今夜、フジTVで世にも奇妙な物語』(秋シリーズ)が放映された。この作品は、数作のオムニバス形式で、ドラマが展開するのだが、この中で、「自殺者リサイクル法」という物語は、非常に含蓄がある。何らかの理由で自殺しようとした人を、「自殺者リサイクル機構」なるものが獲捕し、国家のため様々に活用をしていくというもの。自殺をしようとした人たちは、もうすでに死んだものとして、この世の登録を抹消される。そして、自殺する寸前に獲捕された身柄は、様々な用途に利用されるいく。副作用の強い劇薬である新薬のモルモットにされたり、バスジャックされた人質の身柄交換に使われたり、爆発物の処理班になったり等、国家のため命がけで様々な用途に利用される。すでに死んだものと同様の命なので、どんなところへでも、「自殺者リサイクル機構」の命じるままにこなさなければならない。こんな、゛ぼろ雑巾゛のように命を使われていく自殺者、その場面場面で危険な任務に命を落としていく同僚の自殺者たち、こんな状況に追い込まれる中、何故自殺なんかしようとしたのかを後悔する。どんなことがあっても、生きているほうが良いのであって、何でこんな国家のために、むりやり死んだも同然のように操られるのだろうかと、自殺者は心底猛反省するのである。自殺をしようとしたことを、本当に後悔するのだ。そんな中、自殺者リサイクル機構からなんとか逃れようとする。万にひとつの機会で逃げれたとしても、結局、一番最初に自殺しようとした場所に場面は戻り、その時と同様、まさに自殺してしまうのだ。その時、また、網が投げられて救われる。「自殺者リサイクル機構」によって・・・。自殺をやめて、真剣に生きようとしている主人公に、降りかかる、「魔の自殺への避けられないサイクル」がなんともやるせなく、生きていくことの意味を大きく問いかけるのである。
毎年、春と秋に放送している好評シリーズ『世にも奇妙な物語』。今年もまた、秋の特別編として、バラエティーに富んだ5編のドラマをお送りする。その内の1編、生田斗真主演の『自殺者リサイクル法』は、生きることに絶望し自殺を試みた主人公を襲った運命を描く意欲作。屋上の縁に立ち、下の道路を見下ろしている1人の男、ミキオ(生田斗真)。「もう、楽になりたい」とつぶやき、ちゅうちょ無く飛び降りたミキオだったが、身体が宙に舞った瞬間、ネットに捕獲され、屋上に引き戻されてしまった。「!?」 突如現れた特殊部隊に拘束され、何が起きたのかわからずにいるミキオに、謎の隊員が告げた。「あなたは今、自殺者として認定されました。今後一切の権利は失われます」 訳もわからぬまま頭から黒い布をかぶせられたミキオが連れて行かれた先に待っていたのは…?
この他、ある偶然からどんな情報でもすぐにわかる検索サイトを見つけた主人公がたどる運命を描いた、井上真央主演『検索する女』、人々の安眠を守るため夢の検閲を職業とする男の退官間近の一日を描いた、石坂浩二主演『夢の検閲官』、裁判員として関わった事件によって思わぬ運命に巻き込まれた主人公の行く末を描く、釈由美子主演『呪い裁判』、結婚の意志を固め彼女の両親に挨拶に行った男とスキヤキを巡る物語、伊藤淳史主演『理想のスキヤキ』などバラエティーに富んだ奇妙な物語を、オムニバス形式でお届けする。
<!-- 「世にも奇妙な物語 2009年秋」 -->
007シリーズ第12作目にして、アメリカとソ連の冷戦時代を象徴するかのような映画が『007ユア・アイズ・オンリー』(1981年イギリス制作)である。今回のジェームズ・ボンドは、2代目のロジャー・ムーアが演じている。この映画の見所は、Qの提供する新兵器が全く現れないことである。要するに、ボンドの英知と行動力で任務遂行を行なうところに、人間ボンドを中心にした醍醐味があるのだ。最初のシーンで出現する名車ロータス・エスプリも、ほとんど活躍せずに爆破の憂れき目にあってしまうのである。タイトルの「ユア・アイズ・オンリー」は、007原作の短編「For Your Eyes Only」から取ったもの。意味は「読後焼却すべし」と言うことで、゛あなたの目の中のみです゛との意味からなのである。
