羊飼いな日々

仕事も家庭も子育ても、
のんびり気ままに行きましょう~

帽子づくり

2007-02-26 20:44:06 | 活動・手仕事講師

本日は、S園での講師の日です。

Img_2179 ここでは、主に、ペットボトル編み機を使用したマフラーづくりを、作業療法をかねて楽しく作っています。

先週、マフラーを仕上げたHさんは、今回から帽子作りに挑戦です。

Img_2178 これは、市販の編み機を使います。目が42目編めるものです。大きな輪で、ぐるぐると編んで、帽子にしていきます。

毛糸は2玉が目安。全て編み終わると端に毛糸を通し、2重になるように折り、両端を一緒にギュっとひき絞って頭のてっぺんにし、縛れば完成します。帽子の端の始末がラクで簡単なので、おすすめです。これだと、毛糸の色を変えてリバーシブルにも出来ます。ひき絞った頭のてっぺんに、ポンポンを付けてもカワイイです。

かなり以前より、Mさんが帽子づくりをされていて、たくさん編んでは、ためておいて、折に触れてはお礼のプレゼントにしたり、ご実家に送ったりされているのです。

Hさんは、今日がはじめての挑戦。左手で編むこともあり、慣れないので試行錯誤の状態ですが、感触はいいようです。ゆっくりと挑戦していくつもりとのこと。この心意気がいいですね。見習う点が多いです。

今日は試し編み。次回からは、本格的に編み始める予定です。どんな帽子になるのかな?今から楽しみです。


うれしい出来事

2007-02-19 13:18:51 | 活動・手仕事講師

本日は、2週間ぶりの特養での仕事でした。

本日は、マフラー完成の方が2名、仕上げにポンポンを付ける手伝いや、編み機がボロボロになったので、その作り直しの方、様々な作業がありました。

一人で見ているので、それぞれ雑事が重なるこんな時はちょっと慌てます。お年寄りの間をぐるぐる回る感じです。こんな時には自分の手際の悪さがよくわかってしまいます。

Img_2049 さて、本日完成されたHさんのマフラーです。Hさんは片麻痺があって、左手だけで編むので、時間がかかります。こちらは昨年の夏に編み始めた力作。ご本人も、「本来なら簡単に出来るのに、麻痺があるせいで何も出来ない・・」と、こぼされながらの作業でした。しかし、本日、ポンポンを付けて仕上がったマフラーに、「ありがとう・・」と、とてもいい笑顔を見せてくださいました。

Hさんは、施設に入所しても人に頼らずに、何でも自分ですることで、機能回復を図ってらっしゃるのです。使い慣れない左手で、ベット上で絵を描いたり、廊下の手すりで歩行訓練も自主的になさっています。お風呂も、なるべく自分で入る努力をされているため、職員が手を出すと、怒られるようなところもあります。ですが、Hさんは、人に手伝ってもらって感謝を言うことよりも、自分ができるようになることを目指してらっしゃるのです。もちろん、ご自分で出来ないことは、手助けを求められますが、そのときにはキチンとお礼をしてくださいます。

そんな姿には、見習うべきことが沢山あります。しかしHさんに最初に接した介護者などは、扱いにくいお年寄り・・と思うかもしれません。もちろん、羊飼いも例外ではなく、頑固な方だなあ・・・などと勝手に扱いにくいと思っていました。今となっては、Hさんの人柄や、精一杯努力してらっしゃる姿勢が理解できますが、その時は外側しか見られなかったのです。

介護する側の都合でお年寄りを見てはいけない、ということをHさんから学びました。ほんとうにありがたいことだと思っています。そして、いかに自分が傲慢で、自分本位にしか相手を見られないかということにも気づかされるのです。

だからこそ、本日の完成は、うれしい出来事なのです。


お年寄りとの関わり

2007-01-29 21:57:54 | 活動・手仕事講師

本日は、特別養護老人ホームでの仕事でした。羊飼いは、こちらへ通い始めて5年になります。もちろん、最初はお年寄りに対しての知識などはなく、その都度手探りで指導してきました。

昨年ホームヘルパー2級の資格を取得し、介護の技術・心構えなどを習い、そういうことだったのか・・と納得のいくことがある反面、お年寄りに対して、知識や技術でまかなえないような、心や尊厳についても考えさせられてきました。実際にお年寄りを前にして習ったようにいかないことも、体験しました。知識で対応すると、介護経験がない分、結局一人ひとりが見えなくなってしまうのです。

