グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

ペット・セメタリーでもあるまいに。

2016-06-14 22:50:18 | Weblog
ペット・セメタリーでもあるまいに。

 雨の降っているあいだに終わらせたいな

と、仕事があがったあとの日暮れ前に取り掛かった刈り払い機に
よる除草作業。 そう、刈り払い機による除草作業は、石も撥ね
ぬし・汚れも流れるし ということで、 じつは降雨時のほうが
好都合 なのだ。

ただ問題は日没。19時前には終わらねば、いくら日の長い南九
州だとはいっても、さすがに中止に追い込まれてしまう。

ということで、とにもかくにもスピード。

普段はブロック塀や庭石に気をつけながらの作業を心がけるのだ
が、今回ばかりは刈り払い機のコードが切れるのも厭わずに予備
のコードを常備・交換しながらの作業を続ける。

そんな草刈り作業が、前回にご紹介したシマヘビの塚にさしかか
った。

 やすらかに眠っているかな、あの若いシマヘビは。

などと、埋める前に見たあの澄んだ目の色などをおもいだしつつ、
作業を続けた。

そして19時。

大慌てで・やっつけた草刈り作業が無事終わって、本来ならやり
遂げた感いっばいになるはずの心に、なにかひっかかりがあるこ
とに気づいた。

 あ、ひょっとすると。

と、その 心に沸いてた釈然としない気持ち に つき動かされ
るされるように、カメラを持って あのヘビの塚に向かう。


  セメタリ1 セメタリ2

そこで見たのは

   セメタリ4

埋葬した場所から移動した墓標の石 と、埋葬するときにかけた
はずの土がなくなってしまった穴・・・たしかに異変がおこって
いたのだ。

雨のせいもあって薄暗くなりかけた19時ジャスト。急ぎの草刈
り作業中では、わかりようもないできごと。

 あのシマヘビ。ひょっとして生き帰って這い出たのか?

とも、おもったのですが、いやそんなはずもない。何者かに掘り
起こされたにしては、まわりの軟らかな土に足跡もついていない。

そう、ペット・セマタリーでもあるまいに と思わせられた、な
んだか不思議なできごとでした。


◎ ちなみにこの美しすぎるヘビの轢死体を見つけたのは
  じつは同じ班内で亡くなられた方のお葬式の段取りの
  はなしをしにいったかえり道。したがって埋めたのは
  お通夜の日&ほりかえされていたのがお葬式の翌日。
  それもあってか 不思議なかんじが ばいぞー。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 





 

イネには「三黄」がある。

2016-06-12 01:52:07 | Weblog
イネには「三黄」がある。

例年より5日ほど早く穂肥の時期を迎えた観のある宮崎県の早期水稲
作。そんなイナ作の肥料の考え方についての回となります。

 ↓

イネ作りにまつわる昔からの言葉で、 「イネには三黄がある」 と
いう言葉があります。これは、

 イネを栽培するあいだにおいて
 3度、葉の色を薄く〔栄養を落とす〕したほうが良い時期がある


という意味です。また

 この3つの生育時に、葉の色が濃すぎている〔栄養が効きすぎ〕と、
 その後の生育がうまくいかなくなってくる


という イネ栽培の様子をあらわしている言葉 にもなります。

つまりイネの三黄色とは・・・

いつもいつも肥料を効かせておけば良いという考えや、肥料はやらなく
ていいという考え
とは、対極にある〔昔からの〕考え方となります。

実際の栽培においては・・・

元肥/植え付け前の肥料をいっきにドカンとやる方法では、いつまでたっ
ても肝心なときに葉の色が抜けず、低温とか日照不足などの異常気象が
襲ってきたときに思わぬ障害〔病害虫〕に侵されやすいこととなりがち
となります。

反対に肥料が足らなくては、日照りの年では、絶対的な収穫量が不足し
たり、収穫時期がそろわなくなる場合が多くなりがちになります。

その対策として、『イネの三黄』の時期を頭において、作業管理を行う
わけですね。

具体的には、田んぼの水管理を考えたり、 田の中に酸素を入れたり、
あるいは生育を調整するためにカリの多い肥料を与えたり、リンサン
とマグネシウムの割合の多い肥料を与えたりといった管理となります。

そして、その葉の色を落とす時期ですが、具体的に落とす時期となる
のは、

 ● 田植えの時期
 ● 穂がでる25日前くらいの栄養生長期から生殖生長期への転換期  
   そして
 ● 穂が出た後の収穫期

の3回となります。

このように変化する気象や作物の成長に伴う生理にあわせて、あるとき
は適応する栽培管理を行う
、そして またあるときは足らない成分をい
れ多すぎる成分を抜いたりする
・・・・これが作物栽培と収穫の原則で
あり、それこそが『栽培』なのだと思わずにはおられません。

以上、今回は 作物には肥料を控える時期と効かす時期があるという
おはなしを、『イネの三黄』をご紹介することでご説明してみました。


◎  もちろん肥料を控える時期と効かす時期があるのはイネだけとは
  限りません。ほかのいろいろな作物にも、共通することなん
  ですよ。
  そういった意味で、イネつくりは栽培の基本を学ぶのに最適で
  あるともいえそうです。穂の出る時期でなければ、水稲は水害
  にもとても強い[日本向きの]作物でもありますし、ねっ。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜


