知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『ツバメのこと(平城宮跡 岩井明子氏のエッセイ、ツバメねぐらを見守る)』 『夏の夕空に飛来する6万羽の観察を続けて10年、企画展も開く』

2023-09-28 23:08:49 | 野鳥・鳥
『ツバメのこと(平城宮跡 岩井明子氏のエッセイ、ツバメねぐらを見守る)』
『夏の夕空に飛来する6万羽の観察を続けて10年、企画展も開く』

平城宮跡に飛来するツバメ
ウエブ情報から引用
二年前(20210831)の日経新聞文化欄に、岩井明子氏の表題のエッセイが載ってました。 『遮るもの何ひとつない平城京跡(奈良市)の空に、夏の日没直前になると一面を黒く塗りつぶすツバメの集団がやってくる。 その数、最大6万羽。 渦を巻くような群れを作って旋回し、眠りにつく場所に飛び込んでいく光景にいつも目を奪われる。 ツバメが夜に集まって眠る場所を『集団ねぐら』といい、その場所にやってくることを『ねぐら入り』という。 ねぐらを作る場所は、湿地で育つ植物のヨシが群生するヨシ原。

奈良市平城宮跡のヨシ原では毎年ツバメの集団ねぐらが形成されます。 最盛期の7月下旬から8月には最大6万羽のツバメのねぐら入りが観察され、日本野鳥の会発行の改訂版『ツバメのねぐらマップ』によるとその数は日本最大級です。 

2012年以降、春の渡りの途中に立ち寄るツバメが‘春ねぐら’を形成する時期から子育てを終えすべてのツバメが南下するまでの間にほぼ毎日観察し、ねぐら入り総数などを記録しています。 その結果、この9年間で平城宮跡のねぐらに集まるツバメの総数が増加傾向にあることがわかりました。 その原因のひとつとして、県内にあった他のねぐらが開発によって消失した影響があるのではないかと考えています。  

夏の夕焼け空を層になり飛び交うツバメは一体どこから平城宮跡に集まって来ているのか、ねぐらを失ったツバメが本当に平城宮跡に来るのか、ねぐら入りを観察していると様々な疑問が湧いてきます。

2020 年の夏はコロナ禍でたくさんの人が集まる観察会ができなくなりました。 そこで、この機会に従来の観察会の代わりに家や近所で平城宮跡に向かうツバメを観察して移動のルートを探ろうと考え、STAY HOME企画として、奈良つばめねぐら子ども研究部、日本野鳥の会奈良支部会員などに調査への協力を呼び掛け、延べ 118 人・47 地点の記録が集まりました。 しかし、まだまだ6万羽のツバメのルート解明には及びません。 そこで、来季もねぐらへの移動ルートを明らかにするための調査を継続した いと考えています。

表題のエッセイを見て思い出しました。 十数年も昔のことですが、茨城県南の田圃の中の戸建ての団地に住んだことがありました。 我が家の玄関のひさしには、ツバメが巣をつくってくれないので、不思議に思っておりましたが、暫くして気が付きました、ツバメが毎年来て巣をつくってくれる家には、犬が飼われておりました。 『ツバメの賢さ』に驚いたことがありました。 先ずは、ツバメのこと調べてみました。

ツバメと日本人の関係
ツバメ(燕)は、スズメ目ツバメ科ツバメ属に分類される鳥類で、古くはツバクラメやツバクロと呼ばれていました。 ツバメは北半球に広く分布し、日本は沖縄にも存在しています。 スズメと同じく稲栽培で益鳥と認識されていますが、ツバメは害虫を食べても穀物は食べることはありません。 そのため、ツバメの巣や雛に悪戯することは禁じられ、古くから人々に大切にされていました。

さらに、文化的な側面でも「竹取物語」「幸福な王子」のような物語に登場し、ことわざでも『燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや』(小人物には大人物の考えや大きな志などがわからないことのたとえ)、『燕が低く飛ぶと雨が降る』が有名です。

