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恋愛至上主義『カサノバ』

2007年10月28日 00時20分33秒 | Weblog
 まさしく、生き様が恋愛至上主義と言えるだろう。『カサノバ』は、2005年アメリカ制作のラブ・コメディな映画である。娼婦から淑女まで、落とせない女性はいないというほどの恋愛猛者だったというカサノバ。しかし、その1つ1つが、彼の本心であり、紛れも無い真実であったのは、この映画を観ていれば分かる。カサノバの自伝『我が生涯の物語』Histoire de Ma Vie(邦題『カザノヴァ回想録』)によれば、彼は生涯に1,000人の女性とベッドを共にしたという。凄まじい数ですよね。時は1753年のベネチュアが舞台。中世の空気が満ち溢れ、キリスト教会が力を持っていた当時である。時代設定から、衣装も大変凝った演出に基づくものとなっており、「会議は踊る」「プライドと偏見」という映画の時代設定とあまり変わりは無いところの映像が、かえって重みを与え、観ている側の心にずっしりと響きを与えます。カサノバ役は、「ブロークバック マウンテン」で同性愛同士の恋愛を見事に演じたヒース・レジャー、カサノバが本当にほれ込んでしまう相手役であるフランチェスカ・ブルーニ役をシエナ・ミラーが演じています。ヒース・レジャーは、「ブロークバック マウンテン」を観たときにも感じましたが、非常に爽やかな演技をする男優で、今回の恋愛ものも、全くいやらしさやを感じさせない演技をしています。アメリカでは注目の男優であるようですが、本当に良い演技をしますし、これからが楽しみな俳優です。この映画は、いたるところにベニスの風景が映し出されますが、これほど広範囲のベニス市街での撮影は、かつて無かったようです。水と街のコントラストが、随所に映像化されていて、映画の重要な背景になっています。ほとんど室内が映し出されていない事を思うと、相当な撮影をこのベニス市街で行ったのだろうことが分かります。
 
【ストーリー】
 18世紀、ヴェネチア。ある男が修道女との情事の末、教会の役人たちに追われている。彼の名はジャコモ・カサノバ。娼婦から淑女まで、落とせない女性はいないと評判のプレイボーイだ。逃げ込んだ大学の講堂で、彼は女性解放を説く演説を目にする。実は、論客はフランチェスカという男装をした美しい女性だった。結局、カサノバは逮捕されるも、総督の取り計らいによって放免になるが、後ろ盾を得るため、良家の子女との結婚が必要になり…。

 この映画は、老紳士の回想で始まり、映画の終わりも、この回想で幕が閉められます。もちろん、回想しているのは、年老いたカサノバなのです。映画の雰囲気やストーリー性も非常に面白かったし、俳優が何と言っても良い演技をしています。題材としては、さほど興味なく思っていたものですが、観たあとは、爽やかな気分になりました。

 映画紹介映像はこちら>>http://www.apple.com/jp/quicktime/trailers/bvhe/casanova/

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