斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

テクノフォーラムポスターセッション

2011年08月04日 20時18分33秒 | 高専訪問記
とても楽しみにしていたポスターセッションが始まりました。ここは高専の知の集合体です。知財センターの一員として、常にアイディアの海の中にいないと死んでしまふので、このように知にあふれた所はとてもいごこちがよいのです。まずは全体の様子です。


全てのポスターをまわって大満足して、ついでに個人的におもしろかつたポスターをメモしておきました。紹介します。順不同です。

ウツボが持つ有効成分の抽出と構造解析
和歌山高専 土井正光先生のグループ
ウツボを食するのは高知だけだと思っていました。なんと和歌山でも食べるのですね。成果によるとウツボには良質なコラーゲンがたくさん含まれていて特に干物に多いとのことです。

多糖ー無機ナノハイブリッドの合成
沼津高専 山根説子先生
リン酸カルシウムと多糖ナノゲルの複合化です。骨に筋肉がくっついている状態を粒子で実現しようという、これからが楽しみな内容です。

半導体デバイス・材料に関する研究
熊本高専 高倉健一郎先生のグループ
放射線に強いトランジスタの開発について報告されていました。この研究を推進してきた先生が亡くなられて、そのあとをついでいるとのこと、ぜひがんばって下さい。

近赤外光を用いた新しい眼底診断装置の開発
香川高専 三崎幸典先生らのグループ
実用化できるほどの技術です。あの殺人的な強力なフラッシュから開放されるなんて夢のようです。近赤外光を使うことでさらにいままで観察不可能だった症例もわかるそうです。

急傾斜地用ストレツチャーの開発・設計
呉高専 中迫正一先生らのグループ
急傾斜地+高齢化がすすむ呉市ならではの研究だそう。でも消防隊員の高齢化はもっと深刻で私は直感的にそちらに必要な気がしました。

福祉機器への応用を目指した柔軟ソフトアクチュエータの開発
津山高専 谷口浩成先生
これは軽くて人体にフィットすると思いました。アクチュエータの力で人体の動きをサポートします。とにかく軽くつくれるのがいい。これも消防隊員の高齢化グッヅにもってこいです。

トマト蒸散流計測センサの開発
沼津高専 長澤正氏先生
トマトの吸水量をみながら水やりを判断できるシステムのセンサー。植物につけるセンサーという点で、私の想定をギャップアップしました。トマト+蒸散のキーワードだけで研究内容が把握できる、久々にセンスのよい字面に出合いました。



ちなみに、私はポスターの採点には一切かかわっていません。上記は個人的な趣味に基づく感想です。

最近、googleやyahooでキーワードに 副学長 といれるだけでトップに表記されるようになりました。

第9回全国高専テクノフォーラム

2011年08月04日 17時19分27秒 | 高専訪問記
8月4日だけですが東京で開催されています。とてもおもしろい会議です。今回は私の母校でもある東京高専が世話校なのであちこちで後輩が活躍していました。


10時から開催あいさつや基調講演がありました。


午後からデモや発表がありました。デモではロボット展示がよかったです。展示室に入るとすぐに目に入つたのがLED信号機で、この間おじゃました阿南高専の展示かと思ったら、東京高専の展示でした。


この信号機、実は信号機の色をみながらアイドリングストップしたりする車の展示のためのものでした。ブログ掲載の了解をとってから、説明してくれた私の後輩たちをパチリ。専攻科の学生だそうです。