ツバメが減少している!絶滅の危険性
そんな私たちに馴染み深いツバメですが、このままでは絶滅してしまうのではないか、と言われています。  2021年10月25日、環境省が20年ぶりに行った鳥類の分布調査結果を公表しました。

それにより、ツバメの個体数が大きく減少していることがわかり、将来的には絶滅危惧種に指定する恐れもある、という話も出ています。 調査は1974~78年、1997~2002年に続き3回目で、今回は2016~2021年にかけて、日本野鳥の会や山階鳥類研究所などと共同で行われました。 その結果、ツバメは1万4978羽から8,987羽に減少したことがわかっています。  ツバメは何が原因で個体数を減少させてしまったのでしょうか。

ツバメの減少原因は?分布広げる外来種
ツバメが減少してしまった原因は、彼らを育んでいた穀物を作る農地が、野菜を栽培する畑地に変わったことではないか、と考えられています。  環境省はこの今回の調査結果を今後の生物多様性を守る施策に生かす方針です。

また、この調査で分かったもう1つのことは、ツバメが個体数を減少させる一方で、ガビチョウのような外来種が分布を拡大させていることでした。  ガビチョウは、スズメ目チメドリ科に分類される鳥類で、鳴き声が非常に大きいことから、騒音の原因と捉えられ、害鳥に指定され、日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれています。  

ツバメが警戒するものは、カラス、蛇、猫など捕食者と、 スズメやムクドリ など、 巣を壊す鳥です。 やはり、ツバメの減少は、天敵である『カラス・ヘビ人・間』であるようです。

ツバメの無着陸飛行距離(300㎞以上)を他の留鳥と比較
『野鳥の無着陸飛行距離』
  • キジ;高度5mも行けば良い方で、飛行距離は最大で70m
  • スズメ;大体10m~15mくらいの高さ、一日に飛行できる距離は5㎞程度
  • カラス春だと、農家の近くにねぐらを作り、一日に数キロ程度しか飛ばない。しかし、夏から秋にかけては、広い範囲で食料を探すために30~60㎞程飛びます。 冬になるにつれ、食料を安定的に確保できる農家の近くで生活します。

鳥類は、 地上を這いずり回る鳥から、アホウドリの様に数千キロも飛び続ける鳥もいます。  他にもツバメのような渡り鳥は小型ですが、300㎞以上航続可能なようです。  スズメの様に定住しているような鳥であれば長くても4~50㎞位だと思います。  カラスに至っては一度に飛べる距離が数キロといわれています。  よって、鳥と端的に言っても種類によって航続距離が大きく違うようです。 ツバメが安心して『ねぐら入り』できる日本を維持できるよう自然を大事にして頑張りたいと思っています。
(記事投稿日:2023/09/28、#688)
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『凄い、鳴き声は文章「鳥語』を発見、鳥は2億年以上も生存!』『シジュウカラを観察、単語や文法を、世界で始めて証明』

2022-08-22 22:53:02 | 野鳥・鳥

『凄い、鳴き声は文章「鳥語』を発見、鳥は2億年以上も生存!

『シジュウカラを観察、単語や文法を、世界で始めて証明』 

 

先日(2022/06/30)、日経新聞文化蘭で見つけました。 暗いニュースばかりの昨今ですが、明るいニュース、鈴木俊貴氏の『鳴き声は文章「鳥語』を発見』、『シジュウカラを観察、単語や文法を始めて証明』がありました。  

最近は、タイミングよく、シジュウカラは、市街地の住宅地や公園の植栽、山地の林に至るまでいろいろな場所でその姿を見ることができます。 シジュウカラは日本全土に分布する小鳥。 これからは、古希・喜寿・傘寿のお年寄りも、シジュウカラの観察がどこでもできそうです。

 

記事『鳴き声は文章「鳥語』を発見』の抜粋・引用です。

『シジュウカラという小型の鳥に言葉があることを、世界で初めて証明した。 実はこれまで猿などの霊長類も含めて、人間以外に言葉の存在が証明された例はない。 軽井沢の森で1年の半分以上を過ごし粘り強く観察を続けた僕の論文は、たちまち世界の注目を集めた

