サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

思いと違う指示

2017年11月19日 19時56分23秒 | 若年認知症のつどい
今日は「あすなろ絆会」の日です。9月、10月と出席できなかったので、8月以来の参加です。おまけに今日は一段と寒くなったので、2ヶ月出席しなかっただけで、一気に夏から冬になってしまった感じでした。

今日の「あすなろ絆会」は、秋の遠足です。いつもの施設を飛び出して、お隣の美濃市にやってきました。

「美濃和紙の里会館」で、紙すき体験をしました。

皆さんそれぞれに初めて?の、紙すき体験でした。みんな思った以上に上手に出来たみたいです。おっかなびっくりでの紙すきでしたが・・、貴重な体験ができました。

その後は、美濃の町中を散策しました。「うだつ」の上がる街並みを、ゆっくりと時間をかけての散策です。あいにくの冷たい雨の中でしたが、のんびりした時間を過ごすことが出来ました。



たまには、こうやって外に出かけるのもいいもんですね。企画してくださった内藤さん、ありがとうございました

今度は、会員みんなで協力して、何か企画を考えてみたいですね。お泊りで、ゆっくりとしゃべりまくりたいね・・という話も出ました。ぜひ、実現させたいものです。

帰りの車の中、同乗したYさんと、いろんなことを話すことが出来ました。

そんな会話の中、カーナビから「300m先を右に曲がってください」との音声ガイダンスがありました。
「え、右に曲がったら、今渡ったばかりの川を、また逆方向に渡っちゃうよ。大丈夫かなナビ」
自分たちのイメージ通りの指示が来ないナビに少し戸惑っていました。始めは乗るつもりのない高速を走らせようとするナビ。それを無視して下道を走っても、Uターンして、まだ高速にのせようと頑張るナビ。

そんなこともあり、ちょっとナビを疑っているようなところもありました。思いとは別の指示が出てくると、たったそれだけのことで、とっても不安な気持ちになります。

「あれ、これって認知症の人と同じ感覚では?」
そんな思いが、ふと湧いてきました。

本人には、本人の思いがあるのに、周りがあれこれ指図します。
「ダメだって、そんな方に行ったら」
「何やっとるの、おとなしくじっとしといてよ」
いろいろ言われると本人は全く訳が分からなくなってしまうでしょう。運転中に見当違いの方向に行け・・と指示されているのと何ら変わりません。

少しだけ認知症の疑似体験をしたような気がしました。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (あけ)
2017-11-20 12:32:06
秋の、美濃路の散策、満喫されて良かったですね。岐阜は、結婚前に、慰安旅行で、下呂温泉に行きました。お土産に、恵那の、栗きんとんを購入、美味しすぎて、今も、お取り寄せしてます。認知症の方には、それぞれの思いがありますもんね。施設でも、職員が、いつも、どこ行きたい?危ないから、座っといての言葉が飛びかってます。
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Unknown (天女)
2017-11-20 16:21:15
悩みの中にトップリ浸かっていたおり
町内から出るだけでも 悩みの糸が切れたような思いがしたものでした。
雨の中の街歩きも そのような風景が見えてきて涙が出てきます。
 日ごろの懸命な努力とさきさんへの思いからチョット遠くで 心が休めれたかト。
そんな言葉をいうと叱られそうですが。
こんなにも愛されてい居るサキさん 幸せかも。
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Unknown (サキさんの夫)
2017-11-20 20:59:57
あけさん、ありがとうございます。
美濃市は和紙の町で、紙すきも貴重な体験でした。リフレッシュできました。
 自分の想い(判断)と違うことを言われ続けると、だんだん不安になってきます。それが毎回続くと自身も無くなってしまい、訳が分からなくなってしまいますね。認知症の方もそんな感じなんでしょうね。
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Unknown (サキさんの夫)
2017-11-20 21:14:27
天女さん、ありがとうございます。
私はいい加減なので、天女さんのように悩みにどっぷりつかることはありませんでしたが、それでも久々の散策は、とても楽しかったです。
サキさんは、やっぱりかわいそうです。本当ならまだまだやりたいことがいっぱいあっただろうに・・・。
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