eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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2回路用自動高圧交流負荷開閉器

2013年06月07日 | eつれづれ
7.2kV.400Aの2回路、真空開閉器本体(LA内蔵)。

装柱工事。

左の機器は6kV、高圧交流限流器(L分C分は含まず純粋の抵抗器内蔵)。右側は一般用6kV高圧受電機器。

2回路開閉器の配線図...限流器を投入と同時に入れ0.5秒後に、これを切る。(これは投入時の変圧器突入電流を抵抗体にて限流し電圧ショックを低減させる)

同外形図。

高圧回路に投入時0.5秒間だけ並列に入れた限流器使用時の減衰グラフ。

一般的なもので無く、投入時の電圧降下を抑制するため設置したもので、計算上は高圧側で700V降下するそうだ。配電線補強のため電線張替、それにこの設備...開閉器1台だけても300万くだらないか。発送電分離などと、ワケの判らないバカは騒いでいるが電力の安定供給のため、この様な設備投資も膨大な金額となる。準備、停電配電線張替他、施工、機器、工料他、諸々4時間の停電作業で1千万程度か。

ちなみに高圧側で6600V→700V瞬間低下した場合、変圧器二次側では93.9Vとなり、配線末端では更に降下し水銀灯消灯、蛍光灯チラツキ、パソコン機器他などトラブルの可能性が出てくる...これでは安定供給にも支障となるので避けなければならない。