知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『「王の綽名(The King is also known as) 1(この英文著書名がNickname or an Alias given to a King or Rulerだったら!』

2024-06-05 23:02:29 | 寺院・仏閣・神社・お社
『「王の綽名(The King is also known as) 1(この英文著書名がNickname or an Alias given to a King or Rulerだったら!』

『今まで本は、ほとんど「著者とタイトル」で選んでいましたが、傘寿プラスが今頃、ツーレートですが、著者のプロフィール、あとがき・さきがき、作品リスト等を見て、図書館で選ぶ様に!』 

 ウエブ情報から引用

この本の著者・佐藤健一氏のプロフィール
1968(昭和43)年、山形県鶴岡市生れ。
東北大学大学院でフランス中世史を専攻する。
1993年、『ジャガーになった男』で、小説すばる新人賞を受賞。
1999年、『王妃の離婚』で直木賞を受賞。
2014年、『小説フランス革命」で毎日出版文化賞特別賞を受賞する。
2020年、『ナポレオン』全3巻で司馬遼太郎賞を受賞。
2023年、『チャンバラ』で中央公論文芸賞を受賞する。『傭兵ピエール』『双頭の鷲』『二人のガスコン』『オクシタニア』『カポネ』『女信長』『新徴組』『ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ』『ファイト』『遺訓』『最終飛行』など、多数の著書がある。

この本は、作家・佐藤賢一さんのコラム「王の綽名」のバックナンバーをまとめたものです。 王の綽名(あだな)の知られざる逸話がこれほど面白いとは知りませんでした。 この本の冒頭には、こう紹介されています。

王に綽名がついている。
ヨーロッパの王たちである。
どうして綽名がつくかといえば、同じ名前の王が多すぎて、区別がつかないからだろう。 

世界史の受験生泣かせとして有名な話で、同じフランス王が、ルイ13世、ルイ14世、ルイ15世、ルイ16世と続いたのでは、誰が誰やらわからないと。 これを正義王ルイ、太陽王ルイ、最愛王ルイと綽名をつけて並べなおすと、とたん頭に入りやすくなると。 最後のルイ16世は綽名がなく、それはフランス革命に見舞われた王として別に記憶するしかないとしてきたのだ。

どうして同じ名前が多いかといえば、どの血統か、誰の子かが重要視されたからだ。 (豊臣秀頼の出生について、とやかく言わない日本とは随分違うようです。)

ヨーロッパの王侯貴族は古代末期に大移動でやってきたゲルマン民族の末裔であり、王の名には血統が重視されたからだ。 本書で取り上げるのは8世紀から19世紀までの55の綽名。 そちらの由来をたどれば、王侯貴族間の骨肉の争いと領土拡張戦争に明け暮れた、現在の欧州各国ができあがるまでの血で血を洗う歴史が浮かび上がると。

以下もウエブ情報です。
  • 日経新聞の土曜日は書評欄が載っていて、楽しみにしています。 その一ページ前・【詩歌・教養】欄で掲載されていたのが佐藤賢一氏コラム「王の綽名」でした。
  • 「太陽王」ルイ14世や「獅子王」ウィリアム1世などは自分でも知っているくらい有名ですが、「禿頭王」だの「美髪王」だの「合羽王」だのと、知れば知るほど面白い。

『小説フランス革命』や『ナポレオン』をはじめ、スケールの大きな歴史小説で多くのファンを持つ直木賞作家・佐藤賢一氏が、中世から近世にかけてのヨーロッパの王の「綽名」にまつわる逸話を在位の時代順にひもといていく歴史エッセイ。

禿頭王、肥満帝、青歯王、合羽王、長脛王、金袋大公、ドラキュラ公、助平ジジイ……今も伝わる55人の王につけられた綽名から、近代ヨーロッパのなりたちがわかる。ゴシップとスキャンダルに彩られた、華麗で野蛮な中世・近世欧州史!

1話=4ページのエスプリの効いたコラム集という趣きで、寄席の謎解きのように軽妙な語りが時空をまたいで逸話と逸話をつないでく。読んでいるとはっと掌を打ったり、思わず吹き出したり。

 
本書に登場するのは、9世紀のフランス・ドイツ・イタリアの元となったフランク王国の王から19世紀の二月革命で廃位されるフランスの「市民王」まで55人。 北欧のヴァイキングや戦乱やまぬイベリア半島の王も登場し、星雲状態だった中世ヨーロッパがほぼ現在の国々の勢力図になっていくまでの1000年が活写される。 残虐非道な謀略、親子兄弟の骨肉の争い、結婚や世継ぎを巡る醜聞、そこにカトリック教会など宗教がからみ、時に100年も続く戦争に発展する。 まさに血で血を洗う歴史である。

「赤髭帝」フリードリヒ1世、「獅子心王」リチャード1世、「雷帝」イヴァン4世、「太陽王」ルイ14世……それぞれの綽名は在位当時の国情や世相を表している。 それも華麗なゴシップと野蛮なスキャンダルに彩られた俗っぽさとともに。

 
そして、王の綽名にまつわるうんちくも随所にちりばめられていて楽しい。たとえば――現在のウクライナの原型となるキーウ大公国の最盛期をなした「聖大公」の名「ウォロディーミル」は、ウクライナのゼレンスキー大統領のファーストネームだが、これをロシア語読みすると「ウラジーミル」、プーチン大統領のファーストネームになる。 今もウクライナの首都キーウにそびえ立つ「聖大公」の銅像は、モスクワにも……。

ヨーロッパの王様の綽名のことがこれほど面白いとは想像もできませんでした。 ますます、これからも一人一人の王様について調べていこうと思いました。
(記事投稿日:2024/06/05、#751
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