自称「一般的な会社員」

どこにでもいる、一般的な会社員の日常

2月21日

2017-02-21 | 登山
凄く久しぶりに、雪山登山に行ってきました。2年前の初春に行った以来です。今回も北八ヶ岳。ヤージーや会社の登山部と何度も行っている、勝手知ったる山ですね。

今回は準備段階で頭を悩ませました。雪山装備を知人から借りて気を抜いてしまいましたね。まさかウェアがないとは…。登山用のウェアはゴルフ用も兼ねていて、先月元同居人とゴルフに行ったときに実家に置いてきちゃってました。うーむ、仕方ない、ありあわせでなんとかするしかあるまい。

毎度恒例のあずさ号ですが、私が引っ越してしまったため、乗るのは八王子から。そう、残念ながら西豊田駅が実現したかがわからないのです。少なくとも15年以上前から早期実現が叫ばれていましたからね、きっと実現していますよね。

茅野駅からバスで北八ヶ岳ロープウェイに行き、お昼ご飯を食べてから山頂へ。今日の天気は雪のち曇り時々晴れ。基本的には雪ですが、ときどき太陽が顔を出します。思ったほど寒くはないかな。私はスノーシュー(かんじき)ですが、他のメンバーはアイゼンです。私が雪を踏み固めて後の人たちの道を作ります。

30分くらいは人通りが多い道ですので、既に踏み固められていて快適。アップダウンもほとんどないので、雪道散歩を満喫できますね。しかしその後が大変。縞枯山の結構な急勾配を直登です。毎度ここでへこたれる…。履き慣れないスノーシューで挑みましたが、汗ダラダラですよ。顔中汗まみれで、まつ毛や髪についた汗がガチガチに凍ってます。山での発汗は体温が下がるから大敵なのに。ヒィヒィ言いながら登り切りましたが、気づけば夏の標準タイムの約半分で登ってました。そりゃへこたれるわけだ。メンバーからも非難轟々でしたね。

この辺りで雪はやんで、ときどき雲の隙間から日が差す。一瞬景色がよくなりますが、すぐに雲に入ってしまいます。そして風がキツイ。遮蔽物がないので、氷点下の風が容赦なく吹き付けますからね。展望台とか、写真を数枚撮って早々に撤退ですよ。

縞枯山から茶臼山までは何事もなく進みましたが、茶臼山からの下山が大変でした。人通りがほとんどなかったようで、雪がふっかふかなんです。スノーシューでも膝まで埋まるよ。後続のために踏み締めようにも、足を上げるときに周りの雪が崩れてくるから、かき回しているようにしか見えない。崩れた雪がスノーシューに乗るから重くなるし。しかもスノーシューを左右間違えて履いていたようで、足の裏が痛い。後続メンバーはズルズル滑るのを楽しんでいますが、私はヒィヒィ言ってますよ。

やっとこさ山小屋に着いた時は、本当に安堵しました。そう言えば山用のウェアがなくて心配でしたが、上はヒートテックのおかげで快適で、下は綿のズボンでしたが雪がサラサラだったので事無きを得ましたね。毎度のごとく部屋で飲み会になり、夕飯を食べ、19時に就寝。最近また一段とお酒に弱くなってね、ビール500ml缶で潰れちゃうんだよ。

翌朝は5時に起床。途中トイレに2回起きたけど、なかなかに快眠でした。以前より寒くなかったのは角部屋じゃなかったからかな。荷造りを終えて、6時から朝食。朝食を終えたらすぐに出発です。

今日はものすごく寒い!手元の温度計で、氷点下20℃前後。二重の手袋でも手先が痺れるし、爪先はじんわり痛い。昨日より一枚多く羽織って出発。ヒートテックインナー、ヒートテックのフリースシャツ、ネルシャツ、ウインドブレーカーなので、下手な平地より薄着ですけどね。

歩き始めは吹きさらしで寒かったのですが、森に入ってしまえば風がないので穏やか。爪先は冷たいままだけど、手先は暖かくなりました。緩いアップダウンを繰り返して白駒池を通り過ぎて高見石へ。高見石はスノーシューでは厳しいので、手前の小屋に荷物とスノーシューを置いて登山靴で登頂。荷物がないとめっちゃ身軽で快適だけど、靴だけだと雪が滑って怖い!そして荷物がないと背中が寒い!

