今の今になって、古本屋でむかしの美術手帖を手に入れました。
もちろん、目的は特集の奈良美智。
わたしは奈良さんの作品を実際に見てハマったのが2004年に原美術館で見た、「奈良美智 -From the Depth of My Drawer展」でした。
それから、奈良さんに関する展示にだんだんと足を運ぶようになり、横浜トリエンナーレ2005~弘前でのAtoZ~金沢21世紀美術館でのMoonlightSerenade―月夜曲へと訪れることが出来ました。
ところが、新しい展示についてはいくらでも見て行けるのですが、過去の展覧会の雰囲気や当時の空気みたいのってなかなか伺い知ることが出来ないってもんです。
ほんと、タイムマシンとかあれば2001年に行って、横浜美術館で開催された「I DON'T MIND, IF YOU FORGET ME.」を思いっきり楽しみたい!
たぶん、映像とか見るよりもこうやって書籍で当時の作品たちと奈良さんのインタビュー、それにいろいろなひと(批評家に限らず、音楽や小説や写真など他のジャンルの有名人やギャラリーの方まで)の書いた奈良論というか奈良作品に対する想いを濃厚に感じることのほうがあの時に近づけるような気がするのです。
奈良さんの特集以外のページのちょこっとした記事や案内でも、やはり今とは違う当時(といってもわずか7年前だけど)をふと思い出すのです。
あれ、そういえばあの時の自分は今ほど美術に関心がなくって、少し違う方面に興味が向いていたんだなあとか。
じっくり、ゆっくりと読むつもりだったのですが、先に進みたくって喫茶店で一気にに読んでしまいました。
当時までの「おんなのこ」の作風の変遷とか掲載されているのですが、それから現在までの7年分も頭の中で勝手に追加すると更に変わってるのが分かって面白いのです。
また、奈良さんの作品に囲まれて思い切り浸れる時間が来るといいなあ~