知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『100年前に造られた神宮の人工森が、手入れ不要の自然の森に 1』『神宮の人工森が参考にできた元祖手入れ不要の森は、鎮守の森?』

2022-12-25 22:30:11 | 庭園・森

『100年前に造られた神宮の人工森が、手入れ不要の自然の森に  1』

『神宮の人工森が参考にできた元祖手入れ不要の森は、鎮守の森?』

『今後のために日本にとって大事な森、今後のために備忘録に』

 

本来の鎮守の森が、元祖『手入れ不要の森』だったと言われていますが、最近は、鎮守の森の実態は、かなり分かってきているようです。 日本人には、響きが心地良く、懐かしい鎮守の森ですが、今回ほど『自然に、自然に』維持することが本当に難しいこと・重要なことを再認識しました。 

 

昔は『神宮の人工森が参考にできたのは、元祖手入れ不要の森である、鎮守の森』でしたので、『手入れ不要の森は、鎮守の森』と言われるが、その前提に疑問符がついてきた。』には驚かされました。

 

『明治神宮御境内林苑計画』に描かれた林相の変移(『明治聖徳記念学会紀要』復刊第43号より)

ウキペデイア情報から引用

自然林・人工林のことで心配になってきましたことは『大量の木材の輸入国・日本の調達先の国々は自然林から伐採されている』と聞いておりますので、伐採後の植林は、神宮の人工林造成のような配慮がされてきたのか調べてみようと思っています。

  

『宇宙船地球号・奇跡の星・水の惑星が「人新世」時代へ』突入したのですから、地球を大事にするという観点から『自然に』を大事にしなければと反省しています。 今後の、森のこと調べるためにも、長文ですが、『手入れ不要の森は、鎮守の森』のこと、備忘録に残しました。 

 

ウエブ情報の抜粋・引用です。

『手入れ不要の森は、鎮守の森』と言われるが、その前提に疑問符がついてきた。 昨今の研究により、鎮守の森が本当に古来と同じ植生なのか怪しくなってきたからだ。 1935年に、農林省山林局が「社寺林の現況」という調査報告を出している。 

 

関東地方は、スギやヒノキ、マツが代表的で、そこにケヤキが混じる。 

信越地方は、カラマツが多いほかヒノキ、ケヤキの混じった森。 

中国、近畿、東海地方は、スギ、ヒノキ、マツが優占しつつ、カシやシイが混じる。 

四国、九州地方は、カシ、シイ、クスノキ、次いでマツも混じる。

 

全体として、関東以西の鎮守の森に多い樹種は、マツ、スギ、ヒノキなど針葉樹だった。 落葉広葉樹も比較的あるが、照葉樹はあまり確認できなかったのである。 どうやら四国と九州を除いて、照葉樹林主体の鎮守の森はあまりなかったようである。 またマツのような先駆種(裸地に最初に生える種)が目立つ点から、手つかずの森とはとても言えないだろう。

 

さらに文献を調べると、鎮守の森にも頻繁に人の手が入っていることがわかった。 落ち葉や枝葉を肥料や燃料として採取された記録があるのだ。 なかにはマツタケを採取する権利を売買していたところもあった。

 

また木材を得るためにスギ、ヒノキやケヤキを植栽することも少なくなかった。 サクラやウメなど花を愛でるため植えられた木々も少なくない。 またクスノキも、関東では自然に生える木ではなく、おそらく移植したものと思われる。

 

そして照葉樹林が目立つのは明治以降、とくに戦後であることがわかってきた。

では、なぜ鎮守の森に照葉樹が増えたのだろうか。 戦後は伐採が減り、落ち葉の採取もなくなった。 理由は、化学肥料や石油・ガスなど化石燃料が普及したからである。 用材も外材やコンクリートなど非木材が多く使われるようになった。 そのため鎮守の森に人の手が加わることが減った。 すると、それまで人の手で排除され、育つ環境になかった照葉樹が伸び始めたのである。 つまり、鎮守の森の照葉樹林は、案外歴史が浅いことになる。

 

だから、今の照葉樹林がどうなるのかわからない。今後も十分に育つのか。後継樹も照葉樹が生えて、長く保たれるのか。まだまだ未知である。

最近の緑化事業で、潜在自然植生が早く成立することを期待して、最初から照葉樹を植えるケースが見られる。 だが、これは植生の遷移を無視している。 最終的に行き着く(かもしれない)植物を、最初に植えても現在の環境条件に適応しない。

 

東日本大震災の津波に洗われた土地に、震災瓦礫で防波堤をつくり、そこに照葉樹林を作ろうという動きもある。 だが照葉樹が、その土地の条件に合うのかどうか怪しいし、津波に強いかどうかも極めて疑わしい。 もっと、冷静で緻密な行動を望みたい。

 

昨今、一つの植物や動物、微生物などに注目して「この種は本物」「世界を救う」だと持ち上げる傾向がある。 なかには癌の特効薬になるとか、ダイエットに効果的とか……。 だが少し考えれば、それらの主張は馬鹿げていると気づくはずだ。

 

世界はそんなに単純にできていない。 多くの種が相互に干渉し合って成り立つのが生態系であり、それには地域の広がりや時間の経過も絡んでいる。 たった一つの種や方法に頼り、手っとり早く問題を解決しようとする発想こそ危険だと断じておこう。』

 

日本の森林は鎮守の森か

日本は森林大国で、狭い国土にすでに沢山の森があるので、大規模植林の余地はあまりないと言われます。 然し課題は沢山あります。 傷んだ森を、高木、亜高木、低木、下草、そして土の中のカビやバクテリヤで構成される『本物の森』に戻さなければなりません。 『本物の森』でない、単層人工造林(杉、

松、カラマツ等)では最近の異常な豪雨や津波には耐えられません。 今では、開発で激減、細々と残っている、日本の『鎮守の森』が将に『本物の森』です。

 

最近の、豪雨土砂災害は『単層人工造林』での発生が多いように見えます。

 

偏見ではありますが、『鎮守の森・本物の森』は、多神教(自然の造物、何にでも神は宿る)の賜物です。 余談ですが、今の三大宗教(一神教)は奇しくも、森ではなく砂漠で生まれています。

 

『京都議定書』には、先進国が発展途上国に援助して植林などのCO₂削減策を行った場合、その先進国の削減として認めようとする『グリーン開発メカニズム」があります。 『森が泣いている』先進国日本は、日本の木材大量輸入に起因する森林伐採跡地のある国の植林支援は元より、足元の日本の森林回復も必須です。

 

『本物の森』には、必ず直根性・深根性の照葉樹、楠、シイ、椿があります。

楠は、葉が全部焼けても再生しますし、シイ・椿は潮風や津波に強いです。

松は、横根性で、津波に弱く、油分が多く火にも弱いことは、東日本大震災でもよく判りました。

 

新建材CLTの利用・活用をベースに、日本の林業と住宅事情が改善されることを期待しています。

(記事投稿日:2022/12/25、#614)

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