あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

神戸の地蔵様

2015-01-17 14:13:03 | 日記
阪神大震災から今日が20年目。
新聞の社会面を見ると、地蔵様と向かい合う父親の写真が掲載されていました。
その下には生前の息子さんの写真と青い空を背景にした地蔵様を正面から撮影した写真もありました。
生後4カ月で亡くなった二男の拓也くんの地蔵様でした。
父親の明石健司さんの横顔には、悲しみをこらえながら我が子を慈しむ 父親としての思いを感じました。
地蔵様のほほに添えられた手を通して、生前の拓也君のすべすべした柔らかいほほの感触と温もりを思い出していたのかもしれません。
胸が熱くなる写真でした。

地蔵さまは、拓也君の写真を送ってつくってもらい、「顔が四角いのも、福耳もそっくりです。」とのこと。
毎年の地蔵盆の時には、子どもたちが会いにきてくれ、地蔵盆が過ぎても女子高生が手を合わせる姿を見かけることがあるそうです。
「子どもが大きくなって、親の知らない所で友達を増やしていくみたい」に感じるとのこと。
明石さんの中では、今でも拓也君が生き続けているのだと思います。
20歳になった拓也君も、父親の変わらぬ愛情をにっこりとほほ笑みながら見守っていることでしょう。

20年という年月を、被災された人々はどんな思いで受け止めているのでしょうか。

亡くなった人の数は、6,434人。犠牲者の中には、外国人の方も多く含まれているとのこと。
被災地では、記憶の風化と被災者の高齢化が大きな課題になっているそうです。
災害復興住宅273団地は、昨年高齢化率が50%を超えたとのこと。
一人暮らしのお年寄りも多くおられるそうです。
復興途上にある東日本大震災の被災地でも、同様な課題が浮かび上がってきているようです。

震災によって受けた悲しみや心の傷は、時が経過しても消え去るものではないのだと思います。
亡くなられた方々のご冥福と 被災者の悲しみや心の傷が少しでも癒されることを願い 今日は静かに祈りたいと思います。