望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話<一緒に出てなくてよかった!役者たちのトンデモ武勇伝・その10>

2020-04-21 16:00:13 | 舞台・ウラ話

その日もCちゃんは、
みんなを手伝って、走り回っていました。

ただ、その作品には、続けて3シーン。
台本の見開き8ページ分の、
静かな会話のみのシーンがありました。

8ページと言っても、時代劇ですから、
たっぷりと間をとって、15分以上の時間ができます。


ほ~~~。
さて、その間にやっておくことは・・・、

ひと息つきながらも、
Cちゃんの頭の中では、次の段取りが回っています。


ええと・・・、
このあと、あの人にこれを着せて、
次に、ここに4人分の衣裳を広げておいて、

(写真はイメージです)


ありゃっ!

やだ、もう私の出番じゃない!
あ、まだ着替えてない!

彼女、人を着替えさせていて、
見事に出トチったことがあって、
(このときには私も出ていた!)

まぁ、何とかなったんですが、
やっぱり、それ以来気をつけていたんでしょうね。


仕事用のたすきを外して、
自分の本役の衣裳をつけて、

さくさくと舞台へ。


この芝居、私も観たんですが、
彼女の台詞が何だったかは覚えていません。

たしか、エラい人が何人か座ってて、
なにか話している(記憶力悪すぎ

そこに、
「ごめんくださいませ」
みたいな台詞で入っていったと思います。




  「ごめんくださいませ」


    ・・・・・・・・!

      ・・・・・・・・・!

 
      ! ! ! ! !


その彼女の姿を見て、
場にいた人たちが、固まりました。


    (つづく)





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