あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

青春のロシア・アヴァンギャルド(Bunkamura ザ・ミュージアム)

2008-06-24 23:11:15 | アート系


土曜日の夜は21時まで開いてるBunkamura ザ・ミュージアム。

渋谷でちょうど20時すぎ。

うん、これなら見られるなと思い、青春のロシア・アヴァンギャルドへ。

初日とは言え、雨の夜にひとはまばらでした。

のっけから意外なシャガールに会えてびっくり!



「ヴァイオリン弾き」マルク・シャガール

ね、すごくまともに見えますよね。もっとも左奥に馬車が空飛んじゃってますが。

いつものよく知られてるシャガールのあのぶっとんだ感じまでは行っちゃってません。色彩も落ち着いています。

あと、なによりも、輪郭の線の出し方がくっきりはっきりとしてますよね。

同じシャガールでこちら↓も気になりました。

「家族」マルク・シャガール

やたらと女性や奥さんが登場しまくるシャガールの絵。

でも、こんな阿修羅男爵状態で左が妻、右が夫なんてのは初めてみました。

確かに家族の最小単位。背景の色はすごくシャガールっぽいのですが、この二人の目がちょっと違うなあという印象でした。


今回初めて見たニコ・ピロスマニ。

4部構成のうちのひとつを「見いだされたピロスマニ」として10点の作品を紹介していました。


「宴にようこそ!」ニコ・ピロスマニ

これ、括弧書きで居酒屋のための看板となってました。

こののっぺりとした塗りが独特なんですよね。裏ルソーみたいな。

なんでも、絵の具を自作してたとか。

他の人物画でもこの肌の白さは異様でした。

あと、ピロスマニは動物シリーズが何点かありました。

「雌鹿」はとても目がとてもかわいくて、ああこういうタッチが好きなんだなと思ってたら、最後にとんでもないのが。。。


「小熊を連れた母白熊」ニコ・ピロスマニ

ひょえー!

なんじゃ、この熊は。

口の裂け具合が怖い。

小熊の肩のはったポーズでちょっと違うのではあるけれども、三沢厚彦さんの動物彫刻がふっと頭をよぎりました。

江戸の絵師たちが虎をみたことなくって、毛皮や模写で描いてああなったのと同じなんでしょうかね。気になるところです。


「刈り入れ人」カジミール・マレーヴィチ

ポスターやチラシなどに使われている「農婦、スーパーナチュラリズム」と通じてますが人物の位相が全く違っています。

なんでしょう、この造作の面白さ。

これだけキレイな色で農村テイストいっぱい。

だのに、手に釜を持つ君はむしろブリキのかかし。

この顎の処理がマンガですね。ほんと、見て笑ってしまいましたから。

あと、マレーヴィチでは「冬のモティーフ」がよかったです。

キューブ系の風景。

雪の中、バケツを持った人物が2人。

白に朱の色彩感覚が素晴らしくハマってました。白は雪だから分かるのですが、そこに朱を持ってくるのがちょっとすごい感覚だなあと。

とまあ、思ってたよりも見所満載の内容でした。

8/17まで。

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2 コメント

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Unknown (一村雨)
2008-07-07 06:35:56
ピロスマニとマレーヴィチにすっかり嵌まってしまいました。
白熊は解説がなければ、何の生き物か分かりません~
農婦の純朴さとキュビズムの見事な融合。ステキでした。
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Unknown (あおひー)
2008-07-08 00:49:19
普段見慣れてく観点がちょっと違っててよかったです。
白熊、やばかったです。
視界に入った瞬間の「ええ!」って感じが忘れられません。
>農婦の純朴さとキュビズムの見事な融合。
これ、ありそうでないんですよね。
洗練されててすごくハマリました。
返信する

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