知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『宇宙考古学 2(分り易く言えば「宇宙から探る地上の考古学」)』 『神話や伝説から知ることが多い!「旧約聖書 滅亡の街、ソドムとゴモラの真実」と、隕石そのものが地上には衝突せず、空中爆発?』

2024-04-16 10:31:45 | 歴史・世界・古代
『宇宙考古学 2(分り易く言えば「宇宙から探る地上の考古学」)』
神話や伝説から知ることが多い!「旧約聖書 滅亡の街、ソドムとゴモラの真実」と、隕石そのものが地上には衝突せず、空中爆発?

地球の歴史には、生物が絶滅の危機に瀕した5つの大量絶滅事件があります。これらは「ビッグファイブ」とも呼ばれています。 5大大量絶滅では、種で60%程度以上、属で35%程度以上、科で15%程度以上が地球上からいなくなっています。 

一回目から四回目までは、大陸移動に絡む線状大噴火による『火山の冬』が原因で、最後の五回目だけが、天体衝突による『隕石の冬』又は『衝突の冬』と言われています。 

この五回目は、大陸移動に絡む線状大噴火による『火山の冬』が原因との説も出てきました。 これは『ソドムとゴモラの破壊』の研究が進み、天体衝突では『大量絶滅』にはならないのではとの見解のようです。 
5大『大量絶滅』では、種で60%程度以上が地球上からいなくなること。

『ソドムとゴモラの破壊』は隕石そのものが地上には衝突せず、空中爆発した場合と、これに対して、空中爆発せず衝突爆発した場合("約6604万年前メキシコ・ユカタン半島沖に落下した隕石衝突(それによって引き起こされた酸性雨などの環境変化)"が直接的な原因とする説が有力。)の破壊の違いの調査は今後の課題にしました。

前置きが長くなりましたが、表題『神話や伝説から知ることが多い、「旧約聖書 滅亡の街の真実」』に戻ります。

『ソドムとゴモラの破壊』は、昔から、日本の『卑弥呼の邪馬台国』の謎以上に興味津々でした。 『神の怒りに触れて滅ぼされたソドムとゴモラ』のこと。 NHK BSの「フロンティア」、センセーショナルなタイトル『旧約聖書のソドムの滅亡は隕石の空中爆発説か!旧約聖書 滅亡の街の真実 』を見ました。

「ソドムとゴモラの破壊」

 ウキペデイア情報から引用
ジョン・マーティンによる「ソドムとゴモラの破壊」(1852年)。
神によって、硫黄と炎が街に降りそそがれた。

今後の継続調査のためにウェブ情報の宇佐和通氏の記事『退廃の町ソドムは隕石の空中爆発によって滅亡した!「旧約聖書」の史実カタストロフィー』を抜粋、備忘録にしました。

宇佐和通
東京都出身。国際商科大学商学部卒業後、南オレゴン大学にてビジネスコース修了。商社、通信社勤務を経て、翻訳家・作家に転身。日本の都市伝説研究の第一人者。

これまでフィクションとされてきた『聖書』に登場する背徳の都市、 ソドム。だが、神から下された怒りの鉄槌は、まぎれもない歴史的事実だった! 考古学によって明らかとなった、古代の要塞都市消滅の実態とは──?

隕石の空中爆発で破壊された古代都市

ウェブ情報から引用
(上)中東におけるトール・エル・ハマムの地理的位置。ちょうど死海の北  東、ヨルダン渓谷南部の高台にある。
(下)トー ル・エル・ハマムにあった宮殿と寺院の位置を示したもの。左上には死海も見える。

『聖書』は、年代順に史実を記した歴史書であるという意見がある。 確かに、神の存在について語られる逸話のなかには、現代科学の枠組みのなかで説明をつけられるものも含まれている。 そして最近、こうした議論をさらに深めるような論文が発表され、注目を集めている。

 
2021年9月、「ネイチャー・サイエンティフィック・レポート」誌に、「ツングースカ級の空中爆発が死海近郊ヨルダン峡谷の中期青銅器時代の都市を破壊」というタイトルの論文が掲載された。 現地調査と執筆を主導したのは、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の名誉教授ジェームス・P・ケネット氏と、トリニティ・サウスウエスト大学考古学部教授フィリップ・J・シルビア氏。

論文の概要
紀元前1659年(約3600年前)、死海の北東、ヨルダン峡谷南部に位置していた青銅器時代の都市トール・エル・ハマムが隕石の空中爆発によって破壊されたことを示唆。
1908年にロシアのツングースカで起きたものよりも規模が大きかったと思われる。 空中爆発によって4〜5階分に相当する高さ12メートル以上の宮殿と幅4メートル以上の日乾しレンガ製の城壁が崩壊し、近くにいた人々の体はばらばらになり、骨片となって地層に残っている。 空中爆発が原因で周囲の土壌に起きた高濃度塩分化が農業に大きな悪影響を与え、25キロ半径に位置する最大120の集落に対し、300〜600年にわたる人口減少期間を招いた。
『聖書』に描かれた背徳の都市ソドムか?
「現在、トール・エル・ハマムが『聖書』に記されたソドムであった可能性に関する議論が進んでいる。 ソドムの正確な位置と本論文との間に直接的関連性はないが、隕石によって破壊された都市の逸話が口承伝承となり、『聖書』に記された可能性は否めない」
 
中期青銅器時代(今から3600年ほど前の紀元前1650年ごろ)、エルサレムの10倍、エリコの5倍という規模を誇っていたとされるトール・エル・ハマムは隆盛をきわめていた。