きっかけは生物学を専攻していた大学時代。 シジュウカラが明らかに他の鳥より鳴き声の種類が多いと気づいた。 しかも状況に応じて使い分けている。 動物学や言語学で人間以外は「怖い」「好き」などの感情のみ伝えていて、単語や文法は持たないと考えられてきた。 興味をそそられ「鳥語」を研究すると決めた。

ウエブ情報から引用

先ず取り組んだのが単語の証明だ。 『ジャージャー』。 ヘビが巣に襲いかかると、親鳥が聞いたことのない鳴き声を上げて警戒していた。 『ヘビ』という単語になっているにでは? 証明方法は確立されておらず、手探りで進めるしかなかった。 100個近い巣箱を取り付け、ヘビのはく製を使って実験すると思った通りだった。 

 

とはいえ、『怖い』などの感情を表しているだけの可能性もある。 そこで別の天敵のはく製を見せると、タカなら『ヒヒヒ』と鳴くなど使い分けていることが分かった。 果たしてこの観察だけで言葉を持つといえるだろうか、 用意したのは木の枝だ。 紐を使ってヘビのように動かした。 同時にスピーカ-から『ジャージャー』と聞かせると鳥たちはまるでヘビを見つけたかのように近づいた。

 

次に証明したのは文章だ。 語順を入れ替える実験で、文法があることまで明らかにした。 天敵のモズがらわれると、『ピーツピ』(警戒しろ)・『ヂヂヂヂ』(集まれ)声を出し、集まってモズを警戒する。

シジュウカラ語の文法

ウエブ情報から引用

「ピーツピ・ヂヂヂヂ」には反応を示したが、

「ヂヂヂヂ・ピーツピ」には無反応だった。

 

よくここまで、観察・証明できたものです。 ただただ頭が下がります。

(記事投稿日:2022/08/22、最終更新日:2023/09/20、#564)

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『ペンギンは南半球だけに生息する海鳥で、飛ぶことが出来ない』『本当だった、漢字で書くと、「人鳥」「企鵝」という和名も!』

2022-01-11 11:37:22 | 野鳥・鳥

『ペンギンは南半球だけに生息する海鳥で、飛ぶことが出来ない』

『本当だった、漢字で書くと、「人鳥」「企鵝」という和名も!

ペンギンの漢字表示ですが、今では使われることは稀『人鳥(じんちょう)』『企鵝(きが、企は爪先立つの意、鵝はガチョウ)』という和名も、あるそうです。 昔、シンガポール動物園で見た一匹でも園内を駆け回る不思議さ・自由さでした。 ペンギンの数え方は羽がないので『羽』ではなく『匹』でも良いようです。             

サンダース島のミナミイワトビペンギン (フォークランド諸島)

ウエブ情報から引用

写真に写っているのは、フォークランド諸島に生息する、元気いっぱいに歩き回るミナミイワトビペンギんです。 ペンギンは陸上(とは言っての氷上)を移動する時は、お腹で滑って移動することが一般的です。 しかし、サンダース島も含め、イワトビペンギンが通常生息する場所は岩がちなため、その方法は使えず、段差の多い岩の上を飛び回って移動します。 イワトビペンギンという名前はそこから付けられました。 ペンギンの中で最も数が多いのはイワトビペンギンです。 しかし、環境汚染や魚の乱獲、気候変動から甚大な影響を受け、イワトビペンギンの数はこの 30 年間で約 30% 減少しています。 現在、イワトビペンギンのつがいは 150 万組いると推定されています。 そのうち約100 万組はミナミイワトビペンギンで残りがキタイワトペンギンとヒガシイワトペンギンです。

鳥の写真は『下手の横好き』でよく撮ります。 ブログのモットーは知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信 (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける「花鳥風月から犬猫太陽」まで)と花鳥は、月・太陽よりはまだ撮りやすいと思ってます。

今回のミナミイワトビペンギンのユーモラスさ・微笑ましさと比べたく、二点の拙作を貼り付けました。 ご笑覧頂ければ幸いです。

京都の著名なホテルの能舞台にアオサギが舞い降り、対抗してホテルの白鳥が!

