あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

宮城県議会・市町村議会議員合同セミナーに出席

2012-11-08 | 国際・政治

1211083_2主催は宮城県議会 県庁2階講堂に県下自治体議員約300人余が参加
仙台市議会からは佐藤議長以下、約20名が出席

1211081_3講演第1部「地方分権改革の動向と地方議会の役割」
  講師 総務省自治行政局地方議会企画官 寺田雅一氏

第30次地方制度調査会の諮問事項3点があり、毎月2回ペースで開催し、大都市制度のあり方や大震災と行政体制のあり方を協議検討している。

地方議会の会期は、通年議会にできることに。定例日と議案の審査日の設定を分ける。議場に首長等が出席する法的義務は解除した。また出席要求は執行機関側の事務に支障がないように配慮すること。
招集権は首長のみとならず、議会が臨時会を招集できる。
参考人の招致は本会議にもできるようになった。
百条委員会の濫用を抑止する意識として議会の調査権は特に必要あると認めた場合とする。

議員調査費[政務活動費]の対象経費(可能経費の範囲)はすべて条例で定めること
条例の対象にできない項目規定がある。
不適正な支出の防止と是正が目的であり、透明性の担保が条例規定の主旨である。
飲食代の扱いは断定できない部分があるが、社会通念上の常識の中に答えがあるとする。法案成立時の国会での議論はひとつの参考であり具体には各地方議会で定めていくもの。

専決処分事項については議会の立場から法的効果を検討中
議会の解散権は、都市の大きさに応じて三段階の必要署名数を検討している。
協議会等からの脱退手続きの簡素化。広域連合における理事会制と決定機関のシステム化。

住民投票制度の導入と、その結果への法的拘束力の有無(例:公共施設整備や税水準など)

都の設置と特別区の財政調整交付金の仕組みを解説、大阪市との比較。不交付自治体と交付自治体との違いが基本的にあるもの。
特別区の設置に関する法律は成立はしたが、、具体の適用には調整事務多難の相。
中核市と特例市の位置づけ、機能の確認の上で特別自治市を検討。
議案の99%は執行部の提案を原案のまま可決している現状。
公聴会制度の活用と参考人制度の活用はどうだろうか。
国からの通知を議会側にも発出するようにする。

議会基本条例の制定へ全国的な動きあり。議員相互間の討議を高める。
議会側からの条例制定の促進。規定条件の緩和化。
遅々として進む進める議会改革”

総務省の中に地方議会の担当者【企画官】を設置して半年経過したが、国の機関において初めての役割りであり、今日その担当に地方議会からの期待は大きい。

1211082_2講演第2部「震災からの復興に資する産業施策について」
  講師 経済産業省製造産業局 局長 菅原郁朗氏

大震災発生後の裏話を披露。隠れ各省庁事務次官会議を開き、麻痺した物流システムの回復作業を必死に行った。原発事故後も保安院の溢れる業務量の分担を事務官間で行った。未曾有の事態への対処がいかに困難であったか。また事故後半年の中で対応しなかった事毎が現在、困難事項に凍結してしまっている。
政治主導なるものが事故対応を誤らせてしまった!のか。

東北経済の復興状況を解説  特需の一時的発生はある、しかし業種による格差は大きい。鉱工業の生産は、震災直後の水準に低下している。その要因は世界経済の陰りによるもの。年末年始の景気予想はこの3ヵ月で大きく後退した。要因は政治の不安定と尖閣問題。経済対策の補正予算が打てない問題が一層の国内経済の翳りを増幅している。

日本の経常収支は赤字に転落する可能性あり(原発再稼働なく製造業の空洞化が阻止できなければ)自動車、機械、電気製品の3部門が稼げなくなれば貿易大国の位置から堕ちることに。これまで自動車産業が国のGDPに大きく貢献してきた。現在、国内大赤字の自動車産業3社。海外生産のみにシフトすれば企業は蘇る一方で国は貧していく。

いかに国内経済に貢献している企業業種が国内に留まって貰えるための政策が政治の急務。外貨を稼げる日本の物づくりをどう維持させられるか。
雇用はこの10年で製造業から217万人、建設業から131万人が去り、サービス業に移動している、が賃金額は3分の1減り、被雇用者の生活水準を落としている。

現在、東北にだけ製造業が膨らもうとしている(震災後の特殊環境)国内で最大の潜在力を有する震災後の東北地方。

大国中国の今後の大問題は、人口年齢の高齢化問題。生産年齢の人口増なく経済成長は大ブレーキがかかる。日本の70年代オイルショック後と同じ状況に中国が直面する。
しかし、当面は中国市場が世界経済にインパクトを持つ市場であり続けるだろう。

東北地方経済の発展の方向性はものづくり! 地域資源! 低炭素!
また、やっぱり自動車産業に稼いでもらう為の集積の拡大。部品供給環境の整備が必要。
どれほど製造拠点と研究拠点が東北地方にあるかを再認識すること。
企業立地補助金17兆円の活用を考える。将来の種蒔きを考えて活用すること。

講演の閉めは「日本を支える東北の再生」と局長のメッセージであった。東北の持つ本物の潜在力が活きてくるこれからであるとする、菅原局長の講演でした。地方議員の皆さんお疲れ様でした


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