り、記録してありますし、先方は電話の記録を録音しているはずで。証拠には事欠かないのですけれどね。
そこまでやって、仮に手に入れられるのは、安心して使えるパソコン1台だけ。なんだか時間がもったいないな、と感じるところ。早期に代替マシンを探して、このマシンを返品してしまおうか、と思ってもいるところではあります。

しかし、ちょうど、今は秋冬モデル発表の時期にもあたっていて、すぐ入手できるモバイルマシンが存在していないのですよね。さらに入手できたとしても課題があります。Let's note S10は、価格も高いし、WebCamが付いていない。Dynabook R731は、WebCamが30万画素だし、解像度が縦768が問題。VAIO SAは重さとサイズが課題で、さらにバッテリが持たない。
VAIOがZシリーズで、あんな不思議なモノを出さず、以前の筐体でSandyを搭載してさえくれていれば、一択だったのですが。さて、どうするか。価格も考えると、VAIO SAになるのかもしれません。

最後になりましたが、PH75/DNを購入検討されておられる方へ、上記の事象が起きる恐れがありますので、ぜひ検討の際には、それが起きても対処できるかどうか、を考えに入れて購入なさる事をお勧めします。
また、既に購入済みで、上記事象が起きていない方がおられましたら、構成など教えていただけますと幸甚に存じます。
コメント (6)
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