水のこころ
高田敏子
水は つかめません
水は すくうのです
指をぴったりつけて
そおっと 大切に ・・・
水は つかめません
水は つつむのです
二つの手の中に
そおっと 大切に ・・・
水のこころ も
人のこころ も
いい詩ですね。心が洗われるような気がします。水のこころも人のこころも同じなのですね。
そおっと大切に すくわれることで どんなに心は楽になることでしょう。
そおっと大切に つつまれることで どんなに心は温かくなることでしょう。
時には相手の心を傷つけたり,粗末に扱ってしまっているのではないかと思う時があります。
そんな時に,思い出して読んでみたい詩です。
相手の命と同じように相手の心を大切にすくい,つつむことのできる自分でありたいものです。
自分の心も,すくわれ,つつまれていることに感謝することも忘れないでいたいものです。
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今日の新聞に,ニュージーランドで地震に遭遇しながら助かった若者に「サバイバーズ・ギルト」という症状が出ていることを紹介する記事がありました。新聞にはこの用語について次のような説明が出ていました。『生存者の罪悪感のこと。災害や事件・事故などで生き残った人が「なぜ自分だけが助かって良かったのか」と自責の念にさいなまれるストレス症状。心的外傷に対する心の反応パターンの一つ。107人が死亡した2005年の宝塚線脱線事故の負傷者に多く見られ,その対応が指摘されるようになった。誰も理解してくれないという孤立感が症状を悪化させるとされ,支援態勢が必要になる。』
実際,助かった女子学生が「なぜ私だけ…周りにだれも助かった人がいないのに」と泣きながら何度も恩師の先生に電話で繰り返したり,男子学生が姉に何度も電話で被災した仲間が無事かどうかをしきりに聞きたがったりしている とのことでした。
友や仲間が無事でないのに,自分の無事を喜ぶことはできない。自分のこと以上に周りの友や仲間を気遣う優しさ故に心が傷ついている姿に,とても心が痛みます。一日も早く身近で専門家や親しい家族がサポート出来る態勢づくりを望みます。
若者たちの傷ついた心が,すくわれ・つつまれ・癒される日が訪れることを切に願います。
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