今、こちらのご縁で、春から新しい施設が開所するということで、勤めさせていただくことになり、少々緊張もしています。せっかく取得したヘルパー2級でもありますし、介護についても勉強のつもりで働きたいと思ったのです。

しかし、私の扱いはまったくの素人扱いです。5年間、身体の世話はしなかったとはいえ、関わってきたことはなんだったのかと思います。これは、施設で介護者として働いていなかったので、あたりまえといえばあたりまえですね。施設では介護というのが、車椅子の移乗とか服の脱ぎ着、おむつ交換、機械浴・・こういうものを基本になりたっているのです。だから、私のような素人さんは、急に働きにこられても困るというわけです。なので、研修という名目で2月には何日かパート勤めをすることになりました。一日の流れを体験して学んでくださいということでした。要は、介護の仕事を甘くみるな、ということなのでしょう。

甘くみているつもりはありませんでしたが、とまどいは隠せません。勤めるところは、小規模多機能型居宅介護施設なのですが、自宅と同じような家庭的な雰囲気を目指すという説明であったので、そのつもりだったのです。これは、私の世間知らずな甘さでもあるのでしょうね。実際の利用者さんは、介護度の重い方や、認知症の方が主になるはずですから。

少々気の重い仕事になりますが、これからの取り組み、特に自分の道を考えた時、目指すべき道が他にあることが救いになっています。介護自体を目標として定めてしまうと、3年後に介護福祉士、何年かしてケアマネージャー・・と流されていくでしょう。もちろん介護の仕事は、とても大切な仕事です。問題はどうあれ、今現在介護されなければならないお年寄りがいる限り、必要な仕事です。しかし、もっと根本的に救う道はないのでしょうか。もっと以前に何かあるはずです。

言い方が悪いかも知れませんが、お年寄りをターゲットの介護産業、薬漬けの医療は、本当にどうにかしなければなりません。誰でも尊厳をもって生きる権利があるのです。そして尊厳をもって生を終える権利があります。

真の癒しを求めて、今年から勉強するつもりでいます。そのためにはまず、現場を知らなければならないのですね。その必要があるから、する。すべき事をするということ。とにかく今は進まなければならないのですね。

Img_1796 本日は、お年寄りと、マフラーを編むことを通していろいろなお話をしてきました。たとえ1週間に1度、1時間きりの作業であっても、継続して続けていることは、お年寄りの力となっているはずです。先日足を骨折された認知症のKさん。今日は通院ということで、玄関でお会いしました。すると、にこやかに「今日は編めなくて残念だねぇ・・」とおっしゃったのです。かなりImg_1795進んだ認知症であるにも関わらず、私の顔を見てパッと思い出されたようなのです。知っている顔を見ることの安心感があるようで、手をにぎって離さないのです。毎週会っているということもそうですが、手を動かして物づくりをしていることの効果なのでしょうか。その作業と私の顔が、どこかにしっかりと刻まれるのでしょう。

そのような取り組みは、介護者としての経歴にはならないよ うな、些細なことではありますが、子育ての結果がすぐに目に見えずに長い時間がたってからわかるのと同じように、後からわかることなのではないかと、思っているのです。継続の力ですね。それが、今の、私にできるお年寄りとの関わり方です。(もちろん、現場でお年寄りを介護されている方々には、日々頭が下がる思いです。)

お年寄りが大切に編んだマフラーと帽子は、作品展などで販売しています。それがまた、作る張り合いになるのです。そのような、関わり方も、あります。これからも、いろいろと模索していきたいです。


今年の初仕事

2007-01-15 21:33:55 | 活動・手仕事講師

本日は随分遅い、仕事始めの日でした。

Img_1721 毎月3回ほどS園にて、手工芸と編物を指導しています。お年よりも慣れたものですが、今回は、年末年始から日数が経ち過ぎて、混乱される方もおりました。

しばらく作業をしていないと、機能の低下が著しく見られるお年よりもいらっしゃいます。

とはいえ、最初はとまどっていても、作業を始めるうちに自然に手が動きます。

Kさんが、「なんでもすぐ忘れるけど、編物は覚えてるねぇ」とうれしそうなお顔です。この方は認知症で、ほかの事はさっぱりですが、この作業だけは、集中して取り組まれます。自分にも安心して出来ることがあるという、自信につながっているようです。しかし、本日は出だしが少々・・。私が「自転車乗るのと一緒でね、一度乗れるようになったら、しばらく乗らなくても体が覚えてますよ、ちゃんと編めてるから大丈夫」と話すと、うれしそうに作業に取り組まれました。

