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生きる意味『世にも奇妙な物語』

2009年10月05日 21時50分00秒 | Weblog

         世にも奇妙な物語 
 今夜、フジTVで
世にも奇妙な物語』(秋シリーズ)が放映された。この作品は、数作のオムニバス形式で、ドラマが展開するのだが、この中で、「自殺者リサイクル法」という物語は、非常に含蓄がある。何らかの理由で自殺しようとした人を、「自殺者リサイクル機構」なるものが獲捕し、国家のため様々に活用をしていくというもの。自殺をしようとした人たちは、もうすでに死んだものとして、この世の登録を抹消される。そして、自殺する寸前に獲捕された身柄は、様々な用途に利用されるいく。副作用の強い劇薬である新薬のモルモットにされたり、バスジャックされた人質の身柄交換に使われたり、爆発物の処理班になったり等、国家のため命がけで様々な用途に利用される。すでに死んだものと同様の命なので、どんなところへでも、「自殺者リサイクル機構」の命じるままにこなさなければならない。こんな、゛ぼろ雑巾゛のように命を使われていく自殺者、その場面場面で危険な任務に命を落としていく同僚の自殺者たち、こんな状況に追い込まれる中、何故自殺なんかしようとしたのかを後悔する。どんなことがあっても、生きているほうが良いのであって、何でこんな国家のために、むりやり死んだも同然のように操られるのだろうかと、自殺者は心底猛反省するのである。自殺をしようとしたことを、本当に後悔するのだ。そんな中、自殺者リサイクル機構からなんとか逃れようとする。万にひとつの機会で逃げれたとしても、結局、一番最初に自殺しようとした場所に場面は戻り、その時と同様、まさに自殺してしまうのだ。その時、また、網が投げられて救われる。「自殺者リサイクル機構」によって・・・。自殺をやめて、真剣に生きようとしている主人公に、降りかかる、「魔の自殺への避けられないサイクル」がなんともやるせなく、生きていくことの意味を大きく問いかけるのである。

 毎年、春と秋に放送している好評シリーズ『世にも奇妙な物語』。今年もまた、秋の特別編として、バラエティーに富んだ5編のドラマをお送りする。その内の1編、生田斗真主演の『自殺者リサイクル法』は、生きることに絶望し自殺を試みた主人公を襲った運命を描く意欲作。屋上の縁に立ち、下の道路を見下ろしている1人の男、ミキオ(生田斗真)。「もう、楽になりたい」とつぶやき、ちゅうちょ無く飛び降りたミキオだったが、身体が宙に舞った瞬間、ネットに捕獲され、屋上に引き戻されてしまった。「!?」 突如現れた特殊部隊に拘束され、何が起きたのかわからずにいるミキオに、謎の隊員が告げた。「あなたは今、自殺者として認定されました。今後一切の権利は失われます」 訳もわからぬまま頭から黒い布をかぶせられたミキオが連れて行かれた先に待っていたのは…?
 この他、ある偶然からどんな情報でもすぐにわかる検索サイトを見つけた主人公がたどる運命を描いた、井上真央主演『検索する女』、人々の安眠を守るため夢の検閲を職業とする男の退官間近の一日を描いた、石坂浩二主演『夢の検閲官』、裁判員として関わった事件によって思わぬ運命に巻き込まれた主人公の行く末を描く、釈由美子主演『呪い裁判』、結婚の意志を固め彼女の両親に挨拶に行った男とスキヤキを巡る物語、伊藤淳史主演『理想のスキヤキ』などバラエティーに富んだ奇妙な物語を、オムニバス形式でお届けする。

<!-- 「世にも奇妙な物語 2009年秋」 -->