 

上野の不忍池で見た『スズメの学校』

とにかく、整列は大っ嫌いです。

          (記事投稿日:2022/01/11、 #455)

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『地球史上で凄いのは、3億年の昆虫、続いて1億年の恐竜、さらに野鳥も!』 「始祖鳥の誕生から1億5000万年と続き、今では言葉でつながるほど進化を」

2021-09-14 10:07:14 | 野鳥・鳥

『地球史上で凄いのは、3億年の昆虫、続いて1億年の恐竜、さらに野鳥も!』

「始祖鳥の誕生から1億5000万年と続き、今では言葉でつながるほど進化を」

 

先日(20210914)NHKBSプレミアム『ワイルドライフ「小鳥たちの言葉に迫れ、密着4年‼研究最前線』をみました。 一番驚かされたことは、危険・警戒を知らせる叫びだけでなく、『蛇」が、『フクロウ』が、来たことを『言葉・名詞』を使い分けていることでした。

 

9月20日(月)午前8:00ほか 放送予定へ

『「長野 軽井沢 新発見!言葉でつながる小鳥たち」

いま、鳥たちの鳴き声に人間と同じような言葉の機能が続々と見つかっている。その筆頭がシジュウカラを始めとしたカラ類と呼ばれる小鳥たち。 「彼らの鳴き声には単語や文章があり、種を超えて会話をしていることまで分かってきた。」 気鋭の若手研究者、京都大学の鈴木俊貴博士が軽井沢の森で行うユニークな研究に4年間密着。 「カラ類」の会話や言葉を使った知恵比べ、さらに「ヒナたちの言語教育」まで、博士も驚く大発見の数々を記録した!』

 

今は、都市部でも見られる、

コジュウカラ(L14cm、W24cm)

ウキペディアから引用

 

シジュウカラ(L15cm、W22cm)

ウキペディアから引用

 

ヤマガラ(L14cm、W22cm)

ウキペディアから引用

 

コガラ(L13cm、W21cm)

ウキペディアから引用

 

等々、小形の『スズメ目』『コジュウカラ科』のポピュラーな野鳥が主な研究対象であったことにもひき付けられました。

 

ウエブ情報にあった『鳥』について引用

最も初期の鳥類として知られているのが、 中生代 ジュラ紀後期の 始祖鳥 ( Archaeopteryx) で、およそ 1億5000万年前である。 現在では大部分の 古生物学者が、 鳥類を約6550万年前の K-Pg境界絶滅イベントを生き延びた、恐竜の唯一の 系統群 である と見なしている。 現生鳥類の特徴は、羽毛があり、歯のない くちばし を持つこと、硬い殻を持つ卵を産むこと、高い 代謝率、二心房二心室の心臓、そして軽量ながら強靭な 骨格 を持つことである。

 

K-Pg境界Cretaceous-Paleogene boundaryウキペディア情報から引用

地質年代区分の用語で、約6550万年前の中生代と新生代の境目に相当する。顕生代において5回発生した大量絶滅のうちの最後の事件。

恐竜などの大型爬虫類やアンモナイトが絶滅したことで有名であるが、海洋のプランクトンや植物類にも多数の絶滅種があった。 種のレベルで最大約75%の生物が絶滅した。 また個体の数では99%以上が死滅した。

K-Pg境界では、後述するように、メキシコのユカタン半島付近に直径約10kmの巨大隕石(チクシュループ衝突体))が落下したことが知られている。 この隕石落下が、大量絶滅の引き金になったと推定されている。

貴重な余生を充実したい傘寿には『昆虫・野鳥・恐竜』には、ますます興味がわいてきました。 特に『百舌・モズ・百舌鳥』も。

    (記事投稿日:2021/09/14、#381)

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