また、片麻痺のKさんは、編物がもともと得意だということで、このペットボトル編み機でのマフラーづくりも自分で編み方を工夫されながら、取り組んでいらっしゃいます。今回は許可をいただいて、編んでいる動画を載せました。片麻痺であっても、時間をかけてこのように作業ができるのですね。硬縮の片麻痺のHさんは、最初は、本当に手が言うことを聞かず、ご本人もイライラしながらの出発でした。しかし、動画のとおりです。

ここで、お年寄りが編んだマフラーは、クリスマス展などで販売し、売り上げは寄付をしています。お年寄りの方々も、自分で作ったものが役に立っていると張り切っておられます。

昨年は、Mさんが、ご主人のためにマフラーを編み、クリスマスにプレゼントしました。そのマフラーは、一年がかりで編み上げたもの。心のこもったプレゼントに、ご主人はとても喜んでくれたということで、今日はその話で持ちきりでした。なにしろMさんは、生まれて初めてマフラーを編んだらしいのです。しかし、ビックリしたのはご主人。Mさんはかなり進んだパーキンソン病の方で、何も出来ないと思われていたからです。少しだけ動く手先を使い、一生懸命に、大切な家族のためにがんばって編んだのです。きっとご主人も感動されたのではないかと思います。そんな話をしてニコニコでした。

そんなことで、仕事始めは、のんびりと。いつものペースに戻るまでは、ゆっくりと進めていこうと思っています。


歯科矯正な日々 その4

2006-10-18 22:01:29 | 活動・手仕事講師

フェイスマスクをつけて8日目の娘羊。夜寝る前に、装着するのもだんだんイタについてきました。心配していた寝相も、ちゃんと、顔をかばっているようで、朝まではずれません。だいたい、毎日8時間ほどの装着です。日中もつけたらいいのでしょうが、なんとなくおっくうです。仕方ありませんね。

Img_0217 今朝、起きてきた娘が、びっくりしたような大騒ぎ、何事かとおもったら、なんと、上の歯が少し下の歯にかぶさっている!!。普通の状態で、このくらいになりました。これだけのことでも、横顔が驚くほど変わります。こころなしか、下顎がちんまりとして、かわいく見えます。・・・親バカでした。

しかし、このままでは、しっかりかみ合わさっていないので、ご飯を食べる際は、顎を出さないとなりませんが。それも今、大変です。

上顎が広がってきたのか、かみ方も無理がでてきました。顎がかくかくして変・・とのことです。というわけで、柔らかいものをたべさせました。

先ほど学校からもどった娘の歯を見ると、学校では下顎を出していたようで、また少し後戻り。日中もつけられたら、早く歯が出て、楽になるのになぁと、またまた思わずにいられない羊飼いママでした。

さて、一緒に書きますが、今日は、老人ホームの仕事でした。

Img_0220 今日は全員参加です。今のところ、風邪などで身体の調子が悪い方はいません。一番いい季節です。これが、冬場は、全員風邪の日もあり、キャンセルの時も多いのです。

みなさん、一心に編物に取り組み、鼻歌を歌う方あり、職員とおしゃべりしながらの方あり、黙ってもくもく・・と、いう方あり、それぞれですが、楽しんでおられるようです。1時間ほど作業をすると、みなさんの手がぽかぽかあったかくなってきます。始めは、冷たい手をしているのですが、指先を動かすことで、手の血行がよくなってくるのですね。

ちなみに、介護者は、手が暖かい人のほうがお年寄りに好まれます。真夏の暑いときでも、暖かい手を好むものだそうです。冷たい手がいいというお年よりはいないということです。どうしても冷え性で手が冷たいというのならば、作業の前に手をこすったりして暖める努力をなさったほうがいいですね。これは、ヘルパーの実習で、実際に自分が介護されてみても納得です。冷たい手でピタピタさわられると、ちょっと不快です。ドキッとします。

羊飼いは、手が熱いタイプ。通常ポカポカしています。よく動かしているからなんでしょうか。体質なのか。以上の事情もあり、みなさん、ご自分の手が暖かくなったと自覚されると、本当にうれしそうです。羊飼いもうれしい限りです。