eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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いつもの時期に定期点検実施

2017年11月12日 | eつれづれ

第3電気室内の高圧受電盤、1/2電流計各相確認。

過電流継電器試験。

第1電気室内の高圧受電盤、過電流継電器試験。

同じく方向性地絡継電器(DGR)試験。

定期点検にあわせて電力会社がPCT交換準備。

PCT交換完了、併せて計量器も交換する(無線通信で料金算出)。

三相1000kVA変圧器等の高圧絶縁抵抗測定。

全ての作業を済ませてから分岐2回線の高圧受電盤を含め一括で3,810V.10分間の直流絶縁診断を実施する。直流検電器にて印加電圧確認。

直流絶縁診断で最終値の高圧絶縁抵抗測定値は2GΩ。

直流絶縁診断の漏洩電流グラフ表記平均値は0.969とあるので100倍してmA読みとすると96.9mAとなりtanδ値計算のIo値94.58mA近傍で当然の如く一致する。
同じようにデータロガグラフの最大0.039Vを100倍して3.9kV読みとする。

直流電圧印加なので最初の印加電流で高圧ケーブルが持っている静電容量に充電されるが満タンになれば充電は終わり以降、平坦の漏れ電流だけとなるのが判る。
古い設備、施工不良等で高圧ケーブルの絶縁不良があれば印加電圧が維持出来ず試験はNG状態となる。

印加直流電圧3.8kV.10分間グラフ。

毎年実施している定期点検で1.2.3電気室、変圧器総容量4000kVAの事業所だが各電気室に短絡接地取付、各変圧器他の設備にも写真の様に工事業者が銅バインド線で短絡接地を行う(写真例はリアクトル+高圧進相コンデンサ)...これが本当の感電事故防止となる。