ここまでめっちゃ順調で、若干油断したと思う。お風呂入っても1本前のバスに乗れそうだから、早く帰れるねーなんて話しながら進みました。

賽の河原と呼ばれる場所に到着。この一帯は木がない岩場で、風が抜ける場所だからめっちゃ寒い。覚えていた私が注意喚起をしましたが、なんとかなると甘く見て突入。私もまだ着れるウェアがあるのに、目だし帽だけ追加して突入してしまいました。

甘かった。前回を超える強風。降雪だけでなく巻き上がった雪が吹き付けて、顔が痛い。目だし帽+サングラスでほぼ全体をガードしているにも関わらず、目を開けるのがやっと。そして風が体温をバンバン奪っていく。さらに、雪が舞い上がるので道が埋まってしまい、ただの雪原にしか見えない。初めの5分くらいは『オレが道を作ってやるんだぜ!』なんて冗談を言いながら進みましたが、ふとももまで埋まってしまうので体力の消耗が半端ない。そしてあまりの寒さにメンバーが防寒着を追加。止まっていると寒いんで、早くしてください。

ザクザク雪をかき分けながら進みますが、ここは岩場です。平らに見えますが、足元は大きな岩と高山植物で起伏が激しい。岩の上に積もったところを歩くのはいいのですが、踏み外してしまうと腰まで、下手すりゃ胸まで埋まってしまいます。というか埋まりました。雪を踏み抜いてしまったので転ぶような形で埋まってしまい、にっちもさっちもいかない。唯一の救いは、雪の中は風が防げるので寒さが和らぐってことくらい。

すわ遭難かという場面で、別のパーティーが登場。この時期にテント泊するようなベテラン夫婦で、スノーシューより一回り小さい和かんというかんじきを装備。埋まっている私を引き起こしてもらい、さらに先導して道を作ってくれました。夫婦が変わりばんこに前に出て道を作ってくれますが、かなり苦戦している様子。スノーシューを履いている私も前に出るべきかと思いましたが、足手まといになること確実。さらに別のパーティーが合流しましたが、かんじき系を装備していないので戦力外。

結局、ベテラン夫婦が最後まで道を切り拓いてくれました。20分くらいの道のりのはずが、1時間かかりました。我々だけだったら途中であきらめて大きく迂回するしかなかったし、最悪の場合は動けなくなっていたかもしれない。慣れた道と言えど、油断してはいけない。かなり反省。

地味に腹立たしかったのが後から来た別のパーティー。先頭が四苦八苦しているのに、早くしろよ的な雰囲気。なんかイラッ☆とした。

賽の河原を通過したところでご夫婦にお礼を言い、下山継続。かなり体力を消耗したようで、若干フラフラだし、お腹が空きました。さっきと比べれば格段に歩きやすいことが救い。1時間弱で、無事に下山終了。バス停まで戻ってこれました。生きてて良かった…!

次のバスまで40分。お風呂に入ったら間に合わないけど、強風の中40分待つのもつらい。このバスを逃すと、次は3時間後。協議の末、タクシーで帰ることになりました。風呂上りくらいに来てもらうようにタクシーを手配して、お風呂へ。

ここの風呂、あんまり好きじゃないんだよなぁ…。店員は愛想がないというか高圧的というか。マナーの良くない登山客が多くて辟易としているのかもしれないけど。脱衣場も浴室も暖房がないからめっちゃ寒い。外は氷点下だし、建物は古いし。どれくらい寒いって、浴室のドアが凍り付いて開かないくらい寒い。浴室は広く、入り口からシャワーまでがまた遠い。床の冷たさに爪先立ちになった結果、盛大に転倒して後頭部を強打。30秒くらい起き上がれない。床が木で良かった、タイルだったら大変なことになっていたかも。まぁ、後日急にくも膜下出血とかになるかもしれないけど。今のところ元気です。

風呂上り、吹雪いているなかで荷物整理。風呂へのバッグ持ち込み禁止だからね。1000円払えば持ち込ませてくれるけど。体冷え冷えで、風呂入った意味はあったのだろうか。荷物整理中にタクシーが来たので、慌てて乗り込み。タクシーの中、温かい…!

30分ちょっとで茅野駅に到着。料金は7,600円。4人で割れば、バスの倍はしない。許容範囲ですね。あずさ号のチケットを手配して、立ち食いそばで昼食。そこそこボリュームがあっていいね。たっぷり食料を持ってきたけど、ほとんど食べなかったわ。

あとはあずさで家に帰るだけ。嫁が怖いから車内は飲まないつもりでしたが、元上司に勧められて断れず。という体で飲みました。下山後のビールは格別…!在来線を乗り継ぎ、帰宅したのは18時。東京は暖かかった。

今回は命を危険を感じる登山だった。賽の河原と風呂ね。風呂はともかく、雪山は舐めちゃいけないことを再確認しました。新雪は楽しいので、次回からは気を引き締めて、安全に留意して登ろう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