あの青い空のように

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原発0に向けて

2013-11-18 09:23:52 | インポート

今日の新聞によると、廃炉に決まっていた東海原発の作業が放射性廃棄物の処分場が見つからず、先送りされることになったということでした。

また、インターネットのニュースでは、福島原発1・2号機の取水口付近に掘られた観測井戸では、3日前に比べると27倍もの濃度の汚染水が観測されたとのことです。

福島県内の郡山市、富岡町、いわき市、福島市の首長選挙では、除染などの遅れに対する不満から、軒並み現職首長が敗れるという選挙結果になっているとのこと。

放射能廃棄物の処理問題、汚染水への対応、除染作業の遅れ等、原発によって引き起こされる問題は深刻な状況にあります。

原発から生みだされる放射性廃棄物の処理を先送りしながら原発を再稼働させていくか、これ以上廃棄物をつくらないようにするため、原発は稼働させず廃炉の方向に踏み出していくべきか、どちらかの道を選択せざるを得ない段階なのではないかと思います。

小泉元首相が、原発0に向けて踏み出すことを提言していますが、私も同感です。その理由をいくつか書きだしてみます。

○原発から生じる高度な汚染ゴミの処理方法は、現段階では見つかっておらず、地下深くに埋めることでしか対応できない。しかも、その処分場の確保さえ難しい。

○再稼働させることで新たな汚染ゴミが増え続けていき、その管理だけでも費用面や技術面で大変な負担が強いられる。

○福島での原発事故から教訓として学んだことは、一度事故が起こると、そこで暮らす人々の生活の場を奪い、避難生活や新たな土地での生活を余儀なくさせ、将来にわたって健康被害が憂慮されること。除染や汚染水の処理、廃炉といった対策に、限りない年月と費用がかかるということ。放射能のコントロールは、人知を超えているということ。地震大国である日本である以上、新たな事故が起こりうる可能性が大きいということ。

○一つの原発を廃炉にするだけでも、多くの技術的な課題があり、その処理過程でもいろんな問題が生じる可能性がある。地震によって生じたがれき処理一つをとっても、受け入れ先が見つからなかった状況を考えると、どこを最終処分場にするかも、難問である。

このまま汚染ゴミの取り扱いを先送りしながら、再稼働を続けていくことで、どんな未来が期待されるのでしょうか。先のことは考えず、今だけよければそれでいいと考えるのであれば、すべての負担と課題を未来に丸投げするようなことになります。未来に対する責任を果たすためにも、今行動しなければならないのではないでしょうか。

原発を0にするということに踏み切れば、これから将来にわたってしなければならない課題が明確に見え、その一つ一つを具体的に解決していくためのプロセスも考えられるようになってくると思います。

踏み出す一歩が、未来に対する責任を果たすための一歩になることを心から願います。