小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

算数の先生が出す国語の問題

2015-03-01 14:14:43 | 授業中の攻略法
「今,国語では何を勉強してるの?」
よく私は子どもたちに尋ねます。

算数の授業中に。

算数しか教えない私ですが,やっぱり他の教科の勉強も好きだし,子どもたちが学級でどんな授業をしているのか興味があります。
「海の命です」
6年生の読み物として,私もすごく好きなものです。
私は思わずしゃべりだしてしまいます。
「あの話,変だよね」
「どこがですか?」
「いや,だってどう読んだって,変でしょ~」
「え~」
わざとらしく子どもたちを挑発してしまいます。
だって,算数の授業中にわざわざ話題にするのに,学級と同じような国語の話をしても意味はないからです。
他にも
「本物のクエ,見たことある?」
「ありません」
「先生,こないだ水族館で自分の子の写真を撮ったら,偶然クエも映ってたんだけど,見てみたい?」
「見たーい!」
なんて,これまで6年生を何度も受け持っていたときに蓄積した素材をちらつかせたりします。
そして,
「なんでクエの目の色が変わってるんだと思う?」
なんて,学級では取り扱わなかったという,ちょっと視点を変えたところから子どもたちに問題を出してみたりします。
しかし,そのまま国語の授業を続けるわけにはいかないので
「答えを見つけた人は職員室に来て教えて」
みたいにして話は終わります。

こんな話は,もちろんしょっちゅうするわけにはいきませんが,たまに,ふと子どもたちに話をすると,子どもたちの食いつきはいいものです。
昼休みに職員室に来る子もいます。
なぜか
「算数の先生がする国語の話」
というのが,何よりも意外で新鮮な感じがするんじゃないかと。
その期待に応えられるように,私も意外な話をするようにしています。
私も国語や他の教科の話をする時間を楽しんでいます。

算数の先生である私が算数を専門的に教え,算数の学力を保証するのは当然です。
ですが,子どもの成長というのは教科で限定されるものではなく,横断的で総合的です。
だから,算数の先生である私が国語の話をすることも,無駄話をしているとは思いません。
算数をする時間がもったいないとも思いません。
十分,子どもにとっても,算数にとっても,意味のあることだと思っています。

国語の話を通して,
教材,問題を読み解くために様々な視点をもつべきことを教えたい。
作者,出題者側の意図を読み取る努力をすることを教えたい。
答えにたどり着くまでに何通りもの方法があることを教えたい。
答えは一つではないことを教えたい。
独りよがりにならず,他者の考えに耳を傾け,共感し,批判することの楽しさを教えたい。

そんな思いです。

話がヒートアップしすぎて,国語の話が長くなりすぎてしまうときは,反省です。(笑)