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ミュージカル映画『RENT(レント)』

2007年06月30日 22時53分08秒 | Weblog

 やはり、ミュージカル映画はいいもんだ。昨年、試写会で観た『RENT(レント)』はいい作品である。貧しく、家賃も払えない暮らしをするミュージシャンたち。彼ら、彼女らは、それぞれの夢がある。しかし、退廃した生活に埋没していきながら、同性愛やドラッグの結果、「エイズ」に蝕まれていく。「52万5,000分、1年をどんな尺度で計れるのだろうか?」のテーマソングは、考えさせられるものがある。現状を、誰しも最高とは認識していない。これからが、最高に向かう過程であるのだが、本当にそうなのか?これからは、下降していくのみの人生かもしれない。そんな中、色んな思いを持ちながら知り合った仲間たちで、必死に夢に向かって生きようとする。素晴らしいことだが、あまり残された時間がない。次々と友人たちが、死を迎えていく中、自分は何をすべきか?何が出来るのか?
 ニューヨークのイースト・ヴィレッジ。人気バンドで活躍していたロジャーは、恋人がエイズを苦に自殺して以来、作曲ができなくなっていた。ルームメイトのマークはドキュメンタリー作家を目指している。そこへやってきたのは、かつてふたりと共に暮らしていたベニー。金持ちの娘と結婚したベニーは、この付近の土地の所有者となり、彼らに立ち退きを迫るようになっていた。同じ頃、ロジャーは階下に住むミミと出会い、心惹かれていくが…。
 始まりは1996年、ニューヨークの小劇場。脚本家ジョナサン・ラーソンが書き上げた作品は、たった3ヶ月でブロードウェイへ進出し、トニー賞のみならずピュリッツァー賞までも獲得した。そんな伝説のミュージカル『RENT』が遂に映画化された。プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」をモチーフに、恋と友情、貧しさやドラッグ、HIV感染など、夢を追う若者たちの姿を名曲とともに描き出していく。ロジャー役のアダム・パスカル、マーク役のアンソニー・ラップなど、舞台のオリジナル・キャストに、『シン・シティ』のロサリオ・ドーソンを加え、ソウルフルで刺激的なドラマが展開。監督は、『ハリー・ポッター』シリーズのクリス・コロンバスが担っている。心震えるドラマと歌声に酔いしれたい。
 生きる事と死は、対極にあるのかもしれないが、互いの存在があるからこそ、生きていくことが輝いている。苦しくとも、自分の夢に向かって走っている中では、楽しい人生なのかもしれない。限りある人生であるが、その長短の中に、自分の意味を見出す事が必要なのかもしれない。生きることの本質を、突きつけられた映画である。生きていく事の意義や重要性が、映像の中に散りばめられている。暗い映画であるように思えるが、本質は人間賛歌である。勇気をもらえる映画です。
 


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