 
死海北東のヨルダン峡谷南部の高地にあり、数千年にわたって文明の中心地だった大都市。
 
繁栄する都市を襲ったセ氏2000度の高温
ケネット教授は考古学および神学の専門家であるシルビア教授をパートナーに迎えて共同研究新プロジェクトを立ちあげ、3650年前に起きた出来事を明らかにするための現地調査を開始した。

 
問題となったのは、幅およそ1.5ⅿの中期青銅器時代の地層だ。 上下の地層と比べてきわめて異質な特徴が見られる。 戦争や地震などの名残であるさまざまな種類の破片とともに、表面が溶けてガラス化した陶器、気泡ができた日乾しレンガ、一部が溶けた状態の建材などが見つかった。

いずれも高温にさらされた痕跡が見て取れる。青銅 器時代に実現していた技術で生みだせるレベルの温度ではない。 「問題の地層に含まれる物質がさらされたのは、セ氏2000度という高温。

 
青銅器時代には実現しえなかった高温の原因を、隕石の空中爆発だったと結論した。これによって全地球規模の天候変化が生じ、多くの生物が絶滅したという。 上空で起きた爆発の衝撃で、トール・エル・ハマムでは宮殿も城壁も吹き飛ばされ、ほぼ平らな状態になってしまった。 土壌サンプルの分析においては、溶けた金属成分とともに鉄分、そしてケイ素成分が豊富な小球体などが検出された。

なかでも主要な発見として挙げられるのが衝撃石英だ。これが意味するのは、想像を絶する圧力がかかる状況が生まれていたという事実にほかならない。
このように現場で採取された物証から考える限り、トール・エル・ハマム近郊で大規模な空中爆発が起きた可能性はきわめて高い。

高濃度の塩分が急激な人口減少を招く
現地一帯で採取された土壌サンプルに見られる“異常に高いレベルの塩分濃度”も、隕石の空中爆発によって説明できる。サンプルの塩分濃度は、周辺地域の平均値である4パーセントに対し、25パーセントという非常に高い数値を示している。
 空中爆発の高い圧力によって、一帯の地表が高濃度塩分の膜で覆われるような状態になってしまったのだ。近くにある死海の塩分濃度が高いことも、同じ理由で説明できる。


 
ヨルダン峡谷では、標高が低い地域にあった都市の人口が急激に減少した時期がある。かつて豊かだった土壌が突然不毛に近い状態になってしまったからだ。当然のことながら、人々はより農耕に適した土地に移住することになった。トール・エル・ハマムの人口が再び増えはじめたのは600年後、鉄器時代に入ってからだった。

『聖書』の時代まで語り継がれた記憶
トール・エル・ハマムにはもうひとつの特徴的な側面がある。 『旧約聖書』「創世記」に出てくる街、ソドムだった可能性についてだ。住民が堕落的なライフスタイルを送り、享楽にふけった挙句に神の怒りを買って滅ぼされたという、罪の都市。

「創世記」によれば、ソドムに住んでいたロトという男性は「逃げる最中に後ろを振り返ってはいけない」という天使の忠告を守って助かった。しかし忠告を守らなかったロトの妻は塩の柱に変えられてしまった。
ケネット教授は語る。
 「隕石の空中爆発に関して書かれたものなら、『旧約聖書』の記述に違和感はありません。ただ、隕石の空中爆発によって壊滅的打撃を受けたのがソドムだったと断言するには、まだ科学的データが不十分です」
し3600年前の災害が口承伝統として残り、やがて『聖書』で文字化された可能性は検証に値する。

こうした背景について、コリンズ/シルビア両教授は、2015年に「文明の終焉をもたらした3700年前の出来事:考古学的データ、サンプル分析と聖書との関連性」という報告書を発表している。 結論部分で語られているのは、空中爆発はトール・エル・ハマム(ソドム)のみならず、周囲の都市(周辺の平野に点在していたゴモラを含む他の都市)も破壊した可能性がきわめて高いと考えられる。

死海で発生し、広範囲にわたって浸透した高濃度の塩分によって土壌汚染が起こり、農業の存続が困難となった。一帯に文明が戻ってきたのは、土壌が農業に適したものとなった、爆発から6〜7世紀後の時代である。

遺跡から検証されたソドムとの共通点
ソドムに関する記述が出てくるのは、主として「創世記」だ。ソドムはヨルダン川平原、死海のすぐ北にあったとされている。 ヨルダン東部最大級の水源豊かな都市として知られ、貿易路上に位置していたため地政学的にもきわめて重要で、全体が厚い壁で要塞化され、高い塔もあった。

 一方、紀元前3500〜同1540年の間に最盛期を迎えたトール・エル・ハマムも、要塞都市。高さ10メートル、厚さ5.2メートルの壁に囲まれ、そこには門と見張りの塔、通路がしつらえられていた。 また、都市インフラの拡張と強化も常に継続されていたと考えられる。 実際、青銅器時代中期においては、都市全体を覆う壁が厚さ7メートルにまで増強された。 壁の上は広い通路になっており、二重の同心円状構造として都市全体が囲まれていた
。  

隕石そのものが地上には衝突せず、空中爆発した場合と、天体衝突による『隕石の冬』又は『衝突の冬』のこと、興味津々で、またまた、国会図書館通いになりそうです。
 (記事投稿日:2024/04/16、#739)
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『山は、険しく・美しいから... | トップ | 『廃仏毀釈とは、「廃仏」は... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (marco8080)
2024-04-19 07:10:16
NHKのFRONTIARというこの番組をとても面白く見ました。旧約の時代からキリストがでるまでの約400年の間、なぜ彼ら(僕が追究しているも)の記事がないのか、答えを見出した思いでした。
返信する

コメントを投稿

歴史・世界・古代」カテゴリの最新記事