グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

次回関連で参考の回の再掲載です。

2021-04-16 18:15:01 | Weblog
ルリカミキリ。容赦ない喰いこみ。。
次回関連で参考の回の再掲載です。



レットロビンの皮の下に潜り込み、まるで環状剥皮をしたかのよう
な状態になるまで食していく ルリカマキリの幼虫。幼虫の進んだ
食痕を指で触ると、まるでヤシガラピートのように繊維質になった
食べ残しの部分が ズルっと剥げおちていってしまいます。

  
 

で、そんな繊維質のなかに幼虫[こちら]がいるはずなのですが、こ
れがなかなか発見できない。どうやらさんざん食べながら這い回っ
たあげく、そのあとになってやっと幹に侵入していく性質みたいで。

なんともやっかいな害虫です。

ルリカミキリではない ふつうの[おかしな表現ではありますが]
カミキリムシ[​こちら​]などでは、樹皮の下に潜り込むことなしに 
すぐに木の幹に侵入してトンネルを掘り進みので、発見し駆除す
ることがたやすいのですが、
このルリカミキリの幼虫[​こちら​]の見つけにくさ加減っていった
ら、その見つけられないくやしさに地団駄踏んでしまいます。

また垣根にしている樹のなかでもよわっている個体部分に集中して
攻撃してくるみたいで、 ↑の写真みたいに とくに塩害の激しく
葉が落ちた樹は こんなふうに ボコボコにされてしまってます。

で 対策ですが、なんといっても レッドロビンの樹勢の回復を図
ることかと。ということで 台風通過後に

 ● 風で緩んだ地下部分に土寄せし
 ● 塩害後のたっぷりと樹全体を水洗いし そのあと
 ● リンサンや苦土に微量要素中心の液肥の葉面散布

をおこない、台風通過後1週間ほどしてから

 ● チッソ分の入った液肥を樹と樹の間に穴あけて流し込み
 ● そのご 固形肥料のバラマキ施用

などを 適宣おこないました。
なんとか枯れずに元気になってくれないかなあ。

ということで今回は台風後に急に被害が目に付き始めたカミキリ
ムシであるルリカミキリ被害についてのおはなしでした。


晴れ 先輩農家さんに、レッドロビンには へんなムシが
  はいってくるよ・・と、教わった回は こちら


51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」



枯らしたか・・と思わされてしまう植物。

2021-04-13 17:35:04 | Weblog
枯らしたか・・と思わされてしまう植物。
主として育てているラベンダーの開花とか挿し木とかの作業にかまけて
しょうじきいってほったらかしにしている鉢花のうちの ひとつ。


    

3月末の様子といえば このようなかんじで、鉢の草取りもろくにせず
枯れたような茎に葉っぱが数枚・・・というような状態で、水やりのと
きには「ぁあ、枯らしてしまったか」とか「はて、この花はなんだった
っけか」なんて 不謹慎なことまでおもってしまうこともあったりする
鉢花。

そんなふうな世話のいたらぬ自分なのに、サクラのお花の見ごろが終わ
った時分の朝に、水やりをやっていると  視界にとびこんでくるのが
この大輪の白いお花。


       

クレマチスです。

身を入れて世話をしなかった自分をあざ笑うかのように、くだんの
ほったらかしにしていた鉢から毎朝つぎつぎと咲き続けてくクレマチス。

  
   

   
存在すら忘れていて申し訳なかったと、反省しつつたのしませてもらっ
ております。今年はしっかりとお世話させてもらいますね[きっと・おそ
らく・たぶん・・・]


晴れ こちらも毎年いま時分になると庭のそこかしこから自然に芽
  だってくる山椒。。       
  冷や奴や ちらし寿司などなどの香りづけに重宝させていた
  だいてます。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 



これでもかと枝を切られに切られちゃう植物。

2021-04-09 00:50:06 | Weblog
これでもかと枝を切られに切られちゃう植物。

樹木の剪定に関するはなしで、剪定されまくる植物 の はなし
です。次回関連として、過去分ですが よろしかったら。

 ↓

伸びた枝をバッサリと大きく切ること” を、「強剪定/きょうせ
んてい」といいますが、そこまでやるのかと思えるほどに強剪定
される植物が、宮崎にあります。

・・・いかがでしょうか、その 強剪定ぶり。。

まるで東宝怪獣のアンギラスやガラパゴス諸島にいる海イグアナ、
はたまた伝説のドラゴンみたいに見えるほどに強剪定されたこの
み姿や如何。


 お花のなかで。.jpg
のの ふぃぎあ?.jpg

このように冬の間はある意味ゴツゴツとした岩のように硬い造形
とされたこの植物ですが、春になると一転して四方に枝を伸ばし
始め5月の連休明けから梅雨入りの時分になると








 サンゴシトウ 3

のの サンゴシトウ 2

高くそびえたつヤシの株下で、青空はもちろん梅雨のどんよりし
た曇り空にも良く映える、鮮やかな赤い刀のような花を咲かせて
くれるのですから、すごいと。

この植物の名前は、サンゴシトウ

宝石の「珊瑚」のような色、[たいして目立たないのですが、]
枝や茎にトゲがあるとのことで「刺」、マメ科の植物なので「豆」
というのが、この名の由来とされていますよ。