しまちゃん。ではなかったけれど。

2016-06-10 21:56:39 | Weblog
しまちゃん。ではなかったけれど。


両脇がコンクリート塀になっている小径[こみち]。

 のののの道路

10分前ほどに通った小路を、逆から帰ってきたとき。さきほどには
なかったはずのむかって右側の道路わきの溝ふたの上。
写真の “とまれ”の白文字の“れ”の字付近に、ロープ状の物体があ
るのに気づいた。

 んっ!?と一瞬考え、

ひょっとするとと思いながら、おもわず小走りでちかづいてみる。

 やはり。

予感は当たった。 そこにいたのは シマヘビ だった。

 しかし様子がおかしい。

近寄っても動かないのだ。ひょっとしたらと思いつつ、なめらかな
鱗の表面を そっと指で撫で、体躯のなかほどに2つの傷があるの
を確認した。

推測ではあるが・・・この個体は 左のブロック塀を降り右側に渡
ったところで、やってきた道幅いっぱいの大型車のタイヤに轢かれ
てしまったのだろう。

 この先で造成工事がはじまったところだからな

と、工事が始まる前にはこの道を通らなかったはずの、その大型車
のタイヤの突起を思い浮かべた。

もっていたノートを丸めてポトムスのポケットに差し込み、そっと
両手で シマヘビを、ほんのさきほどまで呼吸していたはずのシマ
ヘビを持ち上げる。


 ののしま6  しま4
 ののしま5  しま3


家に帰り、この個体を木製のパレットの上にのせ、身体の色や体長
を調べ・・・うちにいる しまちゃんではなかったことを確認して
安堵しつつ、スコップを準備した。


 ののののしま1


土砂を満載したつぎのダンプが通る前になんとか埋めてやれるのが
せめてもの供養になるかなと思いつつ


 ののへび塚  へび塚1 

 ののののへび塚2

花の終わったばかりのヒラドつつじの根元に穴を掘り、そのなかに
傷口をしたにして そっとおき、土をかけ、墓標の石を置いた。

そのとき

 ゴォー

と、両脇のブロック塀にエンジン音を反響させながら、土を満載し
たダンプが、あのせまい道の道の奥からゆっくり徐行しながらうご
いていくが見えた。

自分がとおりがかった道での、きわめて近い時間内でおこったでき
ごと で あっただけに、なんとかならなかったものかと思いなが
ら去りいくダンプ をじっと見つめた。

6月の宮崎の海岸部地方にしては、ずいぶんと涼しい風の吹いてい
たお昼前のできごと。


◎ ますます住宅街になりつつありますが、昔の名残りの水田
  が南側に1枚だけ残っているおかげで まだまだいろいろ
  な生物が出没します。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 





なーんだ、しまちゃん♪だったのか。

2016-06-08 15:28:04 | Weblog
なーんだ、しまちゃん♪だったのか。H

次回分関連で昨年の5月分の再掲載です。

 ↓

ほろ酔い加減で月でも撮ろうかと、 暗い勝手口を出た瞬間〔とき〕っ、
住宅〔いえ〕の壁沿いを疾走する なにか を発見っ。




 なにものっ.jpg

バッテリーチャージがまにあわないままに、連写・連射・れんしゃ・・。
そして フラッシュを点けた ファインダーにとびこんできたものは・・・




なーんだ、しまちゃん♪ だったのか。       しまちゃんか。.jpg

〔追いかけて連写しちゃって〕驚かしてごめんなさい。

おっ、 明日は ジャンボ宝くじ買わなくっちゃだね。教えてくれて
ありがとう。。

 ● ヘビ と 金運 については こちら 。


◎ いまはすっかり住宅街になりましたが、昔の名残りの水田が南側
  に1枚だけ残っているおかげで いろいろな生物が出没します。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 



農作物、こちらのヒョウ柄にも要注意。

2016-06-06 23:28:37 | Weblog
農作物、こちらのヒョウ柄にも要注意。

関東でも発見されるようになったヒョウモンダコと競争しているわけ
でもないのでしょうけれど、こちらの ヒョウ柄にも注意が必要です。

それが、こちら
もともとはヨーロッパ原産だというマダラコウラナメクジです。

このナメクジ、関東で発見されたときは体長15センチというのが
定説だったと記憶しているのですが、いまは20センチ!といわれ
ていますから、ほんとうにびっくり。

さらにはその生息域です。

2012年には、すでに北海道においても確認されていたというニ
ュースには驚かされました。

余談ですが・・・ナメクジを駆除しようとしてひょいと植木鉢をも
ちあげたときなどに、もしこのマダラコウラと遭遇したとしたら、
ぱっと見で 塩ビ製のウルトラ怪獣フィギアなのか とおもってし
まいそう。。


◎ ちなみに南九州でたびたび話題になる、南方から進出して
  農作物を加害するでかい貝類として アフリカマイマイ
  がいるのですが、インパクトがあるという点では、マダラ
  コウラナメクジに軍配が上がる気がします。 
 
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染