あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

短歌を読んで思うこと

2024-03-09 11:12:14 | 日記
 先日の河北新報に、第28回若山牧水賞に永田紅(こう)さんの歌集「いま二センチ」が選ばれたという記事が
掲載されていました。
 歌集のタイトルにもなった「いま二センチ」の歌は、永田さんが妊娠後のエコー診断で胎児の大きさを告げ
られた際、このくらいの大きさかと指を広げて感じたことを詠んだそうです。

 親指と人差し指のあいだにて『いま二センチ』の空気を挟む

 挟まれたわずか二センチの空気の中に、我が子の命が息づいているような感じがし、その生まれてくる命に
対する作者の愛しい思いが、広げた指先を通してほのぼのと伝わってくるような印象があります。
 授賞式には、その二センチのお子さんが65倍くらいに成長した姿で同伴したとのこと。両親の愛情に包まれて
健やかに成長したお子さんの姿が目に見えるようです。

 子の誕生を誰よりも喜んだはずの親が、我が子の命を奪うという悲しい出来事を目にするたび、言葉にならない
怒りと悲しみを感じます。親が、なぜその命を奪ってしまい、その子がこれから描いていくであろう未来まで奪って
しまったのかと。
 ガザでは、食料や医薬品が不足し度重なる空襲などで、たくさんの乳幼児が亡くなっているとのこと。
こんな理不尽が許されていいのでしょうか。休戦と平和は、戦っている当事者である大人の考え方を変えることで
決断できるはずです。これ以上、大人の勝手な都合で子どもたちの命と未来を奪ってはならないのだと思います。
 今という時間にも、子どもたちの命の灯が消えてしまうことが残念でたまりません。
 即座の休戦と食料や医薬品が速やかにガザに届けられ、子どもたちの尊い命が救われることを心から祈ります。