67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

ひょっとしてプレステッジの目玉商品だったのでは?

2009-01-27 23:58:30 | jazz & vocal
The Eddie "Lockjaw" Davis Cookbook
(Prestige 7141)


 Johnny Griffinとのテナーバトルで知られるEddie "Lockjaw" Davisはプレステッジにクックブックと称して同じメンバーで3枚の録音を行っています。この3枚とも同じメンバーで58年に録音され6月(vol.1), 9月(vol.3), 12月(vol.2)のセッションがそれぞれおさめられています。本日はトップに掲げたvol.1をアップしてみます。vol.2&3は下記です。基本的に演奏内容は似たりよったりと思って差し支えありませんが、このグループにこの時代に3枚も作らせたプレステッジ、相当本気で売り出すつもりだったのでしょうね。


The Eddie "Lockjaw" Davis Cookbook vol.2
(Prestige 7161)



The Eddie "Lockjaw" Davis Cookbook vol.3
(Prestige 7219)


 さて、本題のcookbook vol.1の話です。メンバーは前述のように3つとも共通でEddie "Lockjaw" Davis(ts), Jerome Richardson(fl, ts), Shirley Scott(org), George Duvivier(b), Arthur Edgehill(ds)の五重奏団です。A面冒頭のfast blues、"Have Horn, Will Blow"と2曲目のmedium blues、"The Cliff"で早速全開のアーシーサウンドが楽しめます。ブローしまくるジョーズに絡むスコットのコンピングがいいし、スコット自身のシングルノートのソロが超ファンキーですよね。ややメローなリチャードソンもソツがないプレイで応戦です。通常オルガン奏者はベース奏者を抜きでプレイするのが常ですが、このスコットだけは例外でピアノ的にベースを入れますよね。こういうブルースでのDuvivierのWalking lineは絶品ですね。そしてAラスのバラード"But Beautiful"ではおごそかなスコットのオルガンにのったジョーズとリチャードソンのプレイが実に柔らかくていい感じです。2曲ブルース、1曲バラードのこのA面はこのコンボのコンセプトを凝縮した演奏でこのシリーズを集約したサイドと言っても過言ではないと思います。B面1曲目のDuvivierのピチカートで始まるslow blues、"In The Kitchen"もブルージーですし、ラストの"Three Deuces"ではリチャードソンがテナーに持ち替えてバトルを繰り広げます。

 所有盤は、vol.1とvol.3が黄/黒ラベルBergenfield NJアドレスのモノ盤、vol.2がブルートライデントです。プレステッジらしいアーシーな雰囲気満点のセッションですよね。 ご存知かと思いますがプレステッジにはセカンドカバーが数多く存在し、アップしたvol.2はいわゆる2nd coverと思います。

ブラジル初の本格派ボサノバピアノトリオ

2009-01-27 01:29:50 | jazz & vocal
Tamba Trio/Tamba Trio
(Philips P 632.129 L)


 ボッサのトリオと言うと、ジャズのピアノトリオとは少し違ってベースやドラムスにソロスペースが与えられる事はほとんどありませんよね。こういったボッサトリオの元になったのが本日アップのTamba Trioかもしれませんね。ルイス・エサ(p)が引っ張るトリオなのですが、あとの2人はベベート(b, fl)とエルシオ・ミリート(ds)です。スピード感溢れる軽いタッチのエサのピアノ、べべートのソフトながら海の上を吹き抜ける風のようなフルートそしてベベートを中心としてモダンで器楽的コーラス、スイング感あふれるミリートのリズムも申し分ない。客演したドゥルヴァル・フェレイラのギターも見事です。彼らのデビュー盤であり、当時のボッサノバの環境からいうとかなり、前衛的だった事でしょう。

 どこかのサイトで読んだ記憶がありますがA-1"Tamba"は「ジェット機に乗っている感じ」と比喩されていたのを思いだします。彼らのスピード感触れる演奏をあらわしたものに他なりません。ボサノバの美しいアレンジもさることながら、聴いててスリリングで疲れない、そんなアルバムですね。ジャズファンも充分に楽しめると思いますよ。A-4の"Samba de Uma Nota"はジョビンの曲で英語では"One Note Samba"です。このヴァージョンも颯爽としていて好きですね。

 所有盤は、ブラジル・フィリップスのモノラルオリジナルです。モノクロカバーに赤字でtamba trioと書かれたカバーもカッコいい!!