A-2nd の総括・その 2 を書けていないうちに、もう A-3rd のゲネプロを見てしまった。A 賞の時にも書いたように、私自身は K 賞が当たるほど大量に CD を買ってはいなかったわけだが、またしても親切な人が…というパターン。私などのためにあれこれ気を遣ってくれて、本当にありがとうございます、とこの場を借りて言ってしまおう。
私としては、今回は一般客にも見せたとは言え、ゲネプロはあくまでも「通し稽古」の最終段階だと思っているので、詳細な感想は初日が開いて以降、私が劇場内でステージを見てから、改めて書きたい。せっかく初日を楽しみにしている人もいることと思うので、あまりネタバレも書きたくないし。
が、そうは言ってもやはりこういうブログをやっている身として、黙っていられない部分もあるので、とりあえず第一印象よりも前の段階として、抽象的な総論としての感想だけ、取り急ぎ述べておく。
最近、チーム K がもはやチーム A を追い越した、もうチーム A には負けない、と言い続けていた人たちにとっては、それを確信できるものになるだろう。おそらく、この 3rd セットリストを機に、チーム K に流れたり、あるいは AKB48 そのものから離れたりするファンが相当数出るだろうと思う。それくらい、これまでの AKB48、ないしチーム A のイメージとは違ったものになっている。
理由は、「分かりやすい」曲、単純にノリやすい曲が少ないことだ。また、個々の楽曲の個性が強いために、セットリストとしてのまとまり感・つながり感という点では今ひとつという印象が残る。加えて、歌詞の主人公の想定年齢が上がっており、かなり挑発的な、あるいは恋愛のさまざまなプロセス ( 別れや再会まで含む ) を歌い込んだ歌詞が多くなっている点だ。1st セットリストにおいて象徴的だった学校メタファは、A-3rd においては、むしろ少女達の感情の奔流にとっては障害として意識されるまでになっている。
以前、私が「本当に良い曲は A-3rd 用に取っておいたのではないか」という発言をしたことがあるが、むしろそれは逆だったと感じる。「良い」曲、という基準をどこに置くかによるが、それが歌いやすさや、聴く側にとっての分かりやすさ、ノリやすさであるとすれば、「良い」曲はあらかた K-2nd に使ってしまって、A-3rd には難しい楽曲しか残っていなかった、と言って良いほどだ。個々の楽曲のハードルが高いので、ハードル走としての流れにならず、1 つ 1 つを走り高跳びで越えていく印象、と言えば良いだろうか。
…と、わざと逆説的な言い方をしたが、そろそろ本音を言っておくと、ここまであれこれと言った点を踏まえて、私は今度のセットリストの楽曲と振り付けについて、これはこれとして非常に気に入ったのだ。ほとんどの曲が、それぞれにじっくり腰を落ち着けて見聴きしたいと思えるクオリティがあるし、それだけにまた、メンバーの力を見極められるものでもある。これこそ、チーム A がこれまで 8 箇月のステージ経験を力に変えて、さらに上がって行くべき階梯の第一歩であると感じたからだ。
たぶん歌い踊るメンバーには、これまでより一段も二段も上の表現力が必要とされるだろうし、正直、ゲネプロの段階では、まだほとんどの人が、楽曲の要求する水準には達していないと感じた。しかしだからこそ、これからの公演の中で、メンバー個々の、日々の向上心が問われ、一方ではまた、その力を伸ばす成果をもたらすことになるのだと思う。そして多分、メンバーはそのことを良く理解していると感じた。もはや単純に客席にアピールすること ( 目線配りなどの個別サービス ) だけが努力なのではなく、きちんと楽曲を「演じる」こと、その表現を高めることこそが必要なのだ、という意味を理解し、その意欲に満ちていたように見えた。
だからおそらく、チーム A の 3rd ステージは「ノリの良い曲で楽しく騒いで、ステージからメンバーにレスもらってウヒョー楽しいぜ」というものではなくなっていくと思うし、そういうのが好きだったファンは離れていくことになるだろう。だがメンバーにとっては、このセットリストを通じて表現力を高めていく努力を怠らなければ、もし仮に今劇場に来ている 1000 人程度の客の半分を失うことになったとしても、その先でより多彩な層の、桁違いにたくさんの人たちに訴えかけられるだけの武器を手にすることになるだろう。それはメジャーを目指す以上、必ず通らなければならない過程なのだ。
だからメンバーの皆さんには、もしこれから、従来のファンが離れたり、一時的に劇場の客が減ったりしても、不安がらないで欲しい。あなたがたは間違った道を進んでいるわけではない。この胸突き八丁 ( むなつきはっちょう、意味は自分で辞書を引いて調べよう! ) を登り切れれば、あなたがたの前にはメジャーに向けた世界の大きな視界が開けることになるはずだ。
私としては、今回は一般客にも見せたとは言え、ゲネプロはあくまでも「通し稽古」の最終段階だと思っているので、詳細な感想は初日が開いて以降、私が劇場内でステージを見てから、改めて書きたい。せっかく初日を楽しみにしている人もいることと思うので、あまりネタバレも書きたくないし。
が、そうは言ってもやはりこういうブログをやっている身として、黙っていられない部分もあるので、とりあえず第一印象よりも前の段階として、抽象的な総論としての感想だけ、取り急ぎ述べておく。
