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「ギラン・バレー症候群」についてのこんなはなし。

2012-05-27 02:56:12 | Weblog
「ギラン・バレー症候群」についてのこんなはなし。

安岡力也さんの訃報によって注目されることになった「ギラン・バレー症
候群」。そんな「ギラン・バレー症候群」について、その発症原因につい
てのはなしです。4月分の再掲載ですが、よろしかったら。安岡力也さんの
ご冥福をお祈りしつつ・・・。

 ↓

手先や足先が急に動かなくなります。数日のうちに動かない部分が
 段々と、体の中央部に向かって進行していきます。私の場合はその
  まま呼吸筋まで麻痺し自分で呼吸できなくなってしまいました。
 もちろん顔面が麻痺して、見たり、しゃべったり、食べたりするこ
 とができなくなるのです。私の場合はさいわい1ヶ月ぐらいで完治
 しましたが、1年以上たってもなかなか回復せず、場合によっては
 足や手に運動障害が残る人もいます


これは罹患した患者の体験談ですが・・・。こういった症状を引き起こす
病気が ギラン・バレー症候群 なのです。

日本での発症は、年間約2000人前後といわれている免疫系の病気であ
るこのギラン・バレー症候群は、かかる原因も、病状も、そして回復にか
かる期間も個人によってまちまちであるという点が特徴
でもある病気です。
そして、このギラン・バレー症候群の症状をヒトに引き起こさせる原因で
はないかといわれているものに カンピロバクター食中毒 があります。

その原因とされる理由ですが、カンピロバクターとギラン・バレー症候群
の因果関係に関する研究報告については、つぎのようなものがあります。

■ 1982年・英国  
 45歳の男性がカンピロバクターによる下痢症状がみられてから
 15日後にギラン・バレー症候群をひきおこす

■ 新潟大学
 1990年にカンピロバクター感染後のギラン・バレー症候群患
 者2名を報告。1991年に同7名を報告

■ 都立衛生研究所
 抗体検査結果から、ギラン・バレー症候群患者52名中31名の
 カンピロバクターの陽性反応が確認

■ その後の米国の研究統計
 ギラン・バレー症候群患者の10~30パーセントがカンピロバ
 クター既感染者であり、その数は425~1275名と発表された


と、いったもの。

このようにカンピロバクターとギラン・バレー症候群の間の因果関係に
関する検証は、ここ30年でようやく解明されつつあるといったところ
なのです。

さて、そのような結果を踏まえていえることですが・・・

ギラン・バレー症候群を発症したくないのなら、まずはレバーや肉類を
“生”の状態での摂食を避けることが、とりあえずはいちばんの予防法
になるということでしょうね。 厚生省の関連ページは こちら 。


◎ 今回の「ギラン・バレー症候群」をはじめとして、生レバー規制問題
 の主因となった病原性大腸菌。さらには鳥インフルエンザや新型イン
 フルエンザの問題もそうですが・・・工業的な大型畜産のあり方には
 人類が負うべきリスクが多すぎるような気がしてなりません。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