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なんと磁気テープ復権か

2014年05月06日 | eつれづれ
磁気テープ「復権」で新技術 富士フイルム、ソニーが大容量化を加速
音楽用テープやビデオテープは既に過去の媒体とみられていた磁気テープが、「復権」の動きをみせ始めた。現在、主流の光ディスクやハードディスクなどに置き換わり、企業情報や医療記録など膨大なコンピューターのデータ管理、保存を安全に行える記録媒体として利用価値が見直されているためだ。
富士フイルムは5日、既存品の40倍以上、広辞苑にして約3万600冊分に相当する100テラ(1テラは1兆倍)バイト以上の大容量テープ実用化技術の検証を今年中に完了させることを明らかにしたほか、ソニーも大容量化に向けた新技術を開発。ビッグデータ時代が加速する中、需要増加をにらんだ動きが進む。
富士フイルムが検証中の技術は、データをテープに記録する際に必要な磁性体を従来以上に均一に微粒子化することで、100テラバイト以上という大容量化を実現させられるとしている。
柴田徳夫執行役員は「磁気テープは過去のもの、というイメージが根強いが、ポテンシャルは高い。技術開発とともに認知度を高めたい」と意気込む。一方、ソニーも今年4月、実用化までには課題があるものの、185テラバイト以上という大容量データ記録を可能にする磁気テープ技術を開発した。
かつて、磁気テープは記録媒体の花形で、主力メーカーだったTDKは、1980年代に年間数億本のテープを製造したこともあったが、光ディスクなどデジタルメディアに押され、今年3月、磁気テープ事業から完全撤退している。
ここにきて磁気テープが評価されるのは、ハードディスクと異なり、電気代がかからずランニングコストが安いほか、ネットワークとつなげずに保存できるためセキュリティー面で安心といった利点があるためだ。磁気テープは、ハードディスクなどと比べてデータ検索に時間がかかるという課題もあったものの、現在、瞬時にデータの内容を検索できるソフトウエアが開発されるなど、利便性も向上している。
「95%は欧米中心に海外需要」(日立マクセル経営戦略本部)とするように、大容量のデータ用磁気テープの需要は海外が先行するが、テープの塗布を含めた製造はシェアトップの富士フイルムを筆頭に、ソニー、日立マクセルの3社でほぼ100%という日本メーカーの独壇場。高い技術が、評価されている。
データ用磁気テープの世界市場規模は、市場調査会社のIDCによると、2005年に容量ベースで約48エクサ(1エクサは100京倍)バイトにとどまったが、12年には7倍の約325エクサバイトまで拡大。今後は国内需要も高まるとみられ、17年には725エクサバイトまで増えると見込む。
国内でも、民間企業や公的機関で大量のデータ管理が喫緊の課題となっており、常にアクセスする必要がないが重要なデータの保管に磁気テープを活用するといった動きは、一気に強まりそうだ


技術革新は過去にあったものも、とんでもないバイト数で復権させるのか。今、主流のHDDも過去のものになるのか。1.2テラのレベルでは無い100テラとは...いずれにしても日本の凄い技術だ。