最近、チーム K がもはやチーム A を追い越した、もうチーム A には負けない、と言い続けていた人たちにとっては、それを確信できるものになるだろう。おそらく、この 3rd セットリストを機に、チーム K に流れたり、あるいは AKB48 そのものから離れたりするファンが相当数出るだろうと思う。それくらい、これまでの AKB48、ないしチーム A のイメージとは違ったものになっている。
理由は、「分かりやすい」曲、単純にノリやすい曲が少ないことだ。また、個々の楽曲の個性が強いために、セットリストとしてのまとまり感・つながり感という点では今ひとつという印象が残る。加えて、歌詞の主人公の想定年齢が上がっており、かなり挑発的な、あるいは恋愛のさまざまなプロセス ( 別れや再会まで含む ) を歌い込んだ歌詞が多くなっている点だ。1st セットリストにおいて象徴的だった学校メタファは、A-3rd においては、むしろ少女達の感情の奔流にとっては障害として意識されるまでになっている。
以前、私が「本当に良い曲は A-3rd 用に取っておいたのではないか」という発言をしたことがあるが、むしろそれは逆だったと感じる。「良い」曲、という基準をどこに置くかによるが、それが歌いやすさや、聴く側にとっての分かりやすさ、ノリやすさであるとすれば、「良い」曲はあらかた K-2nd に使ってしまって、A-3rd には難しい楽曲しか残っていなかった、と言って良いほどだ。個々の楽曲のハードルが高いので、ハードル走としての流れにならず、1 つ 1 つを走り高跳びで越えていく印象、と言えば良いだろうか。
…と、わざと逆説的な言い方をしたが、そろそろ本音を言っておくと、ここまであれこれと言った点を踏まえて、私は今度のセットリストの楽曲と振り付けについて、これはこれとして非常に気に入ったのだ。ほとんどの曲が、それぞれにじっくり腰を落ち着けて見聴きしたいと思えるクオリティがあるし、それだけにまた、メンバーの力を見極められるものでもある。これこそ、チーム A がこれまで 8 箇月のステージ経験を力に変えて、さらに上がって行くべき階梯の第一歩であると感じたからだ。
たぶん歌い踊るメンバーには、これまでより一段も二段も上の表現力が必要とされるだろうし、正直、ゲネプロの段階では、まだほとんどの人が、楽曲の要求する水準には達していないと感じた。しかしだからこそ、これからの公演の中で、メンバー個々の、日々の向上心が問われ、一方ではまた、その力を伸ばす成果をもたらすことになるのだと思う。そして多分、メンバーはそのことを良く理解していると感じた。もはや単純に客席にアピールすること ( 目線配りなどの個別サービス ) だけが努力なのではなく、きちんと楽曲を「演じる」こと、その表現を高めることこそが必要なのだ、という意味を理解し、その意欲に満ちていたように見えた。
だからおそらく、チーム A の 3rd ステージは「ノリの良い曲で楽しく騒いで、ステージからメンバーにレスもらってウヒョー楽しいぜ」というものではなくなっていくと思うし、そういうのが好きだったファンは離れていくことになるだろう。だがメンバーにとっては、このセットリストを通じて表現力を高めていく努力を怠らなければ、もし仮に今劇場に来ている 1000 人程度の客の半分を失うことになったとしても、その先でより多彩な層の、桁違いにたくさんの人たちに訴えかけられるだけの武器を手にすることになるだろう。それはメジャーを目指す以上、必ず通らなければならない過程なのだ。
だからメンバーの皆さんには、もしこれから、従来のファンが離れたり、一時的に劇場の客が減ったりしても、不安がらないで欲しい。あなたがたは間違った道を進んでいるわけではない。この胸突き八丁 ( むなつきはっちょう、意味は自分で辞書を引いて調べよう! ) を登り切れれば、あなたがたの前にはメジャーに向けた世界の大きな視界が開けることになるはずだ。
シンデレラ~に代表\される「メンバーとファンの一体感」が楽しいK-2ndに比べて、
A-3rdは「魅せる」要素が強いと思いました。
ないかと思っています。客がノレさえすれば、誰が何
をどう歌っていても関係ない(そもそもロクに見ても
聴いてもいない)という風潮に対してのアンチテーゼ
だなあ、と感じます。
ゲネプロの折、終演後にカフェへ出て行く時に「???」という顔をしていた人が多かったように思います。それを出口のところでご覧になっていた方が、「してやったり」という笑顔をなさっていたのも印象的でした(^_^)。
私はどちらかと言えば、A-2nd のような直球ド真ん中の方が好きですが、A-3rd のような、外角いっぱいや内角スレスレを鋭く衝いて来る構成も、かなり気に入りました。でもほとんどは変化球ではなく、やはり直球勝負なのかなと感じました。「小池」はやや変化球気味かなという印象ですが。
ちなみに、ファンの中でも、わりあい早い時期から AKB48 を見ていて、A-2nd の末期に厳しいことを言っていた人たちが、意外に A-3rd に高い評価をしているように思います。やはり観客好みの A-2nd を見過ぎて満足してしまっていた、ということなのかも知れません。