サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

異性のスタッフによる介護

2016年01月12日 22時23分06秒 | 介護日記
異性のスタッフによる介護を考えてみます。

サキさんはもちろん女性で、年齢もまだ若い(59才)です。下の世話や、お風呂の介助をされること自体、本人のプライドをズタズタにしていることでしょう。それを異性にされるとしたら、しかも見ず知らずの人に。サキさんの心中はどんなでしょうか。

平成24年の初めて介護保険を利用してデイ(小規模多機能)を利用した時、男性のスタッフにトイレの介助(ズボンとパンツを下げられた、とサキさんは言っていました)をされたとき、布団に入ってから思い出したのか ず~っと泣いていました。「なんであんなことされないかんの」この時、サキさんはまだ要介護Ⅰ。調子の良い時は病気でない人と見分けがつかないくらいでした。いわば、普通の人です。サキさんはどんなに恥ずかしかったか、情けなかったか。

平成26年8月に入院。この時、オムツになりました。それまでは普通の布のパンツにパッド(20CCくらいのやつ)をあてているだけでした。それがオムツにされました。このこともサキさんのプライドを傷つけるには十分な出来事だったと思います。

平成27年6月に再入院。この病院に奥様が入院したことのある介護者が「あの病院は、男女関係なくお風呂に入れるで、隣で男性が入っていても平気で女性を入れるで」と言われたことがあります。実際に看護師さんに確認はしませんでしたが、看護師さんは男性の方も多くみえました。

平成27年9月より、現在入居中の特養さんへ。初めから男性スタッフの多い施設だとは思いました。当然のようにオムツの交換、入浴の介助を男性のスタッフも行います。それがその施設のやり方だから拒むことも出来ません。

火曜日と金曜日がお風呂のある日です。平日なのでなかなかその日の様子はわかりません。が、1月5日はちょうど火曜日でお風呂の日でした。お風呂から戻ってきたサキさんはとても機嫌が悪かったです。なぜだかは分かりませんが、お風呂もその一因であるような気がしてなりません。

スタッフの皆さん。当たり前だと思わずに、利用者さんの思いを感じてください。感じながら介助をお願いいたします。声掛けだけでなく、様々な配慮をお願いいたします。年齢にかかわらず、いくつになっても女性は女性です。下の世話の時も、さりげなく毛布やタオルでできるだけ隠してあげてください。同性のスタッフさんの場合も同じです。配慮、気遣いをお願いいたします。心は豊かに生きています。想像力を働かせて、思いを汲んであげてほしいです。

介護スタッフの皆さん。つらく、きついお仕事だと思いますが、がんばってください。これからもよろしくお願いいたします。


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3 コメント

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仰る通りです (ま~ちゃん)
2016-01-12 22:51:20
同性介助には限界があります。
逆に異性介助にも限界があるんです。
ご利用者が男性だった場合、女性ヘルパーにセクハラが多いです。逆もまたしかり。

私の経験から言うと、その施設の”体質”が
大きく仕事に影響していると思います。
施設全体がそういった気配りを大前提に
運営している所は、配慮があります。

少ない職員でいっぱいいっぱいの状態だと、どうしても、雑で粗い介助になりますね。有料老人ホームの様に高額な利用料を取る所は「ご利用者様は神様です」みたいな対応です。

3Kの介護職。人材不足は大きな悩みです。残念ながら、この悩みは解消される事はありません。何故なら、介護保険対象者の人口が増え続けるからです。
Unknown (まる)
2016-01-13 08:45:32
施設によって対応が異なってくるかもしれませんが、夫の勤めている高齢者施設では、入浴介助・トイレ介助など異性の介護員は恥ずかしい・嫌だという利用者さんにはなるべく同性の介護員が介助するようにしているそうです。軽度認知症の方が多いですが、嫌だという方はそれほど多くないようですが。

前のコメントの方がおっしゃるように、気配りのできる施設とできない施設があると思います。異性の介護職員の介助はどうしても嫌だというのであれば、ケアマネや施設に相談してみてはいかがでしょうか。人手不足で100%満足のいく対応はなかなか難しいかもしれませんが、声かけなどして気持ちを和ませながらというような配慮をすることは可能だと思います。

介護職は、介護の技術や力や知恵も必要ですし、利用者さん個人個人の性格や環境なども考えて対応しなければいけない本当に大変な仕事です。それなのにとても賃金が安い。だから少しでも賃金の良いところを探して介護員は転職するのですが、賃金の良いところは業務がきつかったりします。(利用者によるセクハラの話がありましたが、利用者から暴力を受けることもしばしばあります。)人材不足はこれからも続くでしょう。

国のレベルで介護のことをもっと考え、改善していくべきだと思いますが、悲しいことに日本の福祉はダメダメですね。
Unknown (サキさんの夫)
2016-01-14 22:10:10
ま~ちゃんさん まるさん
コメントありがとうございます。

異性の介助の場合、やはり配慮がほしいです。利用者さんへの気遣い、心配りで利用者さんの思いをできるだけ汲んで欲しいです。
施設の体質も影響あるでしょうね。トップがしっかりした理念を持っていて欲しいです。作業ではなく、介護であって欲しいです。

本当にきつい仕事をされている介護職の皆さん、それでも笑顔を絶やさずに、いつもエネルギッシュに働いてみえる方もいます。がんばってください。

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