あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

宮城県議会主催の地方議員セミナーに参加

2010-11-22 | 国際・政治

宮城県議会が主催して開催した
「地域主権改革に関する県議会議員・市町村議会議員合同研修会セミナー」に参加

Cimg1371  於:自治会館9階会議室 県議会議員の他、仙台市議会からは各会派から二名づづなど県下自治体議員が80名ほど参加。
*以下に、私のメモから内容を紹介します。  私は、分科会にて仙台市議会議員としてパネラー参加させてもらいました。

宮城県議会畠山和純議長挨拶 (要旨)今後県と自治体の役割がどうなるのか、みんなで考える機会にしたい。国と地方の関係が変わる将来に備える日にしたい。今日を第一歩として地方自治が進む日にしたい。

基調講演 「地域主権改革の動向と国と自治体の役割分担」  
東京大学大学院 金井利之教授  自治体行政学が専門 都道府県の審議会Cimg1373 委員等多数務める

民主党の重要な改革課題であるが、国政選挙前のスケジュール設定に対して、選挙後の制度改革の進捗は国会議員の手腕が問われるところ。  一方で地方議員は日々住民対応に多忙なため長期的な視野での展開は苦手。

地方行政の大転換期としての三期 第一期明治維新/第二期終戦後/そして第三期は九十年代からのバブル経済以後の流れであり、政権交代後これまでである。

明治維新後は中央集権化の促進により 国力の向上に国民と財を一箇所に集めることが必要だった。 現在までの国土の均衡ある発展は終戦後から今日まで続いてきた論理。

戦後自民党の論理は豊かさの地域再配分であった。典型は田中政治と列島改造論。中央で集めた物財をいかに自分の地元に持ってこれるか。そして小泉路線は、金持ち優先主義であった。

今日の状況は、これまでの体制変換時とはスタンスが異なるもの。国は地方に対して、お金と口とどちらをどの程度にするかどうかの論理。

負担縮減への方向性が注視。国は口を出さず、金も出さずとなればどうなるか。かつての竹中改革路線と三位一体改革論議の後遺症あり。小泉政権下の分権改革は、看板は改革しかし、その実は集権改革であった。

政権民主党は、参議院選挙の惨敗と代表選挙の実施などで、三ヶ月間会議開かれずに地域主権改革法案が成立していない今日。民主党なりにやりたいものとは、大綱に十項目あるが、緑の分権改革は意味不明。

明治政府の改革に逆戻りするのでなく、政策と財源は国から降ってくる構造システムを転換していく今日これから。国にお金がなくなる時代。補助金を獲れない首長の立場と、自治体のリストラ(行革断行)、議会の立ち位置が大きく問われる時代になる。議会/首長/役所/住民との関係性の流動化。

自治体内部にどのような自治環境が整うの整えられるかが問われる時代へ。どういう政治をつくるのか地方議会・議員の「ビジョン」が問われる時代に

Cimg1385 第一分科会では、座長が渥美巌県議、パネラーとして、中島県議、本多県議、私、山田名取市議、斎藤山元町議、遠藤涌谷町議の六名。助言者として金井教授。

時間が限られていたため、私も三回しか発言機会が得られなかったが、私は、中間自治体である県と、人口百万の政令市と、県庁所在地などの中核市と人口十万未満の一般市と町と村では、置かれている状況が大きく異なり、地方公共団体としての都道府県と市町村のくくり方では、今後の地域主権会議の進めも無理であろう。国との協議の場では、政令市/中核市/一般市と三種を団体として加えなければならない立場に立つもの。

Cimg1390_0 また、分科会内での私が準備していたのは、地方議会のあり様(政策立案能力/合意形成能力)が問われ、従来までの、首長提案事案の追認では存在意義なしとなること。議会は相当の緊張感をもって、議会内はもとより近隣自治体議会とも切磋琢磨する姿勢が求められるもの。また、地域主権とは、自ら個性を輝かせることであり、対東京の路線からの脱却である。成熟化の時代に当然な流れとして、地域主権改革の推進があるということ。

自治体が問われ、首長/議会/役所/住民の四者の関係性が大きく変わっていく時代であることをできるだけ等しく認識し、準備を進めなければならないこと。また、議員の選ばれ方、立場もかわっていくことは代議制民主主義のあり方が問われる大きな課題であることの自覚は我々議員が先ずもたなければならない認識。などなどは、今後このような、自治体議員会同士の研修の機会が増えて行くことに期待していきたいと思います。

いずれにしても、県議会議会改革の一環として、本会の企画があり実施されたものと推察しますが、この度の宮城県議会の研修会開催に感謝し御礼申し上げます。