あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

春のめざめ(山種美術館)

2008-03-03 18:48:06 | アート系
行こう行こうと思ってた山種美術館に行ってきました。

土曜日の朝のわりにはひとが来ていました。

いろいろな作家さんの作品が展示されていましたが、こういう場合には自分の好みがストレートに出ますね。

伊東深水「春」

構図が完璧にハマっています。

耳元でささやきあう女性二人。深水でこおまでシンプルなタッチは意外。

単純化された睫毛にはびっくりです。東郷青児かってくらい。



上村松園「つれづれ」

画面の中の絵画の女性から醸し出される色気ってなんでしょう?

松園の作品をみるとそんなふうに思います。

膝の上に載せて読む本はどういった内容なのでしょう。小袖を口に持ってくポーズがたまりません。

よく見ると髪飾りのちりめんがレインボーカラーで実は派手なんですよね。

でも全体として見た時にそういう印象にはならないんです。やっぱ、そういう細かいバランスが自然に計算出来ていたんでしょう。

角を挟んで隣の「春のよそをひ」もいい出来でした。

両方見て気づいたのは唇の色の外と中で色を2段階に変えてあったこと。

中は濃く、外は薄いのです。じっと見てるとたまにこういう発見があっていいですね。



速水御舟「暗香」

こんな梅は初めてかもしれません。

バックは夜の暗闇。黄色のおしべとめしべがさながら宙にまたたく星のよう。

こういう作品は実物を見ないとその素晴らしさは伝わらないなあと痛感しました。


竹垣紅白梅椿図

作者不詳とのことでしたが、解説によれば京都の狩野派の流れを汲む絵師によるものではないかとのこと。

右雙には白梅と赤椿、左雙には赤梅と白椿がそれぞれ竹垣と鳥と共に描かれています。

笹の葉の朽ちてきた箇所と竹の色が落ちた箇所が背景の金地を活かしてていい案配。

しかし、この屏風の金地っていう概念てすごいですよね。

写実的に描くって発想では絶対にあり得ませんからね。

大観の作品もありましたが、正直あまり琴線に触れるところがありませんでした。

やはり好みが如実に現れるみたいです。

3/9まで。
コメント (2)
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