eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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DC1500V架線より素手...

2010年09月07日 | eつれづれ
△◯県△◯地方のJR△◯□線で7月、架線に絡まったビニールを普通列車の20代の女性車掌が素手で取り去っていたことが分かった。本来は電力系統を担う社員が扱う撤去作業で、感電事故につながる恐れもあった危険なミス。運転指令の「写真を撮って」の指示を「取って」と勘違いしたといいJR△◯は再発防止のため「撮影して」に言い換えるよう改善した。
7月22日午後零時15分ごろJR△◯□線の安城-西岡崎駅間で、上りの運転士が進行方向の架線に長さ5メートルの黒色のビニールが絡まっているのを発見。△◯□駅の本部にいる運転指令に伝え停車した。
運転指令が現場確認のため車掌に「写メ(写メール)撮って送ってくれますか」と無線で指示したところ車掌は「撮って」を「取って」と聞き違え「現場に行って取ってきます」と返答。現場で架線から垂れ下がっていたビニールを、そのまま手で取り除いた。
1回きりの交信で復唱はなく車掌は「写メ」などの部分を聞き取れずに「取って」だけを記憶していたという。現場からの報告で判明した。
架線には1500ボルトの高圧電流が流れており感電防止の保護具を身に着けた社員の到着を待ち、撤去作業をさせるのが原則。
JR△◯は「雨が降っておらず感電の恐れは低かった」と話すが再発防止策で指令が指示を出す場合「撮って」を「撮影して」と表現するよう改善した。乗務員にも復唱の徹底と感電に関する知識教育を始める。同社管内では過去10年に9件の感電事故が発生。架線の保線と配電盤作業中に2人が死亡している。

適当な考察:
直流(多分)1500V架線より素手で取った...感知電流に至らなかったと想定(チクチク程度はDC女3.5mAと言われている)されるので、乾燥していた時の人間を含めての絶縁抵抗値は1.4MΩで約1mAの漏電(漏洩電流)となる。よって、この絶縁抵抗より、まだ高いと思われる。入力はエクセル交流換算して行った。

感知電流~感電死亡に至る電流値。これを見ると直流より交流の方が少ない電流で危険度が増す様だ...一気に...乾燥した素手で引っ張り又、直流だったのが幸いか。ただ、ねじりっこの様に針金が入っていた物はビリッと来る可能性があったかも知れないが、何れにしても素手では取らない事。
マァ雷の時、たこ揚げし電気の確認した、こちらの伝記も昔あったような...電気、伝記ややこしくなった。
補足:
電撃の危険性は電圧の値の高低には直接関係しない。
しかし、人体の通電電流は人体の内部抵抗及び電流の流出入部分の抵抗(皮膚の抵抗、手袋、履き物の抵抗など)が大きく影響する。人体の内部抵抗は、ほぼ一定であるから電流の流出入部分の抵抗が同じ条件であれば低電圧に比べて電圧の高いほど危険になることは言うまでもない。また皮膚の抵抗は1000V以上になると絶縁破壊を起こすおそれがあるので一層危険になる。活線作業での高圧ゴム手袋、高圧ゴム長靴、肩カバー、バケット内の作業は大地へ漏れる電流が無い(絶縁抵抗が高い)ので安全。
鳥も羽を広げた時にスパークで感電する可能性もある。
又、交流に比べ直流の方が安全であるが、直流を開閉するのは交流の様な0V点が来ない、よってアークを切るのは難しい。直流回路に入っている電磁接触器等では直列に数接点を介して溶着を防ぐ様にしている。


接地をとる...する、外す??...勘違いあるので混同しやすい言葉はOUTである。
これ電気ヤの常識でもあるがブログはウソ八百の内容...土方電気ヤでした。

追加:
1752年、有名な凧による雷の実験をする。
雷が電気現象であることはフランクリン以前にもイギリスのホークスビーなどが推測はしていたが、これを実験によって解明したのがフランクリンの凧あげ実験である。 ライデン瓶で発生する火花は小さな雷と考えたフランクリンは金属棒をつけた凧をあげ湿った麻ひもを凧糸とし、糸の終端に鍵状の金属をつけ建物にくくりつけた。 凧が雷雲の中に消えていき、ふいに凧糸が、まるで糸の繊維同士が反発しているかのように膨れた。 鉤状の金属に指を近づけるとライデン瓶のときと同じようにパチパチと感電した。鉤状の金属にライデン瓶を接続し雷を蓄えることに成功する。 電気であることの確認法に体感法をとったというのが現在では考えられないが、こういう実験のもとに今の技術があることは言うまでもない。 フランクリンは助かったが後日、ロシアで同じ実験をしたリヒマン教授は感電死している。 フランクリンの実験は真夏の雷雨の中行われた。ライデン瓶に蓄えられる雷は日によって陽電気の日もあれば陰電気の日もあったという。