本作は、スパイ映画の原点に戻った作品と評価されているものである。ボンドが「女王陛下の007」の事件で亡くなった妻の墓に詣っている所から始まりそれに続くヘリコプターでのアクションはTVCMにも使われた。一番の見所は垂直に切り立った岩山に登っていくシーン。ギリシャのメテオラ山で撮影されたもだ。この絶壁の岩山には、三位一体修道院(The Monastery of the Holy Trinity)が建っている。よくこんな絶壁の上に修道院が立てられたなあという驚きの場所なのである。シリーズ最強のボンドガールと呼ばれた相手役は殺された父母の復讐を誓うメリナ役のキャロル・ブーケ。精細な顔立ちと、美しい髪の持ち主。ボンドが彼女に、ゴンザレスの隠れ家進入時敵警備に発見された際、洋弓で助けられる等救われるシーンも多いのだ。ブーケは行動する勇敢な女性を見事に演じている。原作はフレミングがジャマイカの別荘(ゴールデンアイ)で書いた短編007シリーズ「For Your Eyes Only」である。このあたりで原作はもう使い果たし気味になってきているが、映画の制作では中々の脚本を作っているのである。ただ、この次の作品「オクトパシー」も短編からである。この作品に出演したきれいどころの一人テュラ(キャロライン・コーシー)が元男性であったことが後に話題になったりもした。ややセンセーショナルであったため「大人気の」とか「セックスシンボルとまで言われた」などと分過大評価した記事もあったが、実際には彼女は作品の冒頭付近に1~2秒映っているだけで、それほど騒ぐほどのことではない。この作品で「Mは休暇中で留守なので」という文句が出てくるが、実はこれは撮影の直前にM役の名優バーナード・リーが亡くなってしまった為。この時点では代役を立てる時間がなかったのであろうと思う。(映る時間は短くても要の役なのでいい加減な人選はできないものなのだ) M役は結局次の作品でロバート・ブラウンに引き継がれる。彼は「私を愛したスパイ」に艦隊司令官の役で出ていたのだ。主題歌は、シーナ・イーストンが歌うのである。
東西両陣営のパワー・バランスを突き崩す秘密兵器“ATAC"の行方を追って英国のスーパー・エージェント、ジェームズ・ボンドが活躍するアクション映画で、これはシリーズ第12作目に当たる。製作総指揮はマイケル・G・ウィルソン、製作はアルバート・R・ブロッコリ、監督は編集・アクション監督出身のジョン・グレン。イアン・フレミングの原作を基にリチャード・メイバウムとマイケル・ウィルソンが脚色。撮影はアラン・ヒューム、音楽はビル・コンティ、編集はジョン・グローヴァー、製作デザインはピーター・ラモント、衣装はエリザベス・ウォラー、特殊効果はデレク・メディングスが各々担当。出演はロジャー・ムーア、キャロル・ブーケ、トポル、リン・ホリー・ジョンソン、ジュリアン・グローヴァー、カサンドラ・ハリス、ジル・ベネット、マイケル・ゴザード、ジョン・ワイマン、ステファン・カリファなど。
【ストーリー】
ギリシャ・コルフ島沖イオニア海で、英国電子情報収集船が事故で沈没し、船に積まれていたATAC(超低周発信機)を引き上げる作業を、イギリス海軍情報部は、海軍退役将校で海洋考古学者であるティモシー・ハブロック卿に依頼した。ATACは、原子力潜水艦からのミサイル攻撃を目的地に誘導するトップ・シークレットで、東側に渡れば、軍事バランスが逆転するのは明らかだ。しかし、ハブロックの一人娘で、潜水のベテラン、メリナ(キャロル・ブーケ)が、両親に協力しようと訪れた時、水上機でやってきた何者かによってハブロック夫妻が銃撃された。惨殺された両親の復讐を決意するメリナ。やがて、この事件解決を命じられたジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)が、犯人とみられるパイロット、ゴンザレス(ステファン・カリファ)を調査するためマドリッドヘ飛んだ。