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「仏画の見方」

2022年06月01日 | ZOOM

午前9時、県立図書館から電話があってネットで予約した本3冊が用意できました、という。

昨日の午後から夜にかけてチベット語関連の本を探して、数年前だったら実物を見ずに買ってしまっていたものを、このごろは図書館で現物を見てからにしています。

般若心経をずっと梵字で書いていて、そのうちデーヴァナーガリー文字で書くようになって、そろそろチベット語に挑戦しようかと思ったのですが、とても無理だ!

チベット語の字体を見ているとサンスクリットがものすごく簡単に見えるから不思議。

チベット仏教の先生はこれがスラスラ読めるのだから素晴らしい。

 

東大仏青オンラインで「仏画の見方」講座第1回。

午後3時開始の予定で、午後は始まるまでソワソワと落ち着かない。

前日に確認メールなどが届いていると安心ですが、音沙汰なしだとほんとうに今日授業があるのか、時間は間違っていないかなど心配の種はつきない。

時間になったのだが、先生が「全画面表示」の技術的方法に戸惑っていらっしゃったようです。

それはなんとかスタートしましたが、ついに最初から最後まで先生のお顔が見えず、声だけ解除になっていました。

次回以降改善されるとは思うのですが、なんというか物足りないです。

今日の講義の中で、先生がおっしゃるに、(地文=地文様、主文=主文様のことか、截金=キリガネ)

① 地文截金 主文截金 11世紀

② 地文彩色 主文彩色 11世紀

③ 地文截金 主文彩色 12世紀

④ 地文彩色 主文截金  これは遺例なし

このことから、掛け軸を見て、「地文が截金で主文が彩色だから、これは12世紀のものですね」などと言えばちょっと洒落ているふうに振る舞えるとおもしろアドバイスをいただいた。

でも紹介された映像にある「国宝伝船中湧観音像(高野山竜光院)」では地文主文とも截金で平安時代12世紀となっているので12世紀以降に①のパターンもあるということになる。

(この絵が高野山霊宝館に展示されたらぜひ見に行きたい)

③はたしかに11世紀にはなかったかもしれないが、地文も主文も截金、地文も主文も彩色という①と②のパターンの場合11世紀以降も描かれ続けているだろうからそれを見て11世紀のものであるとは言い切れない。

げんに私が描いているのはおそらく②だと思う。

だって截金の技法を知らないし、截金に見えるようなところは金墨で筆で描いているから。

つまり①と②のパターンはその後も描かれ続けていて、③のパターンが出現したのは12世紀以降であって、それ以前にはないということになる。

また東京国立博物館原三渓旧藏「国宝孔雀明王像」の画像が出ていたときにびっくりしたのですが、手に持っている孔雀の羽の模様にあるハート形をした部分が私の描いた絵とはさかさまだったということ。

それで心配になって高野山霊宝館にある「孔雀明王」の画像で確認したら、こちらは私と同じ向きだった。

仏画の見方が少しわかるようになったと思う。

90分間とてもおもしろく受講することができました。

この講座は対面とZOOMの両方同時に行われていて、オンラインでは20人程度、おそらく教室は10人以下と思われます。

教室で実際に先生から講義していただくほうがいいことは間違いないでしょうが、地方にいる場合オンラインができなかったらこういう文化圏の外側にいるわけで、もしコロナがなかったら私の健康寿命存命中にはとても受講が不可能だったでしょう。

教室にいて画像を撮影することはできないけれど、タブレットの場合スクリーンショットができるので、あとから見返すことができます。

記憶は曖昧なもので、メモをとったくらいでは再生が不完全ですが、あとで画像を見て納得することが多い。

「仏画の見方」にはこれからも期待しています。

 

(どんぐりと大瓢箪)

 

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