奥の応接室では、会議が行われていた。
馬場鉄工所の馬場工場長は呟く。
「そんなん、言うてもなぁ・・・」
鉄工所のスポンサー、キヌサヤフードプロデュースのデジタル部長は厳しい顔で念を押す。
「わかりましたね。昨今の不景気の影響を受けて、我が社も今期は厳しいのです。
確かに貴社の製品開発技術には目を見張るものがある。
素晴らしいのひと言です。
しかし、こう何度も修理費が嵩むとなると、
とても当年度の予算では収まりませんよ。
我が社も一民間企業なのです!
今回、開発費は断じてこれだけしか出せません。」
工場長、通称馬場ちゃんは頭を掻きながらもう一度予算書に目を落とす。
頭から、桜吹雪のごとくフケが舞い散る。
その時応接室のドアの隙間から、1匹の子猫が部屋に滑り込んできた。
ふかふかとした、毛鞠の様な猫だ。
あれ、と驚く一同の見守る中、
子猫はソファーに腰掛けていたデジタル部長の膝にピョンと飛び乗ると、
背広に頬を摺り寄せ俄かに喉をゴロゴロ鳴らし始めた。
最初呆気にとられた部長も、子猫があまりに可愛らしく擦り寄るので、
生来の猫好きが顔を出して子猫の頭を撫で始める。
「おぉ、可愛い猫ではないですか。
工場で飼ってるのですか。
初対面で私になつくとは・・・
やはり、猫も相手がわかるのですかねぇ。」
その時ギッ、とドアを開けて、黒縁めがねをかけた女性が顔を出した。
「こら、レオ!
なんてとこにいんだべ!
またオメえ、変なとこでやったのか?
トイレの砂、取り替えたから、
早くこっちゃ、こ!」
レオと呼ばれた猫は、パッと飛び降りて女性とともに、部屋の外に出て行った。
そして部長は、猫の飛び退いた後の自分の太股が、奇妙に生暖かいのを感じた。
あっ!!!
鉄工所のメンバーは、必死に笑いを噛み殺している。
デジタル部長のスラックスには、見事に大きな丸いしみがついていた。
ああっ! やられたあっ!
わ、私の一張羅は、これひとつしかないのですから!・・・
女性は、大岳あぐり。
レオと言う名の子猫を膝に乗せ、
馬場鉄工所の作業机で、いつもお茶を飲んでいる。
馬場鉄工所の馬場工場長は呟く。
「そんなん、言うてもなぁ・・・」
鉄工所のスポンサー、キヌサヤフードプロデュースのデジタル部長は厳しい顔で念を押す。
「わかりましたね。昨今の不景気の影響を受けて、我が社も今期は厳しいのです。
確かに貴社の製品開発技術には目を見張るものがある。
素晴らしいのひと言です。
しかし、こう何度も修理費が嵩むとなると、
とても当年度の予算では収まりませんよ。
我が社も一民間企業なのです!
今回、開発費は断じてこれだけしか出せません。」
工場長、通称馬場ちゃんは頭を掻きながらもう一度予算書に目を落とす。
頭から、桜吹雪のごとくフケが舞い散る。
その時応接室のドアの隙間から、1匹の子猫が部屋に滑り込んできた。
ふかふかとした、毛鞠の様な猫だ。
あれ、と驚く一同の見守る中、
子猫はソファーに腰掛けていたデジタル部長の膝にピョンと飛び乗ると、
背広に頬を摺り寄せ俄かに喉をゴロゴロ鳴らし始めた。
最初呆気にとられた部長も、子猫があまりに可愛らしく擦り寄るので、
生来の猫好きが顔を出して子猫の頭を撫で始める。
「おぉ、可愛い猫ではないですか。
工場で飼ってるのですか。
初対面で私になつくとは・・・
やはり、猫も相手がわかるのですかねぇ。」
その時ギッ、とドアを開けて、黒縁めがねをかけた女性が顔を出した。
「こら、レオ!
なんてとこにいんだべ!
またオメえ、変なとこでやったのか?
トイレの砂、取り替えたから、
早くこっちゃ、こ!」
レオと呼ばれた猫は、パッと飛び降りて女性とともに、部屋の外に出て行った。
そして部長は、猫の飛び退いた後の自分の太股が、奇妙に生暖かいのを感じた。
あっ!!!
鉄工所のメンバーは、必死に笑いを噛み殺している。
デジタル部長のスラックスには、見事に大きな丸いしみがついていた。
ああっ! やられたあっ!
わ、私の一張羅は、これひとつしかないのですから!・・・
女性は、大岳あぐり。
レオと言う名の子猫を膝に乗せ、
馬場鉄工所の作業机で、いつもお茶を飲んでいる。
本名: 大岳あぐり
役職: 事務所お茶飲み
専門: 生物学、微生物学、薬学
特技: 英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語
好きな食べ物: にんにく、干し柿、みそ田楽
好きな酒: 日本酒
趣味: どぶろく作り
好みの男性: 自分より酒の強い男
家族構成: 愛猫レオと一緒にアパート暮らし
出身: 実家は山奥で温泉旅館を経営
年齢: 「殺すド! おメエ。」バシッ!
すしバーさんの「メンバー一覧」で名前を
見かけたときから、どんなキャラなのかわくわく
していました。
直球勝負!いい感じですね。
凄い経歴なのに事務職・・・。
彼女の特技が活きる話が見たいです。
本編はすしバーさんの今後の記事に載ると思われます。
しかし、こんな人材の揃ってる馬場鉄工所、
そちらを主舞台にして一大ストーリーが展開できますね。
いったい誰が主役なんだか、わからなくなって来ました。
おばちゃんキャラでいいんですね?
そうなると、考えていた一番面白そうな案が前面に出てまいりました。
キヌサヤの豪徳寺会長が日参するんですよ。
「大岳さん、なんとかキヌサヤ酒造の社長になってくれませんか?」
「いんや、ありゃ趣味だから」
「そこをなんとか・・」
「しつこい!」
「だったらあのどぶろくを商品に・・」
「殺すどオメ!」
算盤と黒電話で仕事してそうな感じです。
タバコを吸うかどうかわかりませんが、
吸うんだったら、ショートホープですね。
専門や特技は違うけど。
あり得る。。。
あ、言い忘れましたが、
あぐりさんの大嫌いなものは、
電卓、携帯電話、往生際の悪い男です。
将来はイケメン男を妾にするかもしれません。
まあ、これにとらわれず何なりと作ってくださいね。
電卓、携帯電話、
それと、タバコです。
目の前でタバコを喫う男がいると、
目にも留まらぬ速さでタバコを奪い取り、
火のついたまま、指の先で捻り潰すのです。
本人は、タバコを飲まないだけに、
その分お酒をたくさん飲むのが身上なそうです。
スノーさんは、にんにく、干し柿、日本酒が好きなのですか。
「最初のひとり」があぐりさんだったら、
ちょっと世の中が、男性にとって暗くなるような気がします。
まあ、「最期のひとり」というのはわかりますが。
実はこのキャラクター、
少しだけ私に似てたりするのですよ。
続けざまににんにく爆弾が飛んでくるのですよ。
あぐりさんのご機嫌をとるには、
飲み比べで勝たないといけません。
でも、あぐりさんは密かに、
虎ケン指令を、慕ってるのですよ。