eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

電気の出来事を技術者向けに適宜up中。
質問等はコメント欄にて。

感電の生死分かれる

2010年08月29日 | eつれづれ
漏電している機器に感電した場合、接地抵抗値によって生死が分かれる。
B種接地抵抗値がD種より低い時の計算例で機器が完全地絡時、機器には0.36A漏れるが人には電圧は電源近く181V、流れる電流は90mAの感電電流が走る...よって条件が悪ければ死亡まで至る事になる。場所によっては転落事故発生...これも漏電ブレーカさえ有れば事前に回避できる。

B種接地よりD種接地抵抗値が低い場合には機器に流れる漏電電流は大きく2.11Aとなるが感電電流は21.05mA、接触電圧は42V程度となり計算上、少しはマシである。
つまり素人的には漏電した回路に入る接地抵抗値によって機器と人間に分流する割合がちがって来る。よって感電の理屈からすれば何でもかんでも接地が低ければOKとはならない。
そんな事言っても現実、施工後の接地抵抗など余り興味も無し...10Ωオーバーそれ改修指示の一喜一憂...こんなのも接地線断線しない限り季節他、日々変わる。定期点検報告書の定番は様子見るか!!。

補足:
感電時の危険条件は流れる電流でなく電圧が一番のファクターだと判る(高圧感電だと皮膚破壊そして盛り上がり骨まで露出-実際あった3.3kV死亡事故の経験)何故なら車のバッテリーはDC12Vの低電圧だが電流は100A例流れても別に感電はしない。
ただ点火プラグは1万V以上なので電線などに触れば肩まで感電ショックの状態。

電圧例エクセルとしてAC12Vにした時、体に流れる電流は5mAで接触電圧は10Vとなり、これでは漏電ブレーカ30mA感度動作には、ほど遠い小さな数値。
皮膚無しの人間の抵抗は500Ωとか??これは電圧高ければ、抵抗無しショートと同じレベル。
高圧キュービクルのKIP電線を素手で触るバカもいないと思われるが車のスパークプラグ感電同様、感電ショックで死亡、重傷は免れない。
以上、技術無し経験少々だけの土方電気ヤでした。

停電メール着信

2010年08月29日 | eつれづれ
ムサシインテックの24時間絶縁監視装置より停電メール着信。直ぐ電力に配電線の事故か問い合わせ。付近一帯停電なので一安心。メールをみると約1分後に再送電するも又、停電となり後は現場に行き事故点の発見しか無くなった様だ。

暗い中1時間以上かかり漸く復電のメール着信...記事では柱上のプライマリーカットアウトスイッチ故障(破損??)が原因とある。結構、今はピンポイントで事故点が判る様だ...実に応動が早く関心した。

こちらは、受託先にメール情報と新聞記事コピーをファックスして終わり。

漏電ついでに接地相漏電...

2010年08月28日 | eつれづれ
漏電は決まって+相だけが漏電する訳で無い。接地相が配線途中例で漏電した場合、その時の負荷電流大きさ他、B、D種接地抵抗値、漏電点までの電線抵抗も絡んで来る。
つまり負荷電流の大小により漏電警報器のブザーが鳴ったり鳴らなかったり始める。
B種接地線に還流する漏電(漏洩電流)電流が当然の如く変化する。
これは、技術者にとっても時々、ブザー鳴動...中々原因も掴めず探求に苦労する様だ。
下のエクセルは負荷電流25Aが流れた場合(例:高速カッター+他の設備等)漏電警報器150mA設定(150の70%で動作)漏電(漏洩電流)Igr=119mAで鳴動する。

負荷電流15Aとなった場合は漏電(漏洩電流)Igr=71mAとなり鳴動しない

これもキュービクルより刃形スイッチで末端まで漏電ブレーカが付いていない受託先の例だが、この様な計算可能な理想的??な設備は、もう無いかも知れない。
これは、某先輩が原因発見後キュービクルのB,D接地抵抗測定、電線径と漏電点までの距離を計り電線抵抗を割り出し、負荷電流が幾らになると漏電警報器が鳴動するのかを検証したもので、ほぼ計算値と一致した話しだった。
漏電ブレーカが付いていれば直ぐ判るが、ハイ治りましたで終わり、中々計算して原因の検証までは行かない現実。低圧漏電もこうなってくると以外と奥が深く、動力漏電で電灯ELBトリップとか他、色々あります。さらに進めば余りB種接地抵抗値が低い程と感電した時の電圧が大きくなり危険度が増す...オソマツでした。
補足:
本エクセルは先輩の話を聞いて当方が適当に作ったもので...計算値と合ってはいる...。某、先輩いまは、御年88歳を迎えて既に電気技術者を廃業した。
あんなこんなで回路に漏電ブレーカをつけて、いれば特に悩む事も無い話しなのだが。これは同じ内容で以前もブログUPしている内容です。





漏電(漏洩電流)ついでに

2010年08月27日 | eつれづれ
11日の豪雨で24時間絶縁監視装置より漏電(漏洩電流)メール着信...ほどなく某、受託先より電話あり...室内に雨が入り配管を伝いスイッチBOXよりバチバチ、煙も出てきたので元スイッチを切った話し。とりあえず使用していない機械なので点検時にでも電源開放してくれとの依頼。
焼けただれたスイッチ内部。

この時にオムロンM2M絶縁監視装置(SW150LF)より着信した漏電(漏洩電流)は518mAの表示。

それでは200Vの漏電(漏洩電流)で500mA流れた...500mAにするには、その時の絶縁抵抗値は400Ω、静電容量は殆ど無しの、これは1000PFと仮定エクセル入力。
発熱電力は100Wとなり力率はIgr(対地抵抗分電流)分だけなので当然100となる。但し静電容量をμF単位に大きくしてもIc電流は電力を持たないので発熱、焼損はしない。
Igr(対地抵抗分電流)+Ic(対地静電容量成分電流)の合成電流は増加するが真の発生電力にはならない。
今の24時間絶縁監視装置は漏電している電流表示もメールで着信するので簡単に、このような検証も可能となった。そしてリアルタイムに漏電状態を把握出来る。但し1000mA以上の漏電メール着信は零相変流器(ZCT)が飽和している状態なのでmA値は信用ならず...継続した場合は直ぐ現場へ向かった方が良い...実際数10A漏電している可能性有り。こんなのでも取りあえず、いながらの情報はとれるので便利だ。
今時、これも無しの保安管理はメクラ管理と言われる由縁であるがマァ神様的、経験管理なので、これ以上の五感六巻ヘボ巻はやっていると思われるが...。←勝手に解釈しました??。
補足:
このケースは変圧器以降、刃形スイッチだけの古いキュービクル設備なので判明可能なのだが漏電ブレーカが付いているとメール着信も無し(3秒漏電の継続条件付けている)。
確認出来たのは、ある意味でラッキーとも言える。
例、0.01μFの静電容量でもIc電流は0.62mAとごく僅か。この時、位相角θ=0.07と少し角度がついてくる。グラフは静電容量に流れる電流は周波数の増加に伴って増える事が判るがIgr(対地抵抗分電流)は変化しない。

参考にもならない適当にブログUPする土方電気ヤでした。