女性・青年のための政治スクール二日目
以下に私のメモにより、その内容を紹介します。
5時限目「環境政策」 財団法人・日本生態系協会会長 池谷奉文氏
地球温暖化の進行とその対策を英国にみる。産業革命と200年の歩み。石炭と輸送機関と内燃機関の技術開発。1909年のフォード社から100年。たった100年で地球環境は限界を迎えたことになる。科学技術の未熟さと政治の役目。先進諸国における日本の立場
バブル経済の崩壊とリーマンショックは、文明社会の転換を促すもの。持続可能な社会構築に向けて。一次産業「農林漁業」のあり方を変えていくことから始まり、二次三次産業も変わっていくこと。自動車会社であっても自然生態系再生担当部門を社内に置くドイツ企業の姿勢。太陽光、大気、水、土壌と地下資源、野生動生物の上に我われ人間の営みがある。
持続可能な国はキューバ。自動車は古く、建物は老朽化の一方、道路整備も進まず、だが自然再生計画が進行中であり、子どもたちには笑顔が輝いている論??
ドイツのビオトープネットワーク、欧州のエコロジカルネットワーク事業。アジアにおいてはブータン国の取り組みを紹介。
国内の環境保護的取り組み事例の紹介では、花いっぱい運動、ダムや道路の自然破壊的公共土木事業、産業廃棄物の廃棄、東京を見習う将来の誤り、コンクリートで固める治水治山事業の問題等を指摘する。その指摘に会場から苦笑いがでるが、結局のところそれを容認しているのは私たち自身。
公共土木工事の借金は、将来子どもたちに負わせることになる。学校教育の誤りも指摘。経済至上主義の誤り。病んでいく子どもたちは現代社会の歪みの反映である。
ドイツの自然再生事業の紹介。欧州では環境事業にかかわる直接所得補償を行い、環境教育を徹底している事例の紹介。
これまでの30年の取り組みの紹介とともに今日の施策の誤りを指摘。将来世代を考えた政策づくりを、次世代と将来世代を視る政治を。自然生態系をどうするのか、その消費と保全の調和を考える政治と政策を。
「地球温暖化対策基本法案」の概要について 岡崎トミ子参議院議員より
6時限目「農業施策について」 講師・衆議院農林水産委員会委員 長 筒井信隆氏(新潟6区選出、弁護士/税理士)
資料 「食料自給率の向上と農山漁村の再生」について 地域主権の確立と農山漁村の6次産業化
農林業がもつ多面的機能を評価しその対価を考えた。 経済的価値が認められてこなかった、その対価の一部としての今回の所得補償制度の導入である。
農水省には百項目以上もある複雑な補助金制度があった。農水官僚の仕事としての補助金行政。票と金の根拠であった補助金。特に畜産は複雑不明。政治力の強い畜産、弱い養鶏の不公平感の解消。戸別所得補償制度はバラマキ政策だとの誤解あり。
地域主権の確立と農山漁村の六次産業化、地域雇用の確保と所得補償への視点。
太陽光や風力、バイオマスエネルギーによる小発電事業。エタノールなどのバイオ燃料事業の推進。
食の安全(トレーサビリティと原産地原産者表示の義務化)確保についての取り組みを紹介
以上。スクール全6時限が終了し、閉校式に。岡崎トミ子校長から受講生に修了証が授与されました。2日間お疲れ様でした。各講師を務めていただいた先生方誠にありがとうございました。また、本スクールの企画/実行責任者遊佐みゆき県議大変お疲れ様でした。
政策にも政治にもこれから益々必要な力は女性と青年の参画です。本スクール受講生の中から政治の新しい力が生まれていくことを期待しています。
県下地方自治体選挙の結果が出た朝。まさかの民主党公認現職の落選。これまで実績もあり基礎票は固い人だっただけに民主党批判の矢面に立たされた結果として事態は極めて深刻。議会と政治は誰のためにあるのか検めて考えなければなりません。