しかし、ゴンザレスは、メリナの復讐の矢のもとに絶命し、ボンドは、殺し屋ロック(マイケル・ゴザード)にひきいられた一団に命を狙われる。ゴンザレスもこの一味の一人だったのだ。ロンドンに帰ったボンドは、ロックの身許を調べ、彼が北イタリアのスキー・リゾート、コルチナ・ダンペッツォにいることをつきとめる。現地に向かったボンドは、そこでギリシア人富豪クリスタトス(ジュリアン・グローヴァー)に近づく。彼は、美少女ビビ(リン・ホリー・ジョンソン)のパトロンで、次期冬期オリンピックのフィギュア種目で彼女に金メダルを取らせようと特訓させていた。コルチナヘは、メリナも来ていたが、彼女は、ロックの配下の殺し屋たちに命を狙われボンドに救われた。やがて、ボンドとメリナは、コルフ島に行き、そこでボンドは、クリスタトスのビジネス上のライバル、密輸業者のコロンボ(トポル)に会った。彼から、クリスタトスがATACをソ連に売ろうとしていることを聞いたボンドはメリナと共に海底を探作し、ATACを発見。しかし、浮上した二人をクリスタトス一味が襲いATACは奪われてしまった。二人はコロンボの応援を得て、クリスタトスのアジトのあるギリシャのメテオラ山ヘと向かった。敵の攻撃をくぐり、山頂に辿りついたボンドら一行はクリスタトスを倒すが、途中コロンボが傷つく。ATACを取り戻す寸前に、しかしやって来たソ連側との間で再び奪い合いがおこる。ボンドはやっと取り戻し、それを断崖から投げ落とした。それを見て、ソ連側はひきあげてゆくのだった。
<!-- 「007ユア・アイズ・オンリー」 -->
つい最近、携帯電話の機種変更をした。これまで通り、NTTdocomoのFOMAを使用しているのであるが、この機種変で驚くことが多かった。一番恐れていた水濡れによる機能不全を想定して、F(富士通製)シリーズの防水機能のケータイにしていたのであるが、ボタン操作や画面切り替え速度が遅く、大変いらだつことが多かった。これが、今回より使用している新型のN(NEC製)シリーズによって、かなりの変貌となったのである。画像の変更速度は数倍、動画も何の問題も無く動くので、通常使っているパソコン並みに見れるのである。私が良く見るYouTubeもさくさくと切り替わって見れる点が凄い。こんなに動画が気持ちよく見れるとは、3年前の旧仕様ケータイとは、別物のように違う。また、今回のケータイには多機能が備わっている。ワンセグのTV(デジタル)が見れたり、音楽もかなり原音に使い再生能力があって、iPodで聞くのと何ら変らないのである。TUTAYAのポイントがかなりたまっていたので、相当数の楽曲をフルでダウンロードもできた。通勤の途上、電車の中でこれらを聞くことも、本当に楽しくなった。このように書いているブログも瞬時に閲覧できたり、ケータイから投稿できたりする点も大きい。インターネットへの接続も簡単な上に早いので、パソコンの操作と何ら変らない。そして、おさいふケータイも機能性抜群。DCMXに登録すれば、DCMXカードを引っ張り出さずに、ケータイをかざすだけでOK.なんとも便利なケータイ機能である。現在、マクドナルドとの提携により、マック商品がゲットできる抽選にも参加できるのだ。
本当に、こんな薄いケータイの中に色んな機能が凝縮しており、小型のパソコンを持ち歩いているようなものである。従来、「携帯電話」と呼んでいたものとは、今のケータイは完全に違うのである。電話を主体としていた機能のこれまでの携帯電話とは異なり、本当に多機能のケータイという別ものになった感がある。電話機能もあるが、メール機能、カメラ機能、TV機能に録画機能、インターネット機能、クレジット機能、各種ツール機能等幅広い機能が、この小さくて薄いケータイの基盤の中に凝縮されているのである。本当に、この技術についてはびっくりなのである。