Movieな空間

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セーラー服と機関銃

2007年10月28日 23時24分25秒 | Weblog

 「セーラー服と機関銃」。なんとも違和感のあるタイトルですが、大人気のドラマ・映画のタイトルなのです。と言っても、赤川次郎原作の長編小説をTVドラマや映画化したのですが、この主役は、その時々の輝いている女優が演じているのです。
 ストーリーは、父を事故で亡くし天涯孤独になった女子高生の星泉が、遠い血縁に当たる弱小暴力団「目高組」の四代目を継ぐ事になり、4人の子分と共に対立するヤクザと戦う、というもの。
 初代の星泉役は、薬師丸ひろ子で映画化され、1981年暮れに公開されるや大ヒットとなった。薬師丸(当時
東京都立八潮高等学校2年生在籍)の夏期休暇に合わせて、東京新宿周辺でのロケを主体に撮影されたようだ。撮影に際し監督の相米は薬師丸をショートカット髪型にさせているが、主演の若年女優をショートカットにするのは、以後数作にわたり相米作品の特徴となった。荒唐無稽な原作を監督 相米慎二が荒削りながら生々しいタッチで演出し、少女が大人へと変わっていく様を描いた異色の青春映画に仕立て上げている。薬師丸が歌う同名の主題歌も大ヒットした。「野生の証明」で初々しくデビューした薬師丸ひろ子は、可愛かったですね。本作の「おとうさん怖いよ。大勢でお父さんを殺しに来るよ」という薬師丸ひろこのナレーションの入るCMは今でも記憶に鮮明だし、「
人間の証明」の「お母さん、僕の麦わら帽子、どこに行ったんでしょうね」なんてセリフも、記憶に刻み込まれてしまっている。薬師丸が機関銃(M3機関銃、通称グリースガン)を撃ち「カ・イ・カ・ン!(快感)」とつぶやく有名な場面では、破裂して飛び散った瓶の破片が薬師丸の顔面に当たり(鼻のすぐ脇)、軽く出血を見る傷が生じた。薬師丸本人は怪我を負ったことに気がつかなかったようだが、すぐ脇に立っていた渡瀬恒彦は異変に気がつき、薬師丸をかばう(手当を受けさせるようエスコートする)ようなそぶりを見せている。傷は軽く、跡が残るようなものではなかったと言われるが、映画撮影終了後に撮影されたと思われる主題歌のレコードジャケット写真では、メイクによってこの傷(出血)が再現されているのです。映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=dlyg_fnfMFg
本当に、純真な中にも輝きのある少女でしたね。(と言っても、今も健在なのですが・・・。)
  二代目は、1982年原田知世が主演でテレビドラマ化されました。原田知世といえば、「時をかける少女」で一躍スターダムに登場した女優なのです。今では、すっかり大人の女性になっていますね。コーヒーのブレンディのCMで、やさしい女性を演じてもいます。
 三代目は、ご存知、2006年に長澤まさみ主演でリメイクされ再びテレビドラマ化されて全7話が放映された。役に一生懸命な長澤まさみは、中々の役どころでしたね。 「私、一度だけ人の道を外れてもいいですか?」星泉(長澤まさみ)愛した男たちのため、目高組八代目組長としての仁義を貫くため、佐久間(堤真一)と共に、ついに機関銃を手に黒幕・太っちょ三大寺一(緒形拳)の元へ乗り込む。悪に真正面から向かっていった組員たちの死は無駄にはできないと、自らが勝負に挑む、なんとも強烈な高校生を演じているのです。
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=Pkb4LkrBXfc
映像の中に、機関銃を持った長澤まさみを中心に、6人横になって、通りを歩くシーンがあるのですが、ここは「辰巳国際水泳場」に続く並木道で撮影されたものです。私の娘も、この撮影シーンを見ていたようです。(水泳の帰り道で・・)

 いやあ、映画もドラマも、本当にいいものですね!!


恋愛至上主義『カサノバ』

2007年10月28日 00時20分33秒 | Weblog
 まさしく、生き様が恋愛至上主義と言えるだろう。『カサノバ』は、2005年アメリカ制作のラブ・コメディな映画である。娼婦から淑女まで、落とせない女性はいないというほどの恋愛猛者だったというカサノバ。しかし、その1つ1つが、彼の本心であり、紛れも無い真実であったのは、この映画を観ていれば分かる。カサノバの自伝『我が生涯の物語』Histoire de Ma Vie(邦題『カザノヴァ回想録』)によれば、彼は生涯に1,000人の女性とベッドを共にしたという。凄まじい数ですよね。時は1753年のベネチュアが舞台。中世の空気が満ち溢れ、キリスト教会が力を持っていた当時である。時代設定から、衣装も大変凝った演出に基づくものとなっており、「会議は踊る」「プライドと偏見」という映画の時代設定とあまり変わりは無いところの映像が、かえって重みを与え、観ている側の心にずっしりと響きを与えます。カサノバ役は、「ブロークバック マウンテン」で同性愛同士の恋愛を見事に演じたヒース・レジャー、カサノバが本当にほれ込んでしまう相手役であるフランチェスカ・ブルーニ役をシエナ・ミラーが演じています。ヒース・レジャーは、「ブロークバック マウンテン」を観たときにも感じましたが、非常に爽やかな演技をする男優で、今回の恋愛ものも、全くいやらしさやを感じさせない演技をしています。アメリカでは注目の男優であるようですが、本当に良い演技をしますし、これからが楽しみな俳優です。この映画は、いたるところにベニスの風景が映し出されますが、これほど広範囲のベニス市街での撮影は、かつて無かったようです。水と街のコントラストが、随所に映像化されていて、映画の重要な背景になっています。ほとんど室内が映し出されていない事を思うと、相当な撮影をこのベニス市街で行ったのだろうことが分かります。
 
【ストーリー】
 18世紀、ヴェネチア。ある男が修道女との情事の末、教会の役人たちに追われている。彼の名はジャコモ・カサノバ。娼婦から淑女まで、落とせない女性はいないと評判のプレイボーイだ。逃げ込んだ大学の講堂で、彼は女性解放を説く演説を目にする。実は、論客はフランチェスカという男装をした美しい女性だった。結局、カサノバは逮捕されるも、総督の取り計らいによって放免になるが、後ろ盾を得るため、良家の子女との結婚が必要になり…。

 この映画は、老紳士の回想で始まり、映画の終わりも、この回想で幕が閉められます。もちろん、回想しているのは、年老いたカサノバなのです。映画の雰囲気やストーリー性も非常に面白かったし、俳優が何と言っても良い演技をしています。題材としては、さほど興味なく思っていたものですが、観たあとは、爽やかな気分になりました。

 映画紹介映像はこちら>>http://www.apple.com/jp/quicktime/trailers/bvhe/casanova/