CMは、時代を反映させる「鏡」のような存在だと思う。今、見てみると、当時、なんでこんなCMに驚いたり喜んだりしたのかと、不思議に思いうことがある。しかし、間違いなく当時の世相を反映していたものなのであり、その時の時代の感覚にマッチしたCMであったことは確かなのである。こんなCMを色々と振り返ってみたいと思う。
1.マスプロアンテナのCMで「見えすぎちゃって困るの~♪」って、購買欲そそるCMが登場しました。当時は、永井豪の「ハレンチ学園」という漫画が流行っていた頃で、かなり昭和40年代的な響きだと感じます。このCMは、まさにその「ハレンチ」っていう言葉が似合う気がする。こんなセクシーな衣装で藤ミツ子さん、すごいお色気で歌い上げています。雷の子供がおしっこの雨を降らし、ネグリジェが透けて下着が見えるという設定のCMで、これ程良くTVが見えることを主張したマスプロアンテナだったのです。こんなに透けてまで見えるアンテナなんかあるかと、子供心に感じました。今見ると、なんだこれ?という下着なのですが、当時では度肝を抜かれた映像だったのです。
<!-- 「マスプロアンテナのCM」 -->
2.ナショナル「クイントリックス」のテレビCM(1974年)。坊屋三郎と共演されていた発音の悪い(?)外人さんは、メキシコ人の俳優 トニー・ダイヤというひとです。「クイントリックス、あんた発音悪いね!外人だろ」という坊屋に対して、英語で答え続けるトニーが面白かったのです。これは、カラーTVが普及し、大阪で日本万国博覧会が開催される時代だったですね。本当に面白い掛け合い漫才のようでした。よくもまあ、ネイティブな外人に坊屋が、発音悪いねと言えましたよね!!驚きです。
<!-- 「ナショナルークイントリックスのCM」 -->
3.サントリーのトリスウィスキー「仔犬編」のCM。「色んな命が生きているんだなあ」という台詞がいいですね。雨の中、迷い歩く仔犬を、カメラが淡々と追っていく映像、本当に感動しますね。可愛そうに、雨の中を濡れながら歩く仔犬が、妙に意地らしかったですね。
<!-- 「サントリーートリスウィスキー仔犬編のCM」 -->
4.このCMは、夜中だけの限定版、ロンドングループのキャバレーのCMなのです。このロンドンの兵隊さんの格好をした女性の踊りが、奇抜でした。
<!-- 「キャバレー・ロンドンのCM」 -->
5.味の素のごはんがススムくんのCMも大変面白いのです。ススムくんが注意されたトタンに、劇画的CGに変身し、すごむのです。この台詞が、また、パンチの効いたものでした。
<!-- 「味の素 ごはんがススムくんCM」 -->
6.一眼レフカメラでも、画期的なCMがありました。ミノルタのX7のCMで、一躍有名になったのは、当時熊本大学生だった宮崎美子。ぽっちゃりとしたビキニの着替えが、妙にウイウイしかったですね。斉藤哲夫の歌も大ヒットしました。
<!-- 「ミノノルタ X7のCM」 -->
7.元祖セクシーCMは、「おー、モーレツ」の丸善ガソリン100ダッシュのCM。小川ローザが、ミニスカートのレーサーに扮して、モンロー宜しくセクシーさをアピールしました。
<!-- 「丸善ガソリン100ダッシュのCM」 -->