eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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感電する前に検電接地の励行

2010年09月18日 | eつれづれ
定期点検は原則、停電作業が基本。
停電確認(計量器画面の停電マーク、PAS切り矢印、高低圧の電圧計3相確認、変圧器音)そして最後に3相、検電器による高圧確認後に遮断器等開放、高圧側に短絡接地をかけ作業開始。検電器は(DS棒タイプ)LBS電源側に引っかけている...。接近警報器でも良い。
短絡接地線はとなりのキュービクル扉を回してかけている。
某、保安協会曰くこうすれば急いでいる時でも扉が閉まらず短絡接地忘れを回避出来るアイデア!!ナルホド??。
基本的作業手順を慣れPAS開放だけで作業開始はダメ...経験50数年の大ベテランも事故をおこす現実。設備が気に掛かっても、思いつきな行動は絶対しないのが鉄則。
一人親方の自営、電気管理技術者は余程大きな事業所以外、定期点検も一人でやっているので自分の能力で管理する以外手は無い。合掌。

変圧器内部点検、絶縁油酸価度試験も実施。

周波数再編で後数年でゴミとなる初期の24時間絶縁監視装置。もちろん受託先の担当者携帯及びパソコンにもメール着信する様にセットしている。

停電する前にVT.LA内蔵方向性SOG制御装置試験で試験器の電源AC100はPAS端子より絶対盗らない事。位相試験時は大きな電流を必要としてVTが焼損する...もたもたしているとPAS爆発??。

高圧側に短絡接地をかけておけば万一、試験器よりの逆昇圧となっても瞬時に試験器等のヒューズが飛ぶ。かけて無い場合は感電の憂き目となる。複数の作業は、まず相手を信用しないであくまでも自分で無電圧確認する事、作業接地確認。
継電器等の試験自体、たいした事の無いツマラナイものだが安全作業第一...受託先にも大迷惑がかかる。大部分、24時間絶縁監視装置に任せて何もシナイ土方電気ヤでした。

人間の静電容量は100pFと言う事だったので入力し抵抗は2kΩで計算してみるとPAS開放までにΩ則で1905mA、発熱電力7258Wとなる。当然、PAS0.2A設定なので正常なら時限をもって開放となるが開放しない場合、配電SSのGRも地絡電流を検知して(1905mA)動作する。
先のブログにあった人に帯電しICを破壊する放電エネルギーは2kWとあったので結構なエネルギーを発生し電流が流れる事になる。
静電容量は無しと同じなので合成インピーダンスはIgr(対地抵抗分電流)だけの感電となる。高圧ケーブルの地絡事故は静電容量もあるのでIgr(対地抵抗分電流)+Ic(対地静電容量成分電流)も合成されての地絡電流となる。