羊飼いな日々

仕事も家庭も子育ても、
のんびり気ままに行きましょう~

小さきもの・・

2008-04-26 11:12:38 | 活動・福祉とボランティア

子羊たちが成長するに伴い、なくしていったものは、たくさんあります。

たとえば、ゆったりした時間。そして小さきものに目をとめる瞬間・・・。

そう・・・子羊たちと一緒に過ごす時間は、まさに、小さきものに目をとめる時間でもありました。

何を見ても不思議だった幼児期。道端の石やどんぐりや、ありさん・・・あれこれと目にとめては手に取り、母にそのかわいい手をかざしては、「これ見つけたよ」と、それはうれしそうに見せてくれました。

そんな日々も、成長と同時になくなり、今は時がただセワシナク過ぎていくようです。

ふと気がつくと、それと一緒に私の中のセンスオブワンダーは、少しづつ影をひそめていきました。

先日、職場で、O田さんというおばあちゃんの訪問介護をしてきました。この方は週に3回、施設に通い、残りの日は職員が訪問して一緒に散歩をします。

認知が重いので、その時の気分にムラがあり、なかなか難しいところもあるのですが、本来は真面目なおばあちゃんです。

そのO田さんの家は、裏に小瀬の公園が広がる絶好の場所。そこには、一面の紅葉林があるんです。私もこの仕事をするようになり、初めて目にした場所です。一番はずれにあって、あまり知らない人が行かないような場所です。もちろん秋には、一面の紅葉が見られてそれは素敵です。

今は緑萌える時期。青々した紅葉の葉が茂っています。

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その散歩道をいつものように押し車のO田さんと、歩いていきます。

雨上がりでしっとりした地面、苔が水を含んできれいに輝くさまも美しい風景です。

紅葉の木の木漏れ日が、その苔むした地面をチラチラと照らして、本当に素敵。

O田さんと、のんびりそぞろ歩くうち、ふとその地面を見ました。すると・・・

たくさんたくさん、紅葉の赤ちゃんが生えています。

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「わぁ、かわいいねー」二人で声をそろえて、おおはしゃぎ。よくみるとあちこちに生えています。

Img_7028 小さい、この世に出てきたばかりの紅葉の赤ちゃん。

あぁ、命ってなんてすばらしいのか。

子どもと歩いている時に、見つけていた小さきものたち。

今はお年寄りとのそぞろ歩きで見つけることができます。

私のはしゃぐ様子に、目を細めては一緒に喜ぶO田さん。

Img_7027 仕事の中で、こんな風に自分を取り戻すことができることを感謝しつつ、その日の散歩は終了しました。

いくつになっても、小さきものを愛でる心を持ち続けていたい。

そう願ったお散歩時間でした。