2024年5月22日 NHKNEWSWEB
貫禄ある演技で映画やテレビドラマで活躍し、バラエティー番組でも人気を集めた俳優の中尾彬さんが、今月16日に心不全のため亡くなりました。81歳でした。
中尾さんは千葉県木更津市の出身で、武蔵野美術大学在学中に日活ニューフェイスに合格し、俳優の道を歩み始めました。
渋い声と貫禄のある演技で、個性派俳優として活躍し、映画では、1993年以降、平成の「ゴジラ」シリーズに出演したほか、「極道の妻たち」や「アウトレイジビヨンド」など話題作に出演しました。
NHKでは大河ドラマの「秀吉」や「龍馬伝」をはじめ、「ハゲタカ」など数々のドラマに出演しました。
こわもてで悪役のイメージがある一方、マフラーをねじって首に巻く個性的なファッションでバラエティー番組に出演しユニークな発言でご意見番として人気を集めました。
また、妻は俳優の池波志乃さんで、おしどり夫婦としてさまざまな番組に2人で出演し親しまれました。
所属事務所などによりますと中尾さんは、ことしに入り足腰が悪く体力も落ちていたということです。
それでも、時々、仕事をしたり、旅行に向けたリハビリに取り組んだりしていたということですが、今月15日に容体が急変し、翌16日に心不全のため自宅で亡くなったということです。
81歳でした。
中尾さんの妻の池波志乃さんは「今年に入って足腰が悪く体力も落ちて、医師の訪問を受けながら、本人の意思により、自宅でゆっくり休んでおりました。時には取材や、足腰をかばっての仕事もやらせていただき、本人は元気で12月の旅行に向けて、頑張ってリハビリをしていたくらいでしたが、15日に容態が急変し、16日の夜中に自宅で私と二人の時に、とても穏やかに本当に眠るように息を引き取りました。あまりに急で、変わらない顔で逝ってしまったので、まだ志乃~と呼ばれそうな気がします。叶いますならば、中尾彬らしいね~と笑って送ってあげてくだされば幸いです」などとコメントを発表しました。