サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

節分の思い出

2021年02月02日 18時28分17秒 | サキさんとの記憶
今日は節分らしい。でもピンとこない。

我が家の節分は、いつもサキさん中心で廻っていたから。

サキさんと出会うまでの30年間、ほぼ節分とは無縁でした。西尾(愛知県)の実家では節分だからと言って特に何もありませんでした。豆まきも恵方巻も。そもそも恵方巻自体の風習を聞いたことがありませんでした。

それがサキさんと一緒になってから初めて節分に付き合わされました。

まず、イワシ
何で節分にイワシを食べなければいけないのか、いまだによくわかりませんが、そういうものだとサキさんに言われイヤイヤ食べました。ただ小骨がイヤな私の為にサキさんが身をほぐし、骨を取ってくれました。(子供か!)

次に恵方巻。これはいつからだったんだろう。途中から始まったような気がします。(あまりよく覚えていません)サキさん手作りの恵方巻をみんなで同じ方向を向いて無言で一気に食べきります。でも、いつも途中で私が笑ったり何かしゃべってしまうのでサキさんによくしかられました。

続いて豆まき。サキさんが先頭になって豆をまきます。「鬼は外、福は内」そして私が「ごもっとも、ごもっとも」と言って後に続きます。「ごもっとも」なんて初めてだったので、サキさんにしつこく「そんなの聞いたことない」と文句を言うと、「いいの、こっちはそうなの」と、とりつく島を与えてくれません。

最後に歳の数だけ豆を食べました。40歳までは何とか強引に食べましたが、それ以降は少し数をごまかしながらイヤイヤ食べました。

我が家で節分の行事をしなくなって10年近くになります。サキさんが診断されてからも数年はやってたと思いますが介護保険利用の少し前から行わなくなったと思います。

イワシと豆を食べなくて済むのでやれやれですが、サキさんの威勢の良い豆まきの掛け声と笑い声が、今も耳に残っています。

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