ちなみに 花言葉は 夢・童心・優しい気持ち というのだそう
ですが、個人的には “復活” も加えてほしいなと、心底思えて
しまいます/笑。

ということで今回は、花の季節はもちろん、脅威的に剪定される
冬の間にも[その姿に]想像力を働かせて楽しませてくれる植物
のご紹介でした。


晴れ 熊楠が好きだったというオウチことセンダンの花からはじま
  ってブラシの木や ネムノキ、そして今回のサンゴシトウや
  ジャカランダの開花していく、5月から梅雨明けまでの時期
  の花めぐり
というのも[南九州における]なかなかにおつな
  贅沢なのです。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染



イネが霜害を受けた場合の対処法について。

2021-04-07 11:13:39 | Weblog
イネが霜害を受けた場合の対処法について。
暖かい日が数日続いたのちのいきなりの寒さで、田植えしたばかりの
イネ苗が霜害を受ける。さらに 強風が被害が助長する ・・・
そのような場合の対処法です。霜害のでている場合のご参考までによ
ろしかったら。

 ↓

この写真が “3月後半に田植されたあとに寒波の害を受け、その後
4月中旬になっても、水田の一画のイネの生育が回復しないケース”
の典型的な症例ともいえます。


 霜害+α.jpg


新しい新芽がでてきてはいるものの、生育の遅れは否めないといっ
た状況です。そこで、生育を早める対策が必要になるのですが・・・


 状況拡大.jpg


こういった植物の生育がこじれた場合には

 チッソの追肥ではなく、まずリンサンとマグネシウムを施用する

という手を よく使います。まずは地下部に元気を与えてみるとい
った風情ですが、これがけっこう効果がでたりするんですよね。

この写真の場合は、リンサンとマグネシウムの補給するために

 被害株を中心に1アール当りに1キロ程度の量のマグホスを散布

を施用するという対策をとったのですが、結果としてうまく樹勢を
回復させることが 叶いましたよ。ちなみに マグホスの正式名称
は「蛇紋岩過リン酸石灰」。過リン酸石灰に蛇紋岩を混ぜて堆積発
酵させた、ミネラル肥料です〔50年前から販売されてます〕。

対策を施したのちの、1週間後・2週間後・3週間後の株の生長の
ようすは ↓ こちら 。


 拡大 1週間ごとの回復.jpg


同じく上のイネに対策を施したのちの1週間後・2週間後・3週
間後の、その後の生長のようすは ↓ こちら 。


のののののの 全体 1週間ごとの回復.jpg


肥料分〔チッソ〕はあるはずなのに、なぜか作物の回復が遅くて 
・・・などとという場合などには つかえる対処法ですので、よ
ろしかったら お試しくださいませ〔関連記事として小さい面積
から試してみるは こちら 〕。

そしてこの方法は、寒害や霜害に効くだけではありません。たと
えば除草剤の害が出てしまったときとか、イネミズゾウムシやジ
ャンボタニシなどの虫害被害を受けたあとの〔害虫を駆除したあ
との〕樹勢の回復
にも効果的ですよ。心当たりの方ぜひお試しを。
 → 春先に要注意な牛の硝酸塩中毒予防にも使えるマグホスの
   牧草施用の話は​こちら​です。


晴れ チッソではなくまずはリンサンやマグネシウムをやるとい
  うやり方について・・・“体が弱ったときは胃腸も弱るから、
  まずはお粥を食べるよね。そんなかんじで考えたらたらい
  いよ”というのが、 いまはもう亡くなった先輩技師連から
  実地研修で教わった技術解説でした。  

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 





マダニ被害が3月からって、いったい?!

2021-04-04 10:30:15 | Weblog
マダニ被害が3月からって、いったい?!
マダニが媒介する感染症SFTS。例年では4月後半から水が温ん
でくる5月に発生のピークを迎えるというのが 南九州のガーデナ
ーやアウトドア愛好家の認識だと思っていたのですが・・・宮崎県
は 『3月に都城市の60代の男性と西都市の70代の男性がSF
TS感染症に感染
した』と、4月2日に発表しました。
ということで過去分とはなりますが、野外活動時の服装についての
回となります。農作業やレジャーなどで「草むら」や「やぶ」に入
る機会が多くなってくるこれからの時期。肌の露出をなるべく避け
た服装+防虫スプレーといった万全の対策を講じてまいりましょう。

 ↓

『マダニ被害を防ぐためにも農作業時の服装はしっかりと。』

県内で シカやイノシシ・サルなどによる鳥獣被害 が 広がっています。
最近では単に農地への侵入などはおさまらず、畜舎などへの侵入による
家畜飼料の食被害が発生している地区さえあるとの報告もあるようです。

そのような野生動物の侵入が一般的となった地区において、充分に注意
しておかねばならないこと があります。それが

 「重症熱性血小板減少症候群/SFTS」 

対策です。

ご存知のように、この マダニが媒介するSFTS は、発熱や下痢などの
症状が続き、有効な治療法のないまま最悪の場合は死亡することもある
怖い病気です。野生動物を目撃したり、姿が見えなくても被害を確認した
りした場合は、〔農作業時はもちろんのこととして]裏山にいく場合などで
あっても[マダニ被害に逢わないに]肌を露出しないような服装をすること
をこころがけましょう。 → 関連記事は こちら 。

そんなマダニ被害から身を守る服装例ですが、

ののののののののののののののの農作業時の服装.png

   首にはタオルなどをまき、首筋をださない
   シャツのそで口は 手袋の中に入れる
   シャツの裾は ズボンの中に入れる
   ズボンの裾は 長靴の中に入れる

といったようなものになりますよ[図をご参考に]。

ここ 宮崎県が全国でもっともSFTSにかかった患者数が多い県である
という現実を みなで共有してまいりましょう。


晴れ 健全な農家経営に必要なもの、それはまずはなんといっても
  経営者の健康です。

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