またまた、高円寺の無人島プロダクションに行ってきました。
もともと。風間さんに注目したのは平成17-18年度文化庁買上優秀美術作品披露展(日本芸術院会館)でのでっかい版画を見てからでした。
その後、6月に無人島プロへ行って風間サチコ 展を見てたのです。
なんと、無人島プロダクションでの今年2回目の個展。
↑このDMからして内容が期待できそう。
満鉄人 VS プリズン・ス・ガモー。
この意味深なタイトル。。。
会場にはA3を2つ折りにした「満鉄人 VS ス・ガモー 15年戦争おわりではじまり」なるプリントが頂けます。
全文、掲載しちゃうのはちょっとボリュームがあるので、割愛。
満鉄人はその名のとおり、満州鉄道をモチーフにしています。
満鉄の「特急あじあ号」を牽引した流線型機関車パシナ型を頭に持つ巨人ロボ満鉄人847号。847がパシナらしい。
元ネタはたぶんこのあたりです。
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鉄人28号
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そして実際に版画で作品となったのがこちら↓
「汽笛一声(満鉄人現る)」
無人島プロダクションさんに了解を頂いて撮影しました。
まずこの大きさに圧倒されます。
版画というと、どうしても厳かで棟方志功のイメージがあるんですが、こんな満鉄人なるモチーフで作品にしちゃうのがとんでもなくって好きですね。
新幹線が踏みつぶされています。
以下、プリントから引用
岸信介は3年間の満州赴任を振り返り「満州は私の作品」と公言した。
~
あじあ号の成功を見て、岸が帰国したその年(1939年)に、国鉄は東京~下関間を特急列車で結ぶ「弾丸列車計画」を立ち上げた。
~
それから19年後、岸内閣組閣と時同じくして、新幹線プロジェクトが立ち上げられ、奇しくも「弾丸列車」が走る予定であった東海、山陽本線を「新幹線」が走り、頓挫した念願の夢がここで叶った。
風間さんの作品て絵面だけみると、単に面白いだけにとられてしまいそうなのですが、こういったバックボーンを固めて制作してて決して思いつきだけでないことがよく分かります。
他にこんな版画を見たことありませんからね。やっぱあり、貴重な存在です。
さて、巨大版画はもう一点ありました。
「危うし60階(奇襲するプリズン・ス・ガモー)」
窓越し画像なのでちょっと見づらいかもしれませんが、サンシャイン60に巨大ロボットがよじ上っています。
これがプリズン・ス・ガモーなのですが、あの「キン肉マン」に登場するサンシャインに頭巾をかぶせています。
http://www.chara-net.com/item835.html
プリズン・ス・ガモーの名前はサンシャイン60の出来る前にあった巣鴨拘置所こと「スガモプリズン」からですね。
この頭巾は刑務所に連行される囚人が被らされる編み笠だそう。
しかも、「罪」なんて文字が書かれちゃってる。
無人島プロの方に聞いてみたところ、今回のこの巨大版画もエディションはなし!つまり、1枚刷ったらそれで終わりという非常に贅沢な作品なのでした。
ちなみに制作には個展前に10日間くらいぶっ通しでほとんど寝ずに一気に作業させるのだとのこと。
その勢いみたいなのが作品の持つ迫力に繋がっているのだと思います。
この他にも、鉛筆で描かれた「ミズリ」と「ポツ・ダムー」(一番上のDMに載ってる戦艦ぽいのと一つ目の3頭頭巾)が展示されていました。
奥のモニターには鉛筆描きのアニメーションが流れていました。
その名も「リトル妖怪くん」。
DMにも登場してる岸&安倍、祖父孫首相コンビ。
岸 信介は昭和の妖怪と呼ばれてたのでやはりこのタイトルなのでしょう。
えんぴつアニメだとこんなタッチです。
安倍少年は鉄人28号の金田正太郎少年よろしく半ズボンでリモコンを持っています。
岸じいさんと走ってて倒れてしまい、ひび割れたリモコンがどくろと骨になるというものでした。
DVDは来年の1月に発売予定。
なんとエディションが120で原画が1枚ついてくるとのこと。
5,250円で予約受付中。
無人島プロダクションの年末と年始はこの風間サチコ展っていうのすごいなあ~。
風間サチコ展
満鉄人 VS プリズン・ス・ガモー
2008年1月26日まで
木ー土 11am-7pm(※月ー水は事前に連絡が必要)
日・祝 休(12/29-1/9 年末年始)
無人島プロダクション
166-0003東京都杉並区高円寺南3-58-15平間ビル3F
tel03-3313-2170
http://www